エルロンド
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ギル=ガラドはエルロンドをエレギオンへと送ったが、サウロンとの戦いによってエレギオンは荒廃し、ケレブリンボールも殺された。エルロンドは生きのこったエルフたちを集め、裂け谷の避難所を作った。サウロンはリンドンと裂け谷を包囲したが攻め落とすことが出来ず、そうするうちにヌーメノールの援軍が現れ、サウロンの軍勢は駆逐された。会議が開かれ、エリアドールの東におけるエルフの拠点は裂け谷におくこととなった。ギル=ガラドはエルフの三つの指輪のうち、風の指輪ヴィルヤをエルロンドにあたえ、かれを副摂政とした。
最後の同盟の戦い

ヌーメノールの没落のあと、エレンディル率いるドゥーネダインと、ギル=ガラド率いるエルフたちは同盟を結び、サウロンを打倒するべく戦った。エルロンドはこれをギル=ガラドの伝令として戦った。モルドールにおいて、ギル=ガラドとエレンディルはサウロン自身と戦い絶命し、エレンディルの剣ナルシルはかれの体の下で折れた。しかしサウロンもまた倒れ、イシルドゥアは折れたナルシルをもってサウロンの指を切り落とし、一つの指輪を手に入れた。サウロンは肉体を捨て、逃げ去った。キーアダンとエルロンドは、イシルドゥアに一つの指輪を捨てるよう勧めたが、イシルドゥアはそれを自分のものとした。
第三紀

イシルドゥアはあやめ野近くの野営地でオークたちに襲われて落命し、息子たちと一族郎党のほぼ全てもまた殺された。しかしかれの妻と末子のヴァランディルは裂け谷に留まっており、無事だった。これを始めとして、第三紀を通じ、エルロンドはイシルドゥアの子孫たちに助けと避難所を提供しつづけた。

エルロンドは第三期109年に、ケレボルンとガラドリエルの娘、ケレブリーアンを妻とした。二人のあいだには双子の息子エルラダンとエルロヒア(130年)、そして娘のアルウェン(241年)が生まれた。
北方王国の滅亡

イシルドゥアの子孫が治めるアルノールの王国は、エアレンドゥアの息子たちの不和のため、アルセダイン、ルダウア、カルドランの三国に分裂した。アルセダインではイシルドゥアの血筋が守られたが、他の二国においては絶えた。かれらは土地をめぐって争い、ドゥーネダインの衰亡を早めた。第三紀の1300年ごろ、アルセダインのマルヴェギル王の治世に、ナズグールの首領がエテン高地の北方にアングマール王国を築いた。ルダウアはアングマールと結託した邪悪な山岳人の領主の支配する国となり、アングマールとともにアルセダインを攻めた。アルセダインはカルドランのドゥーネダインや、裂け谷のエルロンド、リンドンのキーアダンの援助を受けながら幾世代ものあいだ戦ったが、カルドランのドゥーネダインは絶滅し、アルセダインは国土を失った。1974年、北方王国は滅んだ。しかし翌1975年、ゴンドールのエアルニル王は、息子のエアルヌアを艦隊とともに北方へと派遣し、艦隊はリンドンについた。リンドンのキーアダンはかれに従うものを集め、その全勢力とゴンドール軍とで、フォルノストのアングマール軍を討った。アングマールの魔王は敗残兵を集めてアングマールへと逃げ去ろうとしたが、追いついたエアルヌア率いる騎兵部隊とグロールフィンデル率いる裂け谷の軍勢にはさまれ、アングマール軍は全滅した。その時アングマールの魔王は黒い馬にまたがってあらわれ、遺恨を晴らすため、恐ろしい叫び声をあげてエアルヌアを攻めようとした。エアルヌアは迎え打とうとしたが、彼の乗馬は魔王の叫びを恐れて、エアルヌアを乗せたまま遠くへ走り去った。魔王は笑ったが、グロールフィンデルがかれを追うと、逃走した。
1976年
王国を失ったドゥーネダインたちは野伏となり、王の代わりに族長をいただいた。代々の族長は全て裂け谷で養育され、北方王国の宝、バラヒアの指輪、折れたナルシル、エレンディルの星、アンヌミナスの王笏は、裂け谷で保管された。
サウロンの脅威
2463年
いよいよ深まるサウロンの脅威への対策を話し合うため、裂け谷のエルロンド、
ロスローリエンガラドリエル、リンドンのキーアダンとその他のエルフの諸侯、灰色のガンダルフ、白のサルマンらによって、白の会議が結成された。議長にはサルマンが選ばれた。
2509年
エルロンドの妻ケレブリーアンはロスローリエンへの旅の途中、赤角山道においてオークの一団に捕らわれた。エルラダンとエルロヒアは母を救出したが、かの女は拷問を受け、また毒の傷をえていた。エルロンドは妻の肉体の傷を癒したが、かの女は二度と中つ国に喜びを見いださなかった。翌2510年、ケレブリーアンは海を渡り、アマンへと旅立った。
2850年
ガンダルフはドル・グルドゥアに入った。そしてサウロンがそこの主であり、一つの指輪とイシルドゥアの世継の消息を求めていることを知って、エルロンドに伝えた。
2851年
白の会議が招集され、ガンダルフはサウロンが一つの指輪を手に入れる前に、敵を征圧するため行動を起こすよう進言したが、サルマンはこれを却下した。しかしエルロンドは、サウロンが指輪を取り戻し、思わぬ救いの手が得られぬ限り第三紀が終わるのではないか、と不安をおぼえた。
2933年
ドゥーネダインの族長、アラソルン二世が殺される。エルロンドはアラソルンの妻ギルラインと、その2歳の息子アラゴルン二世を裂け谷に受け入れた。アラゴルンがイシルドゥアの世継であることを隠すため、かれの素性は本人からも隠された。エルロンドはアラゴルンを「エステル」と名付けた。
2942年
ホビットの冒険』の年。ガンダルフとホビットビルボ・バギンズドワーフのトーリン・オーケンシールドと12人の仲間が裂け谷を訪れ、かれらの旅の疲れは大いに癒された。エルロンドは一行が見つけた二振りの剣がゴンドリン由来のものであることを教えた。またドワーフたちの地図の謎を解き、旅の助言をあたえた。同年白の会議が開かれた。ガンダルフの進言をサルマンは受け入れてドル・グルドゥアを攻めることを決定した。白の会議とその勢力はドル・グルドゥアを急襲し、サウロンを追い出した。


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