エクスパンス -巨獣めざめる-
ジャンル
SF
ドラマ
原作ジェームズ・S・A・コーリー
巨獣めざめる シリーズ
企画
マーク・ファーガス
『エクスパンス -巨獣めざめる-』はジェームズ・S・A・コーリイの小説シリーズ『”The Expanse”』(第一巻のみは「巨獣めざめる」として邦訳あり)に基づく、アメリカ合衆国のSFテレビドラマシリーズである。マーク・ファーガス(英語版)と ホーク・オストビー(英語版)によって製作され、シーズン3までSyfyチャンネルで放送されたのち、シーズン4からAmazonビデオで配信され、シーズン6で完結した。 23世紀、人類が太陽系中に植民した未来を舞台とする。人口300億を抱える地球および月は国連により統治される。火星は軍事体制を敷く独立した共和国であり、火星と地球はこの数十年間冷戦状態にある。両内惑星に支配される小惑星帯では、ベルターの非公式な軍事組織OPA(外惑星同盟)が独立を模索する。ベルターの主な居住地は ケレス、 エロス、フェーベ、宇宙船建造に特化するティコ・ステーション、農業に特化するガニメデである。 地球、火星、そして小惑星帯の三極間の危うい関係が描かれ、国連幹部のクリスジェン・アヴァサララ、小惑星帯のジョー・ミラー刑事、そして宇宙船乗りのジム・ホールデンら乗組員達は、太陽系と人類の危機を回避しようとする。 シリーズはアルコン・エンターテインメントが製作して2015年12月14日からSyfyで放送が始まり、シーズン2は2017年2月1日から放送された。2017年3月、Syfyは13エピソードからなるシーズン3の制作を発表した。シーズン3は2018年4月11日から放送された[1] 。2018年5月、Syfyはシーズン4以降を放送しないと発表した[2][3]が、Amazonビデオが10話からなるシーズン4を継続すると発表した[4][5]。シーズン4は2019年12月13日に全話配信された[6]。シーズン5は2020年12月16日から[7]、3話が一括配信されたのちに毎週一話ずつ配信された。2020年11月、最終シーズン6の製作が発表され[8]、2021年12月10日から週1話ずつ配信された[9]。 原作シリーズは2022年1月現在9巻が発行されており、ドラマのシーズン1から6まではそれぞれほぼ1-6巻に対応している。原作第7巻"Persepolis Rising"は、ドラマのシーズン6に対応する原作第6巻"Babylon's Ashes"後28年間が経過したところから始まる。 原著者のジェームズ・S・A・コーリイはダニエル・エイブラハムとタイ・フランクの合作のペンネームであり、二人はプロデューサーを兼ね、いくつかのエピソードの脚本も執筆している。 日本ではNetflixが”Netflix オリジナル”と称してシーズン1とシーズン2を独占配信したが、2018年9月30日をもって配信停止された。 2019年2月8日より、Amazonビデオが日本を含め全世界でシーズン1から3までを独占配信し[10]、シーズン4以降も世界同時独占配信している。Netflix社配信の日本語字幕ではマオとマウ、アヴァサララとアヴァサラーラ、エリンライトとアーリンライト、エイモスとエモスなど、種々の名称表記が不統一であり、以下ではより頻度の高い表記を用いる。 最終話の原題にもなっている原作"Leviathan Wakes"(邦題『巨獣めざめる』)に基づく。 小惑星帯の準惑星ケレスのジョー・ミラー刑事は、行方不明となった若い女性ジュリー・マウを捜索する。国連幹部のクリスジェン・アヴァサララは冷戦中の地球と火星の間の戦争勃発を避けようと努力する。氷運搬船カンタベリー号の副長ジェームス・ホールデンとナオミ、アレックス、エイモスら乗組員たちは謎のステルス艦に自船を破壊され、救助された火星艦も同じ型のステルス艦に破壊されて、火星の護衛艦タチ号に乗って逃げる。ティコ・ステーションのフレッド・ジョンソンの助けでタチ号をロシナンテ号[注釈 1]と改名しわがものとする。フレッドの依頼でジュリーが乗っていたスコピュリ号を探し、未知の有機物に覆われたステルス艦アヌビス号[注釈 2]を見つけて破壊する。過去、ジュリーは謎の物質プロト分子をフェーベからエロスに運ぼうとしていたアヌビス号を妨害しようとして失敗し、エロスに来たことがわかる。ホールデンとミラーはエロスで有機物に覆われて死んだジュリーを見つける。ジュリーの父マオの手下の科学者はエロス全体でプロト分子の培養実験を行うが、制御不可能となる。ホールデンとミラーはエロスからロシナンテ号で脱出する。^ ドン・キホーテの愛馬に由来する 最終話の原題にもなっている原作"Caliban's War"に基づく。 地球と火星の間に不信が高まる中、プロト分子に占拠されたエロスの破壊が試みられる。エロスは人類の技術を超えた加速度で地球に向かうが、ミラーの命を賭した行動で金星にコースを変えて衝突する。小惑星帯人(ベルター)は危機を利用して独立を図り、ティコ・ステーションのフレッド・ジョンソンは国連がエロスに向かって発射した核ミサイルを手に入れる。ガニメデでは危険な生物型兵器が出現して、地球軍と火星軍の間に戦闘が勃発し、火星軍の兵士ドレーパーのみが生き残る。国連事務総長次長アーリンライトと結託するジュリー・マウの父親のプロトジェン社が、プロト分子と適合性の高い子供たちを用いて生物型兵器を開発していたことが分かる。アヴァサララは地球と火星の全面戦争を避けようとしてドレーパーと共にマウの船に乗り込む。ロシナンテ号はガニメデに向かいプロト分子を始末しようとするが、プロトジェン社の研究者は子供たちを連れて逃げる。ナオミは密かにプロト分子のサンプルをフレッド・ジョンソンに渡す。 最終話の原題にもなっている原作"Abaddon's Gate"に基づく。 アーリンライトの策謀で国連と火星は全面戦争となる。アーリンライトは、マウと組んだ陰謀の罪を着せてアヴァサララを殺そうとする。ロシナンテ号はイオに向かう途中、アヴァサララとドレーパーを救い、アーリンライトの陰謀の証拠を公表する。ジョンソンは火星に向かう地球の核ミサイルを破壊する。イオでロシナンテ号の乗組員たちはプラックスの娘を救い出し、マウを捕える。アーリンライトは逮捕され、エステバンは辞職し、アヴァサララが後継となって停戦を呼びかける。
概要
あらすじ
シーズン1のあらすじ
^ エジプト神話の冥界の神に由来する
シーズン2のあらすじ
シーズン3のあらすじ
Size:120 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
担当:undef