エイリアン2
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興行収入$131,060,248[1]
配給収入12億円[2]
前作エイリアン
次作エイリアン3
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『エイリアン2』(エイリアンツー、Aliens)は、1986年のアメリカ映画である。『エイリアン』シリーズの第2作。監督はジェームズ・キャメロン
概要

ホラー要素が強かった前作『エイリアン』から打って変わって、当時『ターミネーター』で一躍名を馳せたジェームズ・キャメロンを脚本・監督に迎え、複数名詞である原題が示す通り、無数に繁殖したエイリアンと未来兵器に身を固めた兵士との戦いを描くアクション映画として製作された。

無数に繁殖したエイリアンと遭遇するが、製作当時はCG技術がまだ未発達だったためすべて実写で制作されており、エイリアンが画面に一度に登場する数は数体である。それを、動体探知機が何十体もいるように反応する画面を表示したり、カット割りによって多数のエイリアンがいるように見えるように工夫して製作された。

1986年のアカデミー賞では視覚効果賞、音響効果編集賞を受賞。2009年イギリスの雑誌『エンパイア』が発表した「史上最高の続編映画」で1位に、2014年に情報誌『タイム・アウト(英語版)』ロンドン版にて映画監督、作家、科学者や評論家150名が選定した「SF映画ベスト100」にて第5位にランクインした[3]

キャッチコピーは「This time it's war.(今度は戦争だ)」。
ストーリー(完全版のみ収録の場面も含む)
序盤 - 惑星LV-426へ向かうまで
前作でノストロモ号の惨劇から唯一生存した航海士、
エレン・リプリーの乗った脱出艇は、地球周回軌道付近の宙域で偶然発見、救助される。宇宙ステーション内の病院で長期間のハイパースリープから目覚めたリプリーは、ウェイランド・ユタニ社の社員バークから、57年間も宇宙を漂っていたこと、そして当時11歳になろうとしていた娘アマンダが2年前に自分より先に他界したことを告げられる。会社の査問会でノストロモ号を爆破した責任を問われたリプリーは、任務中にエイリアンと遭遇したことを主張するが、証拠不足のため誰からも信用してもらえないばかりか、長期間に及ぶハイパースリープの影響で精神異常を起こしていると疑われ、結果航海士資格を無期限停止にされてしまう。実は、ノストロモ号が着陸したレチクル座ゼータ第2星系の小惑星「LV-426」は、20年前からテラフォーミングが行われており、すでに多くの入植者たちが居住していた。リプリーは倉庫で作業員として働くことになったが、毎晩チェストバスターが自分の胸を突き破る悪夢にうなされる。やがてLV-426からの連絡が途絶え、入植民157人が消息不明となった。調査のため植民地海兵隊が派遣されることとなり、リプリーは航海士としての復帰と引き換えに、戦略アドバイザーとしてバークと共に同行して欲しいと持ちかけられる。当初は断ったリプリーだったが、毎晩繰り返される悪夢と己のトラウマに決着を付けるべく「エイリアンの研究や持ち帰りはせず、殲滅させるのみ」という条件付きで同行を決意する。
LV-426へ出発 - エイリアンとの初戦闘まで
海兵隊の宇宙戦艦スラコ号に同乗し、隊員達と共にLV-426に向かうリプリー。航行中、乗組員のビショップがアンドロイドだと知り、かつてノストロモ号で自分達を殺そうとしたアッシュのことを思い出して露骨な不快感を示す。海兵隊員との作戦会議の際、リプリーはエイリアンの危険性を必死に訴えるが、ほとんどの隊員は危機感もなく、冗談混じりに茶化すばかりであった。一同はスラコ号から発進した降下艇でLV-426に降着。地表に降り立ち、装甲兵員輸送車(APC)でコロニーの施設へと潜入する。そこには奇妙な状態で破壊された廃墟と、入植者たちの残した抵抗の跡があった。医務室の実験用カプセルには生きたフェイスハガーも保存されており、入植者達がエイリアンと接触していた事が判明するが、人影はどこにもなかった。捜索のさなか、一行はニュートと名乗る少女を保護する。ニュートは通風管の中を逃げ回り、ただ1人生き延びていたのであった。環境システム施設内からの多数の生命反応の受信に成功した海兵隊は、APCで現場に急行する。しかしそこは、既にエイリアンの巣窟と化していた。しかも、惑星大気改造用の大気製造プラントの誘爆を避けるため、隊員はパルスライフルの発砲を禁じられてしまう。すでに繭にされた入居者が多数おり、中にはまだ生存している者もいたが、その腹から飛び出したチェストバスターを倒した直後、現れたエイリアンの大群の奇襲を受け、隊員は次々に犠牲となっていき、部隊を率いていたエイポーンもエイリアンの餌食となってしまう。現場は大混乱に陥り、APC内から指揮を執っていたゴーマン中尉はパニックで硬直、見かねたリプリーが強引にAPCを運転して救助に向かう。辛うじて現場からの撤退に成功した隊員はヒックス、ハドソン、バスクエスの3名だけであった。その後リプリーは、スラコ号への撤退と核攻撃で惑星ごとエイリアンの殲滅を行うべきだと主張。バークは反対するが、撤退の際に頭部を強打し気絶したゴーマン中尉に変わり、指揮権を引き継いだヒックスはリプリーの提案を受け入れる。しかし、一同の回収に向かった降下艇内にもすでにエイリアンが潜入しており、それに気づかず離陸したパイロットたちが襲われると、降下艇は墜落しAPCを巻き込んで爆散してしまう。
LV-426基地内での籠城 - バークの企み
リプリー達は残った武器を集めてコロニーの司令室内にバリケードを築き、通路にセントリーガンを設置して救助が来るまでの篭城を試みる。しかし、墜落した降下艇の爆発により環境システム施設の電気系統と核融合炉の冷却システムが停止したため、4時間後に大爆発することが判明する。スラコ号から予備の降下艇を遠隔操作で誘導するべく、唯一その操作ができるビショップが単身パイプ内を移動して通信施設へと向かう。その間、セントリーガンでエイリアンの大群の撃退に成功した一同はひと時の休息を得て、リプリーはニュートに寄り添い仮眠を取るが、実験用カプセルから出てきたフェイスハガーの襲撃を受けてしまう。枕元に置いたはずの銃が隣の部屋に移動されている事から、リプリーはこれが人為的な状況だと悟ると、火災報知機を作動させて助けを呼び、駆け付けたハドソンらが間一髪でフェイスハガーを撃退する。2人が襲われたのは、密かにエイリアンを持ち帰ろうとするバークの企てであり、エイリアンの扱いで意見が対立したリプリーをニュートもろともフェイスハガーに襲わせ、エイリアンを寄生させようとしたのだった。
コロニー内での戦闘 - スラコ号への脱出
バークの卑劣な企みに一同は激怒し、ヒックスはバークを処刑しようとまでするが、その時突然電源が切られ、天井裏から忍び込んできたエイリアンたちが大挙して襲撃して来た。まずハドソンが犠牲となり、どうにか医務室に退避しようとする一同だが、バークが1人で先に立て篭り鍵を閉めてしまう。しかし、バークが逃げ込んだ先にもエイリアンが入り込んでおり、餌食になる[注 1]。行き場を失ったリプリーたちは、ニュートの案内で通風管の中を伝って必死に逃げる。後衛のバスクエスが銃で迎撃するが、近距離でエイリアンを撃ったために足に強酸の返り血を浴びて動けなくなる。救出に戻って来たゴーマン中尉の拳銃も弾が尽き、狭い通風管の中で前後をエイリアンに挟まれると、追い詰められた2人は手榴弾で自爆する。その爆風でニュートがダストシュートに落ちてしまい、あらかじめ彼女に渡していた発信器を頼りに救出に向かうリプリーとヒックスだが、わずかに間に合わず、ニュートはエイリアンに拉致されてしまう。さらにヒックスもエイリアンの返り血で負傷、なんとかビショップと合流し、遠隔操作で誘導した降下艇にヒックスを乗せると、リプリーは自分が戻るまで脱出しないようビショップに言付け、自らは武器を取りニュートの救出にエイリアンの巣へと単身引き返す。そして、ニュートが繭にされる直前に救出する事に成功するが、帰還途中にエイリアンの卵を産み続けるエイリアン・クイーンの巣に入り込んでしまうと、リプリーは火炎放射器やありったけの弾丸で巣を火の海にする。これに激怒し、産卵管を切り離して追撃してくるクイーンの手を逃れ、辛くも降下艇に逃げ込んだリプリーたちはLV-426から脱出、軌道上のスラコ号への帰還に成功する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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