ウーピー・ゴールドバーグ
[Wikipedia|▼Menu]
ウーピーは『スタートレック』に登場する黒人士官のウフーラを演じたニシェル・ニコルズに強く影響されて女優を志した。放映当時、黒人かつ女性がSFのTVシリーズのレギュラーを、しかも軍隊(に準じる組織)の士官を演じることは極めて異例であり、ウフーラは彼女の他にも多くのアメリカ黒人女性に大きな希望を与えたという。また、ウーピーはSFドラマ『新スタートレック』シリーズに、本人の希望もあって「ガイナン」役で準レギュラー出演を果たしている。

8歳の頃にニューヨークにあるハドソン・ギルド(英語版)の劇場で演劇デビュー[1]。1975年にサンディエゴに移住していくつかの舞台に出演。1980年代初頭にサンフランシスコ・ベイエリアに移住してバークレーの前衛劇団「Blake Street Hawkeyes 」に参加[1]。その後、スタンダップ・コメディの舞台やテレビにも出るようになった。

1984年の「The Spook Show」公演が注目を浴びる。同公演の録音で第28回グラミー賞最優秀コメディ・アルバム賞受賞[3]

当時のステージネームは"Whoopi Cusion(ブーブークッション)であり、現在の芸名はこの頃の名残である。ゴールドバーグというドイツ系ユダヤ人の苗字を名乗ったのは、母がジョンソンという苗字をスターになるには「充分にユダヤ的」でないと考えたためであるという[4]

サンフランシスコの舞台に立っていたところを『カラーパープル』の原作者アリス・ウォーカーに見いだされ、1985年に制作された映画版の主役としてデビューした。

1990年度公開の映画『ゴースト/ニューヨークの幻』での演技でアカデミー助演女優賞を受賞し、1992年に主演したコメディ映画『天使にラブ・ソングを…』が半年に及ぶロングランを記録したことで世界的に有名になった。

2007年、ゲスト出演したCNNラリー・キング・ライブ』にて、女優を引退しトークショー等の司会に専念すると宣言[5]。現在は朝のラジオ番組『Wake Up With Whoopi』でメインを務め、2007年9月からはアメリカ・ABCのトーク番組『The View』の共同ホストの一人となっている。

2017年、ウォルト・ディズニー・カンパニーに対して多大な貢献を果たした人物に授与される「ディズニー・レジェンド」を授与された。
その他

女性として初めてアカデミー賞授賞式の司会を務めた(その後も数回、司会を務めている)。

テレビ司会者としては、辛口コメントや女性の悩みを奔放に話す豪快な切り口で知られる。

私生活では、3度の結婚歴がある。最初の結婚で一人娘で俳優のアレックス・マーティン(1973年-)をもうけている[6]。俳優のテッド・ダンソンフランク・ランジェラと交際していた時もあった。

学習障害の一種、字を書くことに障害が出るディスグラフィア(書字表出障害)を持っていることを明らかにした。
ホロコースト発言

2022年1月31日、ウーピーは自身が司会を務めている番組『ザ・ビュー』において、「ホロコーストは人種問題ではない。別の人間に対する非人道的な行いだ」「これは白人が白人にやっていること」などと発言。歴史的事実に反するとして、ユダヤ系の団体などが強く反発していた[7][8][9]

ウーピーは2022年2月1日放送の同番組の冒頭において、「ヒトラーナチスは、ユダヤ人を劣った人種とみなしていたため、実際には人種をめぐるものだった」と謝罪したが、番組を制作しているABCニュース社長のキム・ゴドウィンは「彼女に発言の影響について深く考え、学ぶことを求めた」として、2週間の出演停止処分にしたことをTwitterにて明らかにした[7][9][10]
主な出演作品
映画

公開年邦題
原題役名備考吹き替え
1985
カラーパープル
The Color Purpleセリー・ジョンソンゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門) 受賞此島愛子TBS版)
1986ジャンピン・ジャック・フラッシュ(英語版)
Jumpin' Jack Flashテリー・ドリトル
1987バーグラー/危機一髪
Burglarバーニス
危険な天使
Fatal Beauty リタ・リゾーリ
1988ウーピー・ゴールドバーグの ザ・テレフォン
The Telephone
マイフレンド,クララ
Clara's Heart クララ・メイフィールド
ビバリーヒルズ・ブラッツ
Beverly Hills Brats本人
1989天使のキス・ショット
Kiss Shotサラ・コリンズテレビ映画
天使が降りたホーム・タウン
Homer and Eddieエディ
1990ゴースト/ニューヨークの幻
Ghostオダ・メイ・ブラウンアカデミー助演女優賞 受賞
ゴールデングローブ賞 助演女優賞 受賞
英国アカデミー賞 助演女優賞 受賞小宮和枝(ソフト版)
今井和子フジテレビ版)
片岡富枝テレビ朝日版)
ロング・ウォーク・ホーム
The Long Walk Homeオデッサ
1991ソープディッシュ
Soapdishローズ・シュワルツ竹口安芸子VHS版)
ハウス・パーティ/パジャマでシェイクヒップ!
House Party 2 教授クレジットなし
1992ザ・プレイヤー
The Playerアヴェリー不明(ソフト版)
藤木聖子(テレビ朝日版)
天使にラブ・ソングを…
Sister Actデロリス
(シスター・メアリー・クラレンス)後藤加代(ソフト版)
中村晃子(日本テレビ版)
サラフィナ!
Sarafina!メアリー・マセンブコ
1993ローデッド・ウェポン1
Loaded Weapon 1ビリー・ヨーククレジットなし水原リン(標準語版)
町野あかり(関西弁版)
メイド・イン・アメリカ
Made in Americaサラ・マシューズ小宮和枝
天使にラブ・ソングを2
Sister Act 2: Back in the Habitデロリス(シスター・クラレンス)後藤加代(ソフト版)
中村晃子(日本テレビ版)
1994ライオン・キング
The Lion Kingシェンジ声の出演片岡富枝
ちびっこギャング
The Little Rascalsバックウィートの母親
コリーナ、コリーナ
Corrina, Corrinaコリーナ・ワシントン後藤和代
スタートレック ジェネレーションズ
Star Trek: Generationsガイナンクレジットなし東美江
1995セルロイド・クローゼット
The Celluloid Closet-ドキュメンタリー
ボーイズ・オン・ザ・サイド


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:118 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef