エアフォース・ワン_(映画)
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その頃、大統領専用機「エアフォースワン」(VC-25A[4])に、ロシアのテレビクルーたちが乗り込む。彼らは検査をパスし、ミッチェル報道官の案内で機内へ向かい、シークレットサービスの場所や操縦席などを見て周っていた。演説の反響や中東情勢に多忙な大統領は束の間の休憩を取り、のグレースや愛娘のアリスも搭乗して家族のひと時を過ごす。アリスは思春期の背伸びした年頃で、妻は政府首脳の反発をよそに夫の演説を支持して励ます。やがて離陸し、アメリカへの帰路につくはずだった。だが、ドイツ上空に差しかかった頃、大統領警護隊長のギブスが裏切り、3名の警護官を殺害して発煙筒を焚く。それを確認したテレビクルーたちは機内の武器を奪い、空軍スタッフやシークレットサービスを殺害する。テレビクルーたちの正体はラデク奪還を目指すロシアの国粋主義テロリストであり、本物はモスクワ市内にてテロリストのリーダーであるイワン・コルシュノフらに全員殺害されていた。
脱出ポッドによる脱出
その頃コックピットでは、航空士のブリッジーズ少佐がコックピットのドアを施錠し、副操縦士のアーサー・イングラハムス中佐はラムシュタイン空軍基地へ緊急連絡を入れて着陸させようとし、同基地からは在欧アメリカ空軍F-15戦闘機が緊急発進して誘導する。テロリストの最重要目標であるマーシャル米大統領はウォルターズ警護官とジョンソン警護官によって緊急脱出用ポッドへ逃れ、ポッドは投下される[5]。そして、基地に着陸した瞬間にテロリストが操縦室へ乱入し、離陸を拒否した機長のダニエル・アクセルロッド大佐たちを殺害したため、航空機はテロリストの滅茶苦茶な操縦により、タッチアンドゴー状態で再度離陸してしまう。テロリストのサブリーダーであるアンドレイ・コルチャークはVNAVの自動推力や方位110と高度30000フィートを手動で入力して、自動操縦を設定させる。そして、大統領夫人のグレースや娘のアリス、首席補佐官ら生存者たちは、ほかのテロリストによって会議室に集められる。しかし、リーダーのイワンは一歩間に合わずマーシャルが脱出したことを知り、激怒する。一方、ホワイトハウスでは副大統領のキャサリン・ベネット以下政府首脳たちが対応にあたり、核発射スイッチのパスワードを変更する。イワンはラデクの解放を要求し、応じるまでの間は30分毎に人質を1人ずつ殺害すると話して通信を切る。その直後、着地した脱出ポッドが無人だったとの報告がホワイトハウスにもたらされる。
孤軍奮闘する大統領
マーシャルは脱出ポッドだけを落とすことによって脱出したように見せかけて実はまだ機内に潜伏しており、テロリストの1人をおびき寄せて武器と鍵を手に入れると、孤独な戦いを始める。しかし、最初の30分が過ぎると、時間を引き延ばそうとしたホワイトハウスに対し、イワンはドハーディ国家安全保障問題担当大統領補佐官を射殺してみせる。マーシャルは機内のコードレスホンからホワイトハウスに連絡を取るが、同じタイミングでテロリストに銃を突きつけられたために電話器をポケットに隠し、ホワイトハウスに「エアフォースワン」を攻撃するよう指示する。ベネットは困惑する軍人、国防長官らを一喝し、随伴していたF-15戦闘機から空対空ミサイルで攻撃させる。その衝撃に乗じてマーシャルは逃走し、自動操縦も解除される。彼はホワイトハウスと改めて交信し、テロに屈せず機体を着陸させる方針を確認する。イワンは潜伏者をおびき出そうと、グレースとアリスの眼前でミッチェル報道官を殺害し、その様子を機内に放送する。マーシャルは葛藤するが、テロリストが待ち伏せしていたために見殺しにせざるを得ず、人質のシェパード首席補佐官は焦りを隠せない。マーシャルは空軍と連絡を取って回路を断線させて燃料を投棄し、これに気付いたイワンはKC-10での空中給油を要求する。一方、マーシャルは人質たちを解放して武器を手渡し、助力を求める。ベネットはエアフォースワンがハイジャックされた事実を公表するが、それを見たイワンはマーシャルが機内に残留していることに気付く。
エアフォースワンからの脱出
カザフスタン領空が近づき、F-15の護衛も引き返さざるを得ない。空中給油機にFAXで指示を出したマーシャルは、人質の一部をパラシュートで脱出させるが、ついにイワンたちに捕まってしまう。アリスに銃を突き付けて脅迫されたマーシャルは、イワンの要求に従ってロシア大統領に連絡を取り、ラデクを釈放させる。一方、ホワイトハウスではマーシャル解任のための動きが進むが、ベネットは拒絶する。釈放に歓喜する隙をついてマーシャルたちはテロリストを全員殺害し、ロシア側もラデクの釈放を取り消し、迎えのヘリに駆け寄ろうとした彼を射殺する。機内に残ったパイロットはベトナム戦争に従軍経験のあるマーシャルだけであり、米土共用のインジルリク空軍基地を目指す。しかし、マーシャルは小型機のパイロットだったため、ホワイトハウスから別のパイロットであるロバート・ジャクソン大佐が電話でVC-25Aの操縦方法を教える。そこにカザフスタンのアクチュビンスクからラデクの信奉者たちがMiG-29の六機編隊で襲いかかるが、間一髪でF-15の護衛が戻ってきたことにより、VC-25Aは辛くも難を逃れる。しかし、機体の損傷が激しかったため、偶然近くを飛行中だったMC-130特殊部隊が空中から救出活動を行うことになった。マーシャルは最後まで残って救出活動を見届けるが、自分の番になると正体を現したギブスに再度襲撃される。間一髪で逃れたマーシャルはMC-130に救出され、VC-25Aは機内に取り残されたギブスごとカスピ海へ墜落して大破する。MC-130の隊員たちはマーシャルを敬礼で迎え、その瞬間からコールサインを「リバティ24」から「エアフォースワン」に変更する。ベネットはそれを受け、マーシャル解任の書類を破り捨てるのであった。
登場人物
ジェームズ・マーシャル
演 -
ハリソン・フォード大統領。家族思いで正義感が強く暴力や脅迫に屈しないポリシーを持つ。元軍人でベトナム戦争の英雄と言われた強さを持つ。特別な財力も人脈もない状態で大統領になった努力家。
イワン・コルシュノフ
演 - ゲイリー・オールドマン独裁者。テロリストのリーダー。ラデク将軍を釈放させるためにハイジャックする。見せしめにミッチェルを殺害した冷酷な人物。
グレース・マーシャル
演 - ウェンディ・クルーソンジェームズの妻。娘共々、人質となる。正義感が強くミッチェルを理不尽に殺害したイワンを糾弾した。
アリス・マーシャル
演 - リーゼル・マシューズジェームズのグレースの娘。難民問題など政治情勢に興味がある。
ウォルター・ディーン
演 - ディーン・ストックウェル国防長官。
ノーマン・コールドウェル
演 - ウィリアム・H・メイシー少佐。勇気のある人物。
ロイド・シェパード
演 - ポール・ギルフォイル首席補佐官。ジェームズに忠実だが熱血漢な部分に呆れている。
キャサリン・ベネット
演 - グレン・クローズ副大統領。対策本部の指揮を執る。
ギブス
演 - ザンダー・バークレー大統領警護隊長。実はテロリストの協力者。
イワン・ラデク
演 - ユルゲン・プロホノフ将軍。核兵器を擁するともいわれる危険人物。暴政を行っていたがジェームズたちにより逮捕される。
メラニー・ミッチェル
演 - ドナ・ブロック報道官。ジェームズをおびき寄せる見せしめに殺害される。
ジャック・ドハーディ
演 - トム・エヴェレット国家安全保障補佐官。
ノースウッド
演 - ビル・スミトロヴィッチ統合参謀本部議長。
ペトロフ
演 - アラン・ウォルフ露大統領。自国を危険にさらしたくない理由でベネットの協力してほしい頼みを拒否する。
アンドレイ・コルチャーク
演 - エリヤ・バスキンテロリストのサブリーダー。
トーマス・リー
演 - スペンサー・ギャレット大統領補佐官。
ダニエル・アクセルロッド
演 - マイケル・レイ・ミラー大佐。
ウォルターズ
演 - グレン・モーシャワー警護官。
ジョンソン
演 - デイヴィッド・ジャノポウロス警護官。
フィリップス
演 - ブライアン・リビー空軍整備主任。
キャスト

役名俳優日本語吹替
ソフト版
日本テレビ
ジェームズ・マーシャル大統領ハリソン・フォード村井国夫
イワン・コルシュノフゲイリー・オールドマン佐古正人山路和弘
グレース・マーシャル夫人ウェンディ・クルーソン塩田朋子野沢由香里
アリス・マーシャルリーゼル・マシューズ仙台エリ岡村明美
ウォルター・ディーン国防長官ディーン・ストックウェル田原アルノ羽佐間道夫
ノーマン・コールドウェル少佐ウィリアム・H・メイシー長島雄一田中信夫


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