ウルヴァリン
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

レン・ウェインは、ウルヴァリンのツメは元々格納が可能なもので、グローブの部品と爪の両方がアダマンチウムでできていることを想定していた[12]。このアイディアは、グローブを付ければ誰でもウルヴァリンになれる方が良いと考えたクレアモントによって拒否されたが、X-メン #98において、この爪はウルヴァリンの身体の一部であることが初めて公式に明かされた。
ウルヴァリンの素性の成り立ち 2

デイブ・クックラムが去り、ジョン・バーンが画家になった後、バーンはインタヴューや彼のウェブサイト上でウルヴァリンにふさわしい顔を描いていると言っていた。しかし、ジョン・ロミータSr. が既に彼の顔を描いていたことを知った。その後、バーンはその絵をセイバー・トゥースの顔として使った。バーンはその時、セイバー・トゥースがウルヴァリンの父親であるというアイディアを思いついた(結果、彼らは似たような治癒能力とキレやすい性格を持っている)。

バーンとクレアモントは、ウルヴァリンが60歳前後であり、青年期にセイバー・トゥースによって施された何十年もにわたる虐待から逃れた後、第二次世界大戦に従軍していたと設定した。その計画はウルヴァリンにとってほとんど偶然に引き起こされたものだった。つまり、回復した直後、ベッドから降りようとした彼の足はすぐに折れ、彼の治癒能力は自身の骨格には働かないことがわかった。彼は病院のベッドで十年以上過ごし、もう少しで気が狂いそうだった(これが彼のバーサーカー的激情の理由である)。その頃、カナダ政府は彼に、全身の骨格を固体のアダマンチウムで置き換える(注入ではなく)と言うアイディアを持ちかけた。爪は予期せぬものだった。

だがこの起源はやり過ぎだったようで、その後一度も使われていない。
人物

普段は温厚であるが稀に容赦なく他人に牙を向けると言う一面もある。しかしながら、野菜が嫌い。

マーベル・コミックの公式ホームページでは元バーテンダーなど様々な職歴が紹介されている。カナダアルバータ州が故郷である[13]
X-メン参加前

バックストーリーと後付けの設定が込み入った時期が数年続き、2001年のミニシリーズ「Origin」で遂にウルヴァリンの若き日の物語が語られた。

19世紀のカナダ・アルバータ州を舞台にしたこのシリーズは、ウルヴァリンの出自をジョン・ハウレットとエリザベス・ハウレットの息子・ジェームズ・ハウレットとして描いている。急速な治癒力を持つ現在のウルヴァリンと対照的に、ジェームズは24時間の治療を必要とする病気がちな青年だった。彼の両親はジェームズを監視し元気づけるためにローズという名の若い女性を雇った。

珍しくジェームズが外出を許された日に、彼とローズはハウレットの邸宅の管理人トーマス・ローガンの息子のドッグ・ローガンと一緒に遊んで過ごした。トーマスとドッグは貧民街にある小さな小屋に一緒に住んでおり、トーマスは口汚い酒飲みで、ハウレット家、とりわけジョン・ハウレットにひどく腹を立てていた。最初、彼の憤りはジョン・ハウレットは何でも持っているのに対し、彼と彼の息子が何も持っていないことに起因していたが、後になって、ジェームズが生まれる前からエリザベスと不倫関係を継続していたことも関係していることが明らかになった。

ドッグがローズを強姦し、ジェームズのペットの犬を殺そうとしたため、ジョン・ハウレットはトーマスを解雇、資産を放棄させた。このことがトーマスの憎悪を更に募らせ、酔ったトーマスとドッグはライフルを持って夜中にハウレット邸に侵入した。寝室でエリザベスを見つけたトーマスは一緒に逃亡するよう説得していたところ、ジョン・ハウレットが立ちはだかり、トーマスとジョンは殴り合った。

物音で眼を覚まし、両親の寝室に入っていたジェームズは、トーマスがジョンを射殺する瞬間を目撃した。激高すると共にショックを受けたジェームズの手の甲から、爪が初めて姿を現した。彼はトーマスを殺し、ドッグの顔を裂いた末、寝室を出て行った。夫と愛人の死、そしてジェームズの爪の出現を目の当たりにしたエリザベスはまもなく自殺。恐怖で視力を失い混乱したローズは、ジェームズを連れ夜の闇の中を逃げ去った。呼び出された警察官がドッグに質問すると、彼は殺人を全面的にローズのせいにした。

ハウレット夫妻殺害容疑をかけられたローズと、無情な祖父に追放されたジェームズは、二人の友人には知られていない所、採鉱植民地へ一緒に旅立った。トラウマによって両親や少年期、本名等の記憶を失ってしまったジェームズはローガンと名乗り、厳しい採鉱植民地の環境と格闘した。その間に彼のミュータントの能力は発展し、強くなったジェームズは彼の採掘仲間から「ウルヴァリン」というあだ名をつけられた。採鉱植民地で過ごす間、ジェームズはローズに過去を話すことが次第に少なくなり、狩猟や植民地での日々の生活に必要な力仕事に没頭していった。

ジェームズとローズに気づかれることなく、ドッグはブリティッシュコロンビア州まで彼らを追ってきた。死の間際にジェームズの祖父は心を入れ替え、ドッグに「最後に一目会うために自分の孫を見つけてくれ」と頼んだが、彼の父を殺し、彼の顔に傷をつけたジェームズとローズに対し、未だに深い恨みを抱いていたドッグはその頼みをはねつける。ドッグは採鉱植民地でローズとジェームズを見つけ、ジェームズを大観衆の前で痛めつけ殺そうとする。大勢が見守る中、ジェームズが爪を出してドッグを殺そうとした時、ローズは偶然にも群衆によって2人の近くに押し出され、ジェームズの爪に刺されてしまった。ローズはジェームズの腕の中で息絶え、悲嘆と共に狂気に駆られたジェームズは、オオカミと共に森の中で暮らすようになった。
初期

明かされていない長い時間の後、ローガンは文明に戻り、第一次世界大戦中はカナダ陸軍の兵士として働いた。戦争終結後は、世界中で一連の冒険を実行した。

彼は第二次世界大戦ノルマンディの戦いマーケット・ガーデン作戦にも参加した。ローガンはソビボール集中キャンプで時を過ごした。キャプテン・アメリカは、第二次世界大戦中に「若き日のブラックウィドウを助けるために、ローガンと共に働いていた」と言及している。

ローガンはシルバーフォックスという名のネイティブアメリカンの女性を愛し、政府の極秘任務チーム「チームX」に異動するまで1つのキャビンで暮らしていたことを鮮明に覚えている。セイバー・トゥースは、彼の誕生日にシルバーフォックスを強姦した末に殺害している[14]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:130 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef