エレン・リプリー
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本作では、エイリアンに囲まれた海兵隊の面々が戦意を喪失しかけている中でも自らが率先して作戦を立て、ヒックスから「戦略家になれる」と評されるほどの頭のキレの良さを見せたほか、ビショップにも「人間にしてはやる」と評されている。また、劇中でチェストバスターに貫かれる悪夢を何度も観ているが、これは次作で正夢となる[注釈 2]
『エイリアン3』

2270年[2]、地球を目指していたはずのスラコ号は、流刑惑星フィオリーナ161(通称「フューリー」)へ不時着してしまう。ニュートやヒックスは不時着の衝撃によって死亡していたうえ、2人と同様の理由によって機能を停止したビショップはゴミ捨て場へ廃棄されていた。

また、不時着の原因はスラコ号の脱出ポッド内にエイリアン・クイーンが生み落としていた卵から生まれたフェイスハガーによるものだったうえ、エイリアンによって囚人たちが次々と虐殺されていく惨劇の中、自らはそれに寄生されていたことや次代のエイリアン・クイーンを産む母体として殺されずに生かされていることが、物語中盤で判明する。

生き残りの囚人たちと協力してエイリアンたちとの戦いを繰り広げるが、最後は自らの体内のクイーンをウェイランド・ユタニ社に生物兵器として悪用されないよう、の溶鉱炉へ飛び込んでクイーンもろとも自殺した[注釈 3]
『エイリアン4』

リプリーの死から200年後の2470年[3]、軍の実験宇宙船「オーリガ」でフューリーに残っていたリプリーの血液により、彼女のDNAクローンである「リプリー1-8」が誕生する。リプリーのDNAがエイリアンのそれと融合していたため、リプリー1-8は血液がエイリアンのそれと同様に強酸性であり、常人を凌駕する怪力や鋭敏な感覚など超人的な身体能力を持っている。なお、後述するエイリアン・クイーンの方もリプリー1-8と同様の理由により、最終的には人間に似た子宮を得て胎生となっている。

リプリー1-8たちは、リプリーの血液からエイリアンを再生・繁殖させて軍事利用するための過程で生み出された存在でしかない。そのため、リプリー1-1からリプリー1-6までは標本としてタンクに保存されていた。そのうちの一体であるリプリー1-7はリプリー1-8再生の検体として生体保存されていたが、リプリー1-7に「私を殺して」と懇願されたリプリー1-8は、彼女たちを火炎放射器で焼却処分する。それに前後して再生されたエイリアンたちはオーリガ内へ逃亡し、軍人や研究者たちを次々と虐殺していく。

その後、リプリー1-8はエイリアンによって窮地に追い込まれていた宇宙貨物船「ベティ」のクルーたちを道中で助けつつ脱出へ奔走する中、エイリアン・クイーンから誕生した新種のエイリアンであるニューボーンと遭遇する。しかし、自分だけには母親と認識して懐く一方でそれ以外の人間や同族は無差別に殺害するほどの凶暴性を危険視したことと、このまま生かしてもいずれは先に処分したリプリー1-7と同じ道を辿ると悟り、断腸の思いで倒す。また、エイリアンの巣窟となったオーリガを地球へ激突させて完全破壊し、自らも地球へと辿り着いた。

リプリー1-8はオリジナルのリプリーの記憶を若干残してはいるものの、彼女とは違う(別個体である)という自覚が強い。また、リプリー1-7やニューボーンはリプリー1-8にとって同族や息子に等しい存在であったため、どちらの死を看取る際にも号泣しており、非人道的な研究を進めていたメイソン・レンに対して怒りを向けている。
『Aliens The Female War』

コミックと小説の『Aliens: Earth Hive』と『Aliens: Nightmare Asylum』からの続編であり、時系列的には『エイリアン2』と『エイリアン3』の間に位置する。

2195年、リプリーは惑星LV-426でのニュートとの思い出を振り返りつつハイパースリープから目覚め(ニュートは眠ったまま)、宇宙船は植民地海兵隊のスラコ号に到着する。ハンケルソンはノストロモ号の船員が見つけた宇宙船と化石化した宇宙人(スペース・ジョッキー)の調査のため、リプリーに海兵隊たちと一緒に再びLV-426へ行くよう任命する。LV-426での調査中にエイリアンに襲われながらも任務を終えたリプリーたちはエイリアンから地球を取り戻すため、海兵たちと共に地球へ向かう。

地球の軌道上に待機していたリプリーは、エイリアンの大群に支配された地球から脱出したヒックス似のウィルクス伍長と、コロニーの唯一の生存者であるビリーという女性と出会う。また、リプリーはニュート似のビリーに死んだ娘アマンダの面影を重ね、彼女の写真を見て思い出に耽る。

リプリーはウィルクスやビリー、他の海兵隊たちと共にドロップシップに乗り、エイリアンにより壊滅し荒廃した地球へ降下する。ビリーと協力し、エイリアンにさらわれた生き残りの少女のエイミーを救出すると、大量の核爆弾の貯蔵場所へエイリアン・クイーンを誘い込んでエイリアンの大群を集め、核爆弾を爆発させて地球を脱出した。こうして赤茶色にまで荒廃した地球の未来は、将来の人類によるテラフォーミングに託された。リプリーは、宇宙船内でビリーに「コールドスリープで再び地球へ帰る」と告げる。

なお、コミック『Aliens: Earth Angel』では1950年代に主人公のダニエル・リプリー博士が地球でエイリアン・クイーンと戦うが、彼はエレンの祖先という設定になっている。
脚注
注釈^ 『2』の公開版のみ。DVD版では「66歳」と修正されている。劇中では、アマンダの11歳の誕生日までに帰るという約束を守れなかったことが、話の進行にやや関係している。
^ 『3』の公開版のみ。完全版ではリプリーへの寄生についての設定が変更されたため、正夢とならなかった。
^ リプリーへの寄生についての設定は、『4』での設定に合わせて変更された完全版でのもの。公開版では従来の設定と同じく胴体に寄生されており、溶鉱炉への落下中にチェストバスターが胸から飛び出すが、それを押さえ込みながら自殺した。

出典^ 『エイリアン』15年後を描く新章がゲームに!リプリーの娘が主人公!初夏に日本発売予定 - シネマトゥデイ
^エイリアン公式サイト・エイリアン3


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