プライムタイム・エミー賞の各賞のトロフィーは、重さが6ポンド12.5オンス(3.08kg)で、銅・ニッケル・銀・金でできている。像は高さ15.5インチ (39 cm)、直径7.5インチ (19 cm)、重さ88オンス(2.5 kg)である。地域エミー賞の像は高さ11.5インチ(29cm)、直径5.5インチ(14 cm)、重さ48オンス(1.4 kg)である。それぞれ製造に5時間半かかり、指紋がつくのを防ぐために白い手袋で取り扱われる。
地域エミー賞のトロフィーは、ゴールデングローブ賞のトロフィーも作成している、ニューヨークを拠点とする企業であるソサイエティ・アワーズ(英語版)によって作成される。プライムタイム・エミー賞のトロフィーは、イリノイ州シカゴを拠点とするR.S. Owens & Company(英語版)によって作成されている[13][14][15]。
ATASとNATASは共同でエミー賞に関する商標を所有しており、「エミー賞」という名前とエミー像の画像の使用について厳格な規則を課している。例えば、エミー像は常に左向きにしなければならない。像の著作権表示は「ATAS/NATAS」と両団体を併記しなければならない。アカデミー会員は、たとえ賞の受賞者であったとしても、像の画像や名前を宣伝用に使用する場合は許可を得なければならない。さらに、エミー賞を受賞した番組のDVDは、エミー賞を受賞したという事実を表示しても良いが、受賞から1年後に全てのコピーから削除できない限り、像の画像を使用できない[16][17]。
プライムタイム・エミー賞詳細は「プライムタイム・エミー賞」を参照
一般的にエミー賞というと、通常はこの「プライムタイム・エミー賞」のことを指す。1日のうち最も視聴率が高くなるプライムタイム(夜)に放送する番組が対象で、主にテレビドラマとバラエティ番組に対する表彰を行っている。対象作品は午後6時から午前2時までの間に放送され、全米の少なくとも50%の地域で放送されなければならない。また、NetflixやAmazonプライム・ビデオなどのストリーミング配信作品は、プライムタイム・エミー賞とデイタイム・エミー賞のどちらかにエントリーするか選択できるが、どちらか片方にしかエントリーできない。
授賞式は通常9月に行なわれる。授賞式の時間内で発表しきれない賞やスタッフを対象とした賞はプライムタイム・クリエイティブ・アート・エミー賞としてまとめられ、1週間前に表彰式も別で行われる。メインのプライムタイム・エミー賞の主要部門の内、特に以下は主要3部門とされており、作品賞、演技賞に注目が集まる。
コメディ・シリーズ部門 (Outstanding Comedy Series)
ドラマ・シリーズ部門 (Outstanding Drama Series)
リミテッド・シリーズ部門 (Outstanding Limited Series)
デイタイム・エミー賞詳細は「デイタイム・エミー賞」を参照
デイタイム(昼間)に放送する番組が対象なので、主に昼ドラマやトーク番組に対する表彰を行っている。また、プライムタイムとは別にデイタイムでもクリエイティブ・アート・エミー賞がある。授賞式は通常5月か6月に行なわれる。 チルドレン&ファミリー・エミー賞は、近年のエンタテインメント業界における家族・子供向けジャンルの急成長とコンテンツの増加を受け、2022年に新設された家族・子供向け作品のためのコンペディション。同時にプライムタイム・エミー賞とデイタイム・エミー賞のアニメ部門や子供向けジャンルのすべての部門がこちらに移行された。第1回授賞式は、2022年12月10日(土)、11日(日)にロサンゼルスのウィルシャーエベルシアターで開催された。 優れたスポーツ番組に与えられる。毎年4月後半か5月初旬に授与式が開かれる。 工学に関するエミー賞には、ATASが授与するプライムタイム工学エミー賞
チルドレン&ファミリー・エミー賞
スポーツ・エミー賞詳細は「スポーツ・エミー賞」を参照
工学エミー賞詳細は「技術・工学エミー賞」を参照
ATASはこの他に、テレビ・放送の技術に長い間大きな影響を与えてきた企業に対してフィロ・T・ファーンズワース賞(英語版)を授与している。 全米を20の地域に分け、それぞれの地域で優れた報道や娯楽を提供したプログラムに与えられる。 国際エミー賞は、アメリカ合衆国外で製作・放送された優れたテレビ番組を表彰する賞である。1973から国際テレビ芸術科学アカデミーによって毎年発表されてきた。授賞式は通常11月にニューヨークで行われる。 米国以外の組織または個人(ネットワーク、地方または地域のテレビ局、プロデューサー、ディレクター、作家)が番組を提出することができる(非英語のアメリカのプライムタイム番組部門に該当する場合を除く)。番組の著作権を所有していない組織または個人は、提出物を提示する前に、権利所有者から同意を得なければならない。これは、アカデミーの会員以外でも行える[20]。 高校生・大学生が作成した作品に与えられる賞。正課・課外活動で作成した作品を地域の支部に提出すると、作成に関わった学生(最大100人)に参加賞としてバッチが与えられる。その上で、各地域ごとの優秀賞が選ばれる。
地域エミー賞
国際エミー賞詳細は「国際エミー賞」を参照
学生エミー賞