エイリアン_(架空の生物)
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人類の武器では、拳銃弾では致命傷を与えるのは容易ではないが、M4カービン[10]のような小銃弾なら破壊でき、プレデターの場合はレイザーディスクなどの切断兵器や、プラズマキャノンの攻撃で倒すことが可能である。炎や液体窒素を浴びせられるといった、極端な温度変化にも耐えうるが、反応からするとダメージは受けているようである。ただし、エッグやチェストバスターの状態で炎に耐えることはできず、燃え上がってしまう。『2』のノベライズ版や、各ゲーム作品では、火炎放射器でエイリアンの成体を殺傷する描写もある。しかし、ビデオゲーム「エイリアン アイソレーション」では拳銃は勿論、散弾銃やボルトガン等の強力な銃でもダメージを与えられないばかりか怯みすらしないなど、映画シリーズとは別格のタフネスさを誇っている。またエイリアン自身の体液も防ぐため、プレデターはこの外殻から武器を作り出す事もある。
体液
幼体・成体を問わず体液は黄色い強酸性で、金属その他のあらゆるものを腐食させる性質を持つ。そのため、うかつに攻撃すると返り血によって攻撃者側も大きなダメージを受ける。さらに自らの出血を利用して拘束状態を脱したり、武器として使用した例も見られる。当然ながらエイリアン自身の外殻は溶けることはなく、『AVP』シリーズでは、プレデターがエイリアンの体を対エイリアン用の武装に加工する様が描写されている。体液は持ち主が死亡すると酸性から中和されていく。武器として使用の描写から、胃のような粘膜による耐酸性ではなく、体組織自体が根本的に酸で溶けないことが判明している。しかし、『AVP2』のラストでは、雨の降りしきる中でプレデリアンと刺し違えて大量の返り血を浴びていたクリーナーの肉体がまったく溶解しなかったり、同じように雨の中で殺されたエイリアンの返り血で物が溶けるという描写がまったく無かった。この酸の他に、エイリアンは涎をはじめ全身から大量の粘液を分泌している。作品によって涎も酸性を持ったり持たなかったりしている。『4』に登場したニューウォーリアーは口から酸を吐いて攻撃することができる。ゲームでもエイリアンが酸を吐いて攻撃する作品がある。死後中和する、体積以上の量を溶かすといった点から、海外のファンサイトなどでは酸ではなく腐食性の細菌が体液中に存在しているのではないかと考察する向きもある。
分泌液
樹脂状に固まる分泌液によって幾何学的な巣を構築する。さらに犠牲者をこれで拘束し、チェストバスターを寄生させる。ただし、分泌のプロセスは不明。薄い状態なら人力でも破壊は可能。巣の模様にはエイリアンの姿が溶け込むため、これを利用して侵入者に対する奇襲が可能となっている。
身体能力
チェストバスターやフェイスハガーも動きは敏捷かつ俊敏である。後者は強靱な尾によって獲物に飛びかかったり、首を締め上げたりする。成体になっても俊敏性は衰えず、天井や床下などを自在に音もなく動き回る。人間が素手でエイリアンに対抗する事はほぼ不可能であり、場合によってはプレデターをも倒す。至近距離で連射された弾丸をかわすなど反射にも優れる。また、動作探知機に感知されないほどの隠密性も持つ。酸素呼吸をしているかは不明だが、劇中では睡眠中に呼吸音と共に身体を上下させる様子が描写されている。また、大気組成が地球と異なる環境下や真空の宇宙空間でも長期間生存する事が出来る。
知能
機械動力を意図的に断つ程の知能があり(『エイリアン2』:ただし明確な描写は無く、知能的に電力を遮断したのかは明確ではない。)、クイーンに関しては卵を守ろうとする母性も見せている。エイリアン4ではボタンを押すと「お仕置き」の液体窒素が噴射されるという事を学習し、さらに人間を殺害するためにその装置を利用するという知能を見せた。同族同士で連携し集団戦を展開する事も出来る。『2』ではリプリーの威嚇を受けたクイーンが卵を守るためにウォリアーに彼女への攻撃を控えさせたり、エレベーターに乗って逃走したリプリーを後続のエレベーターで追う描写がある。『4』のノベライズ版などではテレパシーのようなもので意思疎通を図っている事が示唆されているが、劇中でそれが具体的に描写された事はない。『AVP』のノベライズ版では、クイーンの怒りを感じたグリッド以外のエイリアンが怯えるという描写があった。同様の描写は『AVP2』のノベライズ版にも登場する。作品を重ねるごとに高い知能を持つような描写が増えてきており、最新作においてはある程度の意思の疎通が描かれている。
種類
エイリアン・エッグ(オヴォモーフ)中間体であるフェイスハガーを内部に保護する卵のようなもの。単に「エッグ」ともよばれている[注釈 8]。形状は卵形だが、上部には花弁状の開口部があり、殻のような硬質感はない。根が生えており、内部には血管や神経のようなものが見られる。寄生対象が近づくと花弁が開き、内部からフェイスハガーが飛び出し襲い掛かる。外殻部分は半透明で、光を当てると中で蠢くフェイスハガーが透けて見える。生物の発する気配や振動を感知してフェイスハガーを排出する性質があるため、内包した状態で持ち運ぶことは不可能に等しいようである[注釈 9]。エイリアンを儀式に利用していたプレデターたちも、エッグを産み落とすクイーンそのものか、フェイスハガーの状態で持ち運んでいる。ウェイランド・ユタニ社も、エッグではなく人間に寄生させた状態での運搬を企み、『4』ではクイーンを使ってエイリアンを増産していた。初期設定によれば、体表から靄のような有色の気体を放出してそれらの振動を感知する事で排出する仕組みになっており、一作目で靄がかかっているのはそれらの設定の名残である。『4』ではエイリアン自身もこの性質を利用。通路を水没させて水面にエッグを大量に設置し、水中を移動する人間が息継ぎのために水面へ顔を出した気配を察知してエッグから生まれたフェイスハガーに襲わせるという、一種の地雷のような使い方をしていた。初期の設定では、エッグは捕らえられた人間が変質させられた物であり、クイーンが出産する物ではなかった。『1』において、ダラス船長とブレットが卵(繭)にされた姿が撮影されたが、カットされている(ディレクターズ・カット版に収録)。デザイン画におけるエッグの口は性器の形そのままであり、プロップを造形される段階で現在の十字型の花弁状へと変更されている。ギーガーによればこの変更は20世紀FOX側からの指示によるものであったものの、当のスタッフ達は「十字架を連想させる」と喜んでいたという。
フェイスハガー宿主となる生物に寄生体を植え付けるための中間体。名前の由来は「Face(顔に)Hugger(張り付くもの)」。人間の手に節足動物(特に甲殻類クモ綱)を掛け合わせたような形態をしており、胴体は人間の顔ほどの大きさである。『AVP』ではサソリと仮称された事もあった。俊敏に動き[注釈 10]、8本の脚で宿主となる生物の顔面を抱え込む。さらに簡単に引き剥がされないよう、長い尻尾を首に巻きつける力も強く、『1』では気密服を着用していたケインのヘルメットのフードを破って寄生体を植え付け[注釈 11]、『2』ではリプリーの顔に貼り付こうとしたフェイスハガーを引き離すのに海兵隊員が2人がかりであった。顔に張り付いた後は、巻きつけた尾で首を絞めて宿主を昏倒させ、腹部にある女性器状の器官から長い寄生管を伸ばして相手の口内に挿入、エイリアンの胎児を体内に寄生させる。一度完全に貼り付かれると外科手術で分離するしかないようであるが、傷をつけると強酸の体液が噴き出すため、除去は困難である[注釈 12]。事実上、寄生された人間を救うにはフェイスハガーが離れた後で外科手術により後述のチェストバスターを除去するしか方法がないようである。今のところ、全シリーズを含め劇中においてフェイスハガーを自力で引き剥がした人間は、エイリアンの遺伝子によって超人化したクローン・リプリーのみである。また、描写されてはいないが、『AVP』においてスカー・プレデターがフェイスハガーに取り付かれた際もすぐに引き剥がしている。このフェイスハガーはスカーを窒息させること無く、一瞬の間に寄生卵を植えつけたため、スカー自身も寄生されたことに気づかなかった。寄生を果たすとフェイスハガー自体は死に、宿主の顔から剥がれる。体液は酸性から中性に変わるため、解剖や観察も可能になる。フェイスハガー自体は弱いため、銃撃でダメージを与えることが可能である。寄生対象は人間とは限らず、『3』では四足獣(イヌ)、『AVP』ではプレデターに寄生した。
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