ウルヴァリン
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ウルヴァリンの息子はウルヴァリンの『弱さ』に嫌悪感を示し、自らの爪で腹部に斬りつけ、床を血まみれにして部屋を立ち去った[43]。しかし、ウルヴァリンは手早く怪我を治し、施設から脱出した[44]
能力

ウルヴァリンは、彼自身の持つ生理機能に加え、天然・人工双方の改良を加えられたミュータントである。

彼の持つ元々のミュータント能力は、ヒーリングファクターと呼ばれる治癒過程の加速であり、傷付いたり破壊されたりした身体の部位を通常の人間の能力をはるかに超えたレベルで再生し、ほとんどの毒と病気に対して免疫を与えるものである。

ウルヴァリンが癒すことができる速度の描写とケガの限界は物語と作者によって変化する。元々はこれは単に治癒の加速として描かれていたが、作者たちは時が経つにつれて、目のような器官や肉体の大きな部位をも再生できるまでに強めた。

例えば、最近では「シビル・ウォー」事件の端緒となった、犯罪ミュータント、ニトロによって引き起こされた爆発に巻き込まれた結果、火葬された骨の状態から数分のうちに肉体的な組織の全てを再生してみせた[45]。ウルヴァリンはアダマンチウムが織り込まれた頭蓋骨が脳に与えた防護によって爆発を生き残った[46]。エグゼビアによって作られたX-メンの強さと弱さを一覧表にした一連のプロフィール、「エグゼビア・プロトコル」にはウルヴァリンのヒーリングファクターは信じられないレベルまで強化されており、彼を殺す唯一の方法は首をはねて彼の首を身体の近くから離すことだ、とはっきりと述べられている[47]。しかし、エグゼビアがこの戦略を考えついた時、ウルヴァリンの骨格にはアダマンチウムが組み込まれていなかった。ただし、さまざまな作者や画家による現在のウルヴァリンの治癒力の限界の表現を考慮すると、首をはねることで本当に彼が殺せるのかどうかはもはやハッキリしない。

加えて、この治癒力によりウルヴァリンは普通の人間と比べてかなり老化が遅い。ウルヴァリン自身は19世紀後半あたりに生まれたとされる[48]。現在ではウルヴァリンは100歳以上で、最初の段階では普通の人間の外見と生命力を備えていたと設定されている。ウルヴァリンの治癒力はありとあらゆる病気に対する免疫を与えている。また、毒物や薬物も効かず、強力なものでも時間が経てば解毒される。アルコールにも強く、一時的に酔いはするがすぐ覚める。

ウルヴァリンは数多くの超人的な肉体の特質を持っている。ウルヴァリンのヒーリングファクターは肉体的なスタミナを超人的なレベルで与えている。ウルヴァリンはオメガレッドと連続で18時間以上、しかもオメガレッドの持つデス・ファクター(周囲の者を殺す毒のような能力)に常に汚染されながらも交戦した[49]

ウルヴァリンは自身の機敏さと反射力も通常の人間の限界以上のレベルまで拡張されている。至近距離から放たれたサイクロップスのオプティックブラストをかわすこともできている[50]

ウルヴァリンはまた、超人的な視覚、聴覚、嗅覚を有する。ほぼ完全な暗闇において、あるいは遠距離においても常人より明確な視覚を確保できる。聴覚についても同様で、常人では感知できない音を聞き、また遠距離においても常人より明確な聴覚を確保できる。また嗅覚については、自然条件や時間経過によっていくらか薄れたとしても、臭いによってターゲットを追尾することができる。

ウルヴァリンの肉体的な外見は動物のような変異を示しており、顕著な犬歯と両手首にある3本の格納可能な爪を含んでいる。爪は骨で構成されており、ケラチンで構成されている普通のほ乳類の爪とは違っている。骨の爪はほとんどの金属、木材、さまざまな石のような丈夫な物質を真っ二つにするぐらい鋭く、密である[51]。ウルヴァリンの手は爪が出入りするための穴を備えていない。そのため、爪は彼が使う度に彼の皮膚組織を貫いてしまう[52]。彼のヒーリングファクターはその際作られる傷をほとんど即座に処理するが、彼は度々それが常に痛みを伴うことを口にしている。

彼の爪を含むウルヴァリンの全ての骨格は、アダマンチウムが分子的に鋳込まれている。このアダマンチウムの重量は、彼のパンチおよびキックの重さを劇的に増やす効果もある。

アダマンチウムの爪は、アダマンチウム以外のほとんどいかなる物質をも切断することができる。

ヒーリングファクターは彼の筋肉を人体の限界を超えて負傷することなしに引き上げており、超人的な強さを許している[53]。これは彼の筋肉に100ポンド(45.5kg)以上のアダマンチウムを常に身に付ける必要によって増大された物で[54]、骨格の構造的な限界を取り払い、人間の骨格に負担を与えるような重さを持ち上げることを可能にしている。彼は鉄の鎖を破壊するほどに強く[41][55]、12人もの人間を片手で頭上に持ち上げ、壁の向こうまで投げ飛ばすことができるように描かれている。

プロフェッサー・チャールズ・エグゼビアに埋め込まれた高レベルのサイオニックシールドによって、ウルヴァリンの精神はテレパシーによる精神攻撃や読心に対して強い抵抗力を持つ[56]
Skills and personality

日本や他の国で過ごす間、ウルヴァリンは武装非武装を問わず、ほとんどすべての格闘技の型と戦闘方法の達人となっている。侍として彼は刀の扱いに優れている。ウルヴァリンはまた、彼の教官Ogunによって忍者として厳しい鍛錬を積んでおり、バンドウサブロウと共にジャスミンフォールズの忍者の村で5年間鍛錬をしていた。彼は時代の新旧を問わず、遠距離・近接、ほぼ全てのタイプの武器を使用できる。ウルヴァリンはシャン・チー[57]キャプテン・アメリカ[58] のような相手に単独で勝つことができるほどのスキルを持つ、類まれな近接戦闘の闘士である。


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