ポストプロダクションに突入した時点ですら、スコットは満足せず、ノストロモ号のミニチュアモデルの撮影をやり直した[22][107]。10月から11月にかけて撮り直しや追加シーンの撮影が17日間行われた[18][29]。撮影終盤にはスタッフは1日17時間、週に6 - 7日間働き通しであったという[107]。
またオバノンはクレジットの表記について、ガイラーとヒルの名を入れるべきかどうかについて全米脚本家組合(WGA)を巻き込み仲裁調停を引き起こした。WGAはオバノンの主張を支持したものの、周囲のスタッフは二人の名前を入れるべきだと説得した。最終的にオバノンはこれを受け入れ、ガイラーとヒルは脚本家としてクレジットされることになった[108]。 リドリー・スコットは楽曲に組曲『惑星』、それも冨田勲が編曲したシンセサイザー版の起用を望んでいたが、ラッドの勧めでジェリー・ゴールドスミスに依頼することになった[47][109]。 最初にゴールドスミスが作った曲は瑞々しいものだったが、それゆえに没になった。次に作られた曲は静的で不気味なものであり、スタッフを満足させた。作曲に要した時間はわずか10分に過ぎなかった[47]。 目覚めのシーンではゴールドスミスの過去の作品である『フロイド/隠された欲望』の曲が流用されている。また、クレジット画面ではハワード・ハンソンの『交響曲第2番 ロマンティック』が使用されている[47][110]。これを不満としたゴールドスミスはフォックスに説明を求めたが、結局覆ることはなかった[47]。 なお冨田の『惑星』は撮影現場で使用された。テンションの高い演技が必要とされるウィーバーのため、スコットは現場にスピーカーを配置し、『惑星』の「火星」を流して聞かせた。一方、音を後で全て付け直さなければならなかったため、音声係の負担は増大した[111][41]。 ゴールドスミスは試写を独りで観たが、ブレットが猫を追いかけるシーンが最も怖かったと述べている。 スコットは脱出艇でのラストシーンの追加撮影のため、4日のスケジュール延長を要求した。会社は難色を示したものの、彼は今までの定石を引っくり返すと会社を説得した[33]。
音楽
エンディング