エタンチオールはニラやタマネギのものに類似した強い刺激臭を持つ。ごく低い濃度でも人が嗅ぎ付けられるほどの悪臭を放つため、ガスが漏れたときにすぐわかるようにガス燃料、特にLPGに付臭剤として微量に含まれている。2015年現在、ギネスブックにおいて世界一臭い物質として認定されている[6]。
1938年、カリフォルニア州の石油会社に勤める従業員がガス漏れをしている場所に、ヒメコンドルが集まることを発見した。その原因がエタンチオールによるものと判明し、エタンチオールの濃度を濃くしてヒメコンドルによるガス漏れ検知を容易にした[7][8]。
鉱山業ではstench gas(悪臭ガス)と呼んでおり[9]、事故などの緊急時に換気系に散布するようになっている[10]。オンタリオ州では、鉱山規則に「地下鉱山の警報システムは、全ての作業場にいる、全ての作業者が容易に判別できる十分な量のエチルメルカプタンガスまたは同様のガスを導入すべし」と決められている[11]。
出典^ Merck Index, 12th edition, 3771
^ “ICSC 0470 - ETHANETHIOL
典拠管理データベース: 国立図書館
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