エロイカより愛をこめて
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No.22 聖ヨハネの帰還 【『姫金』2009年5月号、同年7+8月号、9月号、同年11+12月号、2010年1月号、同年3+4月号、同年5・7・9・11月号、2011年1・3・5・7・9月号/第35 - 39巻】

〈番外編〉お茶会攻防戦 【『姫金』2012年1月号/第39巻】

〈番外編〉コッツウォルズの手稿本 【『姫金』2012年5・7月号/第39巻】

『Z-ツェット-』シリーズの中の「ツェットの幸運」は「No.12 笑う枢機卿」と「No.13 第七の封印」の間のエピソードである。
登場人物
主要人物
ドリアン・レッド・グローリア
伯爵(Earl Dorian Red Gloria as Eroica)
国際指名手配を受ける世界的な美術品泥棒「エロイカ」。長い巻き毛の金髪を持つ美形のイギリス人。表向きは美術品蒐集家として知られる貴族で、中世ヨーロッパ美術について豊富な知識を持つ。主要居留地のロンドンに居館を構える。男色家。エーベルバッハ家に伝わる肖像画『紫を着る男』(モデルは少佐の先祖の一人)を巡って少佐と対立し、当初は犬猿の仲であったが、次第にその美点に惹かれ始め追い回すようになる。しばしば少佐の任務を妨害するが、時に利害の一致により共同で行動することもある。初期には数十人の部下を抱えていたが、物語が進むにつれボーナムとジェイムズくん以外は登場しなくなり、中盤以降はジェイムズくんを厄介払いしてボーナムのみと行動を共にすることも多い。青池が1977年に発表した『七つの海七つの空』の主人公の海賊ルミナス・レッド・ベネディクトの子孫という設定[8]。「海賊の先祖が手柄を立てて爵位を授かった」という発言から、爵位を授かったのもルミナスであると推測される。両親は13歳の時に離婚、三人の姉も母に引き取られる、と一見不遇であるが、父子揃って「これでおおっぴらに(同性恋愛を)楽しめる」とあっけらかんとしていた。14歳にして本格的な泥棒行為に挑戦しているが、失敗。以後しばらくはパブリックスクールオックスフォード大学、と普通の学生生活を送っている。少年時代から卓越した審美眼を開花させており、大抵は一瞥しただけで真贋を見分けることが出来る。豪壮華麗で技巧を凝らした作品を好む傾向があり、西洋芸術のみならず仏像やイコンなどその射程は幅広いが、印象派絵画及び現代芸術には冷淡。基本的には趣味とロマンで泥棒をやっているが、活動資金を稼ぐために金銀宝石の類を盗むことも多い。変装時には女装することが多いが、基本的に女性に対して非好意的。ハーレムの女性たちに取り囲まれた際に震えている場面があることから、軽度の女性恐怖症とも考えられる。なお一度だけ女性に対し好感を持ったことがあったが、その時の台詞は「君は男に生まれるべきだったね」で相手は皮肉と誤解している。口癖は「Good luck!」「エロイカより愛をこめて(from Eroica with love)」「私はプロだよ(I'm professional)」。なお世界各国での泥棒稼業の為に色々な国の人間に化けたり情報を集める為に、かなり多くの言語にも精通していて知性の高さを見せている。投げナイフの名手でもあるが、逆に射撃は標的を外しまくる、軍仕様の自動小銃をフルオート設定のまま撃ってしまうなど非常に下手。作画モデルはイギリスのロック・バンドLed Zeppelinボーカリストロバート・プラント[9]
クラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ少佐("Klaus des Eisens" Major, Klaus Heinz von dem Eberbach)
NATO軍情報部・ボン支部の陸軍少佐。直毛の黒髪、長身、強面のドイツ人。非常に有能な情報将校であり、その硬派ぶりで、東西両陣営から“のクラウス”と渾名(あだ名)される。職席は描写がされない(職階ではなく階級で常に呼ばれる)ので不明だが、後述の部下26人を抱えているので課長級と思われる。ハプスブルク家の末裔であり、執事・召使と共にボン近郊にある祖先伝来の城に住む。家紋はEber(猪)である。『七つの海七つの空』でルミナス・レッド・ベネディクトの敵役として登場するティリアン・パーシモン(『紫を着る男』のモデル)、『アル・カサル -王城-』の主人公・ペドロ1世の子孫にも当たる[10]。父親も元ドイツ国防軍軍人で独ソ戦に従軍した装甲(戦車)師団の要員との設定。任務について謹厳な態度を貫き、軍令を重んじ、無能な部下には容赦なくアラスカジュノー支部への異動(左遷)を命じる。任務一筋で俗事についての関心が極端に低く(ただし歓楽街の穴場や風俗従事の女性の情報などには精通している)、NATO内でも非常に高い人気を持ちながら独身。周辺にしばしば出没する伯爵のことも「軽薄なナルシスト」と毛嫌いしているが、泥棒としての腕を任務に利用することもあり、その能力については一定の評価も与えている。美術音痴であり、モナリザの複製画を見ても「太ったおばさんの絵」としか認識しないほどだが、美的感覚は持ち合わせており、戦車、特にレオパルト戦車とその車体が持つ鋼鉄の質感を愛する。やむを得ない場合を除き、工業製品はドイツ(統一前は西ドイツ)製の物しか使用しない。好物はフライドポテトネスカフェインスタントコーヒー「ネスカフェゴールドブレンド」、ヘビースモーカーでHB (たばこ)(ドイツ語版)を愛飲している。経費の濫費と人使いの荒さから上部との折り合いがままならず、有能さは誰もが認めながら出世は遅く「万年少佐」と陰口を叩かれている。しかし番外編では情報部以前に所属していた装甲師団の戦車部隊に異動し、中佐に昇進したこともある。使用拳銃はワルサーPPKルガーP0844オートマグM1911とエピソードにより色々で、一定していない。運転技術は極めて高等。元戦車兵ながらパイロットライセンスも取得しており、ミグ25や大型旅客機(双発機)を手足のように使いこなしている。また、アラスカからハワイ近海まで練習船で航海したこともあるので(クルーは部下26名のみ)、船舶免許も取得しているものと考えられる。付け加えて馬術も巧み。学生時代はサッカー部。その為か、ドイツチームがW杯決勝に進出した際には、珍しく職務を中断しての観戦を許可している。また幼少時に母親と死別し任務に忙しい厳格な父と、忠誠無私の執事に育てられたためか、ギムナジウムのシスターに淡い憧れを抱いて成長したとされる。女性に対して冷たい態度をとりがちな中、シスターには年齢を問わず好意的。情報部員として身分を偽り世界各国の人間に変装したり、軍事情報の収集が目的で伯爵と同様、相当に多くの言語に精通し、ネイティブスピーカー同様の高いレベルで複数言語を操れる。例としてドイツ語以外に英語、イタリア語、オランダ語、ペルシャ語、アラビア語、ロシア語、フランス語などで他にもNATO加盟国の各言語はほぼ出来るようである。
シーザー・ガブリエル、シュガー・プラム、レパード・ソリッド
本作の主人公と設定されていた、イギリス人の三人組。三人とも超能力者であり、美少年であるシーザーを伯爵が男色の「ターゲット」としたことから、超能力を駆使して伯爵と戦うが痛み分け。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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