ウルトラ兄弟
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映画『ウルトラマン物語』では、ゾフィーからタロウまでの6人のウルトラ兄弟(この作品でレオと80は「ウルトラ兄弟以外の戦士」という設定)としての活躍が描かれた。

『80』終了と同時にテレビシリーズは長期の休止期間に入り、ウルトラ兄弟の設定が足枷となっている風潮が強くなると、円谷プロは「兄弟」や「ファミリー」の呼称を「ウルトラヒーロー」や「ウルトラ戦士」で統一化を図った(「5兄弟」は「ウルトラ5大戦士」、「6兄弟」は「ウルトラ6大戦士」といった具合)。このような状況は2000年代前半まで続き、第3期ウルトラシリーズ以降はウルトラ兄弟は設定が断片的に語られるという扱いで、兄弟の設定は日本国外製作の『ウルトラマンG』では主題歌「僕らのグレート」にその存在がバックボーンで語られるに留まり[注 3]、『ウルトラマンパワード』でも劇中で宇宙警備隊やウルトラマンとの関連は示唆されたが、直接的にウルトラ兄弟の呼称が言及されることはなかった。

この後、中国との合作の中断を経て、改めてM78星雲や宇宙警備隊の設定を生かしたテレビシリーズとしてTBSで企画されていた『ウルトラマンネオス』は、取得できた放映枠がMBSの枠であったため、円谷プロは新たにM78星雲とは無縁の設定の『ウルトラマンティガ』に企画を変更した。結果として、原点回帰的にM78星雲の設定を捨てた『ティガ』以降のシリーズは大ヒットを迎えた。

その一方、ファミリー設定はSD作品のアニメやゲーム、ライブステージなどで根付いており、ウルトラ兄弟に憧れた世代が子供が生まれて親となるころに徐々に設定が見直され始め、20世紀末には『ネオス』がオリジナルビデオ作品として実現した。さらに、21世紀になると雑誌展開の公式ストーリー『ウルトラマンノア バトルオブドリームNOA』やテレビシリーズ『ウルトラマンマックス』で、試験的に昭和作品世界を復活させた。

そして、ウルトラシリーズ誕生40周年記念作品でもあるテレビシリーズ『ウルトラマンメビウス』で完全にファミリー設定が復活した。第1話ではゾフィーから80までの歴代ウルトラマンが登場し、当時はまだ宇宙警備隊の新人だったメビウスが、ウルトラの父、レオとアストラ、80とユリアンによって地球へ送り出され、映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』ではゾフィーからタロウまでのウルトラ6兄弟が地球に勢揃いした。『メビウス』の放送終了後にはスピンオフに当たる外伝作品を発表し、この路線を継続させている。

映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、「この世界(ウルトラマンのいない世界)で人間の希望と未来を守る戦士たち」という意味合いを持って語られている。そのため、本来はウルトラ兄弟ではないが、この世界で人間の希望と未来を守ったウルトラマンティガ、ウルトラマンダイナウルトラマンガイアの3人もこの世界でのウルトラ兄弟として扱われ、それまでの設定に新たな要素が導入された。
基本設定

設定ではM78星雲 光の国の宇宙警備隊員のうち、地球防衛に当たったエリートというべきもので、いわば義兄弟である。しかし、劇中ではそのように明確に表現されたことはない。また、雑誌上での設定と劇中で描かれた設定が個別に積み重ねられてきた経緯があるため、細部まで統一された設定は存在していない。その由来については、以下のようにまとめられる。
ウルトラ兄弟の呼称が初めて公開された『帰マン』放映当時の小学館学年誌上では、地球人側が歴代ウルトラ戦士に与えた呼称とされていた(『メビウス』の設定で継承されている部分がある)。

劇中の設定としては、『帰マン』第51話で
バット星人の台詞として劇中で初めて語られた。その後、ウルトラ戦士がお互いを兄弟として呼び合ったり、『タロウ』や『レオ』の劇中でウルトラ兄弟としての資格が話題になるなど、光の国側でも定着した精鋭戦士団の呼称として描かれている。雑誌設定でも、『エース』が放映された1972年ごろからはこの設定が主流になっている。

『メビウス』では、第1話冒頭でウルトラの父がメビウスを地球へ派遣する際にウルトラマンの称号を送っており、前述の地球防衛に当たった隊員の称号であることが示唆されている。また、地球がウルトラ一族にとって特別な存在であることや、かつて地球に滞在したあるウルトラマンと地球人の少年が「兄弟」の約束を交わして以来、ウルトラ一族にとって「兄弟」が特別な意味を持つ言葉となったことが語られている[注 4]

作劇の都合上、客演するウルトラ兄弟の戦績は振るわないことが多いが、『メビウス&兄弟』での設定ではウルトラマンが複数集まると互いに助け合うことから結果的に力を発揮できなくなってしまうとフォローされている[7]
メンバー構成

正式に「ウルトラ兄弟」を構成するウルトラマンは以下の通りである。
ゾフィー

ウルトラマン

ウルトラセブン

ウルトラマンジャック

ウルトラマンエース

ウルトラマンタロウ

ウルトラマンレオ

アストラ

ウルトラマン80


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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