エイリアン3
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今作のエイリアンは、(完全版では)に寄生して生まれたドッグ(バンビ)・エイリアンで、宿主が四足獣のため、四足歩行で素早く移動でき、脚力が強く、天井を逆さまに走ったり壁にへばり付いたりできる。人間側は武器無しの状況で、襲いかかってくるエイリアン1体に対し、逃げることが物語のメインになるという、第1作を彷彿とさせる原点回帰となった。一方でエイリアンが獲物を捕食するなど、これまでと印象が異なる場面も描かれた。

2004年には、ストーリー上の重要な場面を含む未公開シーンを追加した完全版が公開された。
ストーリー

惑星LV-426のエイリアン殲滅作戦後、冷凍睡眠につくリプリーら生存者達を乗せて地球に帰還するはずだった植民地海兵隊の宇宙戦艦スラコ号(英語版)に謎の事故が発生。スラコ号から自動的に切り離された脱出艇は、流刑惑星フィオリーナ161(通称「フューリー」)へと不時着したが、共に生還したはずのヒックスやニュートが着陸時に死亡した上に、ビショップも機能を停止しており、一人生き残ったリプリーは悲しみに暮れる。

フューリーでは、凶悪な数十名の男性囚人が戒律(宗教的規律)に従い心静かに自活的な生活をおくり、放射性廃棄物を格納するのコンテナの製造作業に従事していた。そこに、女性であるリプリーが現れたことで惑星の秩序は一時危機を迎えるも、囚人達のリーダーであるディロンがその状況を抑える。

そんな中、脱出艇に潜んでいたフェイスハガーによってエイリアンが生まれ、活動を始めた。スラコ号の事故の真相は、脱出ポッド内にエイリアン・クイーンが卵を生み落していたことに気付かないままリプリー達が冷凍睡眠に入ってしまい、その間に生まれたフェイスハガーによってポッドが故障したというものだった。

凶悪で強靭なことにかけては人並み外れた囚人たちも、さすがに武器無しの状況では対抗できず、為す術無くエイリアンの餌食になっていく。リプリーは因縁に決着をつけるため、囚人達と団結してエイリアンを倒そうと立ち上がる。
登場人物
エレン・リプリー
演 - シガニー・ウィーバー着陸した脱出艇から唯一生還し、刑務所に連れてこられるが、そこでまたもやエイリアンと対峙することになる。
刑務所職員
ジョナサン・クレメンス(Jonathan Clemens)
演 -
チャールズ・ダンス刑務所付の医師。過去に医療ミスで患者を死亡させたことがある元囚人だが、本来は誠実な性格。生還したリプリーに、ニュートとヒックスは死亡しビショップは機能停止のためゴミ捨て場に捨てられたことを伝える。その後もリプリーに刑務所に関することを教えていく内に親しくなり、彼女を快く思わないアンドリュースに反発もしてその仲は深まるが、中盤、医務室でリプリーに注射を打った直後、突如現れたエイリアンに襲撃され、第二の顎で頭部を貫かれて死亡。死体もエイリアンによって持ち去られた。
ハロルド・アンドリュース(Harold Andrews)
演 - ブライアン・グローヴァー刑務所長。常に黒のゴムボールを持っている。刑務所の秩序を第一に考える事なかれ主義的な人物であり、その秩序が乱れるという理由で初対面であるにもかかわらず生存者である女性のリプリーを快く思っていない。またリプリーと仲を深めるクレメンスをも疎ましく思い、彼の過去を脅しの理由に使いリプリーの素性を聞きだそうとするなど傲慢な性格をしている。ボッグスらがエイリアンに殺されゴリックがその殺人容疑にかけられた際、事情を聞いたリプリーからエイリアンのことを話されたが全く信じようとせず逆に彼女を異常者扱いして医務室へ監禁した。中盤、アーロンと共にマーフィーとボッグスらの死亡の件について囚人達に説明している最中、上述の通りクレメンスがエイリアンに殺され、その事を知らせに来たリプリーを医務室へ戻すようアーロンに命じた直後、天井から現れたエイリアンに捕えられ、一同の目の前で惨殺されながら蒸発するという無残な最期を遂げた。
フランシス・アーロン(Francis Aaron)
演 - ラルフ・ブラウン刑務所の副官。地球に妻子がいる。所長のアンドリュースに従順で尊敬もしているが、彼ほどリプリーを悪く思ってはいない。知能指数が85しかない事から囚人達に揶揄される形で「85」と呼ばれており、彼自身もコンプレックスからその呼び方を嫌っている。アンドリュース所長が死亡した際には唯一その死を悔やみながら、エイリアン対策でリプリーたちとも協力して事にあたり、後にリプリーへのチェストバスター寄生が発覚した際にはいたく同情していた。しかし救援要請を送る段になると、リプリーの「ウェイランド・ユタニ社はエイリアンを捕獲するために生存者を使い捨てる、拡大を防ぐためにも救援要請は送れない」という主張を信じず、妻子のいる地球へ帰るためと結果的に事態を報告してしまう。そのためリプリーと囚人達の自分達を餌にエイリアンを誘い出す作戦にも彼だけは参加せず、会社の救援が来るのを待つべきと信じて一人だけ上で待機していた。終盤、マイケル・ビショップ率いる会社の救助隊が来ると、生存者のいる溶鉱炉へ案内するが、隊が生存者のモースを撃ってまでリプリーを確保しようとしたことで彼女の主張が正しかったことをようやく悟り、激怒してビショップをレンチで殴打するも、即座に会社のコマンド隊員に射殺された。
囚人
レオナルド・ディロン(Leonardo Dillon)
演 -
チャールズ・S・ダットン囚人達のリーダー。過去に殺人と強姦(レイプ)の罪を犯しているが、ジュニア達にレイプされそうになったリプリーを助けたり、他の囚人達から嫌われているゴリックを庇ったりするなど、人情に厚く囚人達からも信頼されている。中盤、リプリーの体内にエイリアン・クイーンのチェストバスターが宿っている事が判明し、彼女からそれを理由にチェストバスターともども殺してほしいと頼まれるが、「死ぬならエイリアンを殺してから」、「奴が生きているのに君が死んでは意味がない」と彼女に奮起を促し、逆にエイリアンに襲われないのなら、それを利用して奴を倒せると説得して、リプリーをエイリアンを倒す作戦に参加させた。終盤、多くの犠牲を払いながら作戦通りエイリアンを鋳型に押し込んだ後、そこに残って自らエイリアンを足止めし、流し込まれた鉛に共に沈み死亡。
ロバート・モース(Robert Morse)
演 - ダニー・ウェッブ荒っぽいと同時にまともな一面も持ち合わせている囚人で、女性のリプリーが来た事にも動じる様子を見せなかった。アーロンとは仲が悪く頻繁に喧嘩しており、リプリーに対しても、一連のエイリアンによる惨劇の原因は彼女にあるとして糾弾している。しかし終盤、一緒にふざけ合っていたグレゴールが目の前で殺されるもそこに現れたリプリーに救われ、その後ディロンによって鋳型で足止めされたエイリアンに鉛を浴びせ、そこから出てきた際にも水を浴びせて熱疲労を起こすようリプリーに叫ぶなど、エイリアンを倒すのに大きく一役を買った。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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