エイリアン_(架空の生物)
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生物の発する気配や振動を感知してフェイスハガーを排出する性質があるため、内包した状態で持ち運ぶことは不可能に等しいようである[注釈 9]。エイリアンを儀式に利用していたプレデターたちも、エッグを産み落とすクイーンそのものか、フェイスハガーの状態で持ち運んでいる。ウェイランド・ユタニ社も、エッグではなく人間に寄生させた状態での運搬を企み、『4』ではクイーンを使ってエイリアンを増産していた。初期設定によれば、体表から靄のような有色の気体を放出してそれらの振動を感知する事で排出する仕組みになっており、一作目で靄がかかっているのはそれらの設定の名残である。『4』ではエイリアン自身もこの性質を利用。通路を水没させて水面にエッグを大量に設置し、水中を移動する人間が息継ぎのために水面へ顔を出した気配を察知してエッグから生まれたフェイスハガーに襲わせるという、一種の地雷のような使い方をしていた。初期の設定では、エッグは捕らえられた人間が変質させられた物であり、クイーンが出産する物ではなかった。『1』において、ダラス船長とブレットが卵(繭)にされた姿が撮影されたが、カットされている(ディレクターズ・カット版に収録)。デザイン画におけるエッグの口は性器の形そのままであり、プロップを造形される段階で現在の十字型の花弁状へと変更されている。ギーガーによればこの変更は20世紀FOX側からの指示によるものであったものの、当のスタッフ達は「十字架を連想させる」と喜んでいたという。
フェイスハガー宿主となる生物に寄生体を植え付けるための中間体。名前の由来は「Face(顔に)Hugger(張り付くもの)」。人間の手に節足動物(特に甲殻類クモ綱)を掛け合わせたような形態をしており、胴体は人間の顔ほどの大きさである。『AVP』ではサソリと仮称された事もあった。俊敏に動き[注釈 10]、8本の脚で宿主となる生物の顔面を抱え込む。さらに簡単に引き剥がされないよう、長い尻尾を首に巻きつける力も強く、『1』では気密服を着用していたケインのヘルメットのフードを破って寄生体を植え付け[注釈 11]、『2』ではリプリーの顔に貼り付こうとしたフェイスハガーを引き離すのに海兵隊員が2人がかりであった。顔に張り付いた後は、巻きつけた尾で首を絞めて宿主を昏倒させ、腹部にある女性器状の器官から長い寄生管を伸ばして相手の口内に挿入、エイリアンの胎児を体内に寄生させる。一度完全に貼り付かれると外科手術で分離するしかないようであるが、傷をつけると強酸の体液が噴き出すため、除去は困難である[注釈 12]。事実上、寄生された人間を救うにはフェイスハガーが離れた後で外科手術により後述のチェストバスターを除去するしか方法がないようである。今のところ、全シリーズを含め劇中においてフェイスハガーを自力で引き剥がした人間は、エイリアンの遺伝子によって超人化したクローン・リプリーのみである。また、描写されてはいないが、『AVP』においてスカー・プレデターがフェイスハガーに取り付かれた際もすぐに引き剥がしている。このフェイスハガーはスカーを窒息させること無く、一瞬の間に寄生卵を植えつけたため、スカー自身も寄生されたことに気づかなかった。寄生を果たすとフェイスハガー自体は死に、宿主の顔から剥がれる。体液は酸性から中性に変わるため、解剖や観察も可能になる。フェイスハガー自体は弱いため、銃撃でダメージを与えることが可能である。寄生対象は人間とは限らず、『3』では四足獣(イヌ)、『AVP』ではプレデターに寄生した。
クイーンフェイスハガー
『3』に登場した、エイリアンクイーンを産みつけるためのフェイスハガー。劇中では指だけが映されたために確認できないが、指の間には被膜があり、体色や体長が異なるなど通常の個体とは大きな差異があることが、プロップなどから確認できる。
チェストバスターフェイスハガーによって植え付けられた寄生体が成長した幼体。「Chest(胸を)burster(破壊するもの)」という名前の通り、宿主の体(主に胸部)を突き破って体外へ出てくる。このため宿主は必ず死亡するが、外科手術による摘出も可能である(現時点において、外科手術によりエイリアンを摘出することで生存できた人間は『4』のクローン・リプリーのみ)。フェイスハガーが剥がれた後、宿主は意識を取り戻しているため、チェストバスターが誕生する際は激痛に襲われ、悶絶する。大まかな形状は成体に近く、細い手を持つが足のないヘビのような姿をしており[注釈 13]、体色は白色?肌色である。移動スピードは非常に早い。成長速度も速く、誕生直後は比較的脆弱だが、何度かの脱皮を繰り返して成体へ至る。餌は不明だが、肉を食べる描写が登場する。前述の通り成体と比較して皮膚の耐久力は低く、火炎放射器による炎も有効であるが周囲に成体が存在する場合、絶命前に発した悲鳴によって呼び寄せる描写(『2』)があり幼体でも侮りがたい存在である。宿主の性質を受け継ぐことがあり、『3』ではイヌに寄生(ドッグバスターとも通称される)したため、それと同様の素早さを持ち、『AVP』では寄生したプレデターと同様の外顎を持ったチェストバスター(後のプレデリアン)が誕生した。 また宿主や植え付けた個体によって、チェストバスターの大きさや成長率は異なるようである[注釈 14]。作品を重ねるごとに潜伏期間が短くなっており、『1』では数日だったものが『AVP』シリーズに至っては数時間となっている。
エイリアン・ビッグチャップ『1』に登場した個体。名前の意味は「大きな額」。単に「エイリアン」もしくは「ゼノモーフ」とも呼ばれる。シリーズに登場するエイリアンの中でも、このビッグチャップのみ眼窩を持つが、眼球らしきものは無い。プロップなどでは頭部に人間の頭蓋骨を模した造形が確認できるが、半透明のフードによりほとんど見えなくなっている。背中にパイプ状の突起物が5本生えており、手足は人間より長い。寄生されたノストロモ号の乗組員ケインの体から誕生。以後、船内で成長し、孤立した宇宙船の中で暗闇から乗組員を一人ずつ襲い殺す恐るべき存在として描かれる。リプリーとアッシュを除く乗組員を惨殺するものの、最後はリプリーによって脱出艇ナルキッソスのエアロックから放出、ロケット噴射で吹き飛ばされ、宇宙空間の彼方へと消えていったが、明確な死の描写はない。ノベライズ版では船外に放出された後に気圧の急変のため破裂している。初期の設定では、このビッグチャップ単体で繁殖可能であり、カットされたシーンでは、姿を消したダラスとブレットを巣に拘束し、エッグへと変貌させようとしていた。人間をエイリアンに改造するという設定は、『AVP2』のプレデリアンの繁殖能力として採用され、プレデリアン自身もビッグチャップの意匠がある。
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