書籍設定[要文献特定詳細情報]では、フラッシュビームにM78星雲人の生命の源である人工太陽プラズマスパークと同じエネルギーが含まれ、この光によって元の姿を一定時間取り戻すことができるとされている。 ウルトラマンは様々な特殊能力や格闘術を持っている。作中で名称が明言されたのは「スペシウム光線」と「テレポーテーション」のみで、その他の名称は書籍や年代によってばらつきがあったが、後年には円谷プロにより統一されている。技の一部は後のウルトラマンたちにも継承されている。
ウルトラマンの能力
スペシウム光線[26][27]
ウルトラマンが使う代表的な必殺技で、左右の手刀を十字型に交差させて体内のスペシウムエネルギーをスパーク[28]させ、右手から発射する破壊光線である。右腕にマイナス、左腕にプラスのエネルギー(磁場[24])が蓄えられ、それをスパークさせて発射すると設定されている[10][29]。そのエネルギーはすさまじく、相手を爆破または炎上させる効果がある。決まり手として多用される一方、通用しない敵も数体いる[注釈 14]。連射や長時間照射も可能。この光線には火星に存在しバルタン星人が苦手とする架空の物質スペシウムが多量に含まれているとされ、作中では第2話でムラマツがそのことを指摘したのを受けてフジ隊員が命名する。50万度の威力がある。「スペシウム」の名称は「スペース(宇宙)」+「イウム(「物質」を意味する接尾語)」から成り、命名とポーズの考案は脚本・監督の飯島敏宏によるもので、飯島によれば「十字ポーズは忍者が手裏剣を投擲する際の動作が元になっている」とのことである。白色の光線だが、後年の作品にゲスト出演する際は色が異なっていることがある[注釈 15]。本作品以降も、こうした「腕を交差または組むことで放たれる必殺光線」はウルトラ戦士の特徴となっている。ほとんどのウルトラ戦士が何らかの必殺光線を有しており、それを得意技としている。映画『新世紀ウルトラマン伝説』によると、全ウルトラマンの光線技の原点とされ、すべてのウルトラマンがその構えをしている[注釈 16]。
エフェクトは光線を描く人物が変わっても、同じに見えるようなシンプルなものにするために、光のラインが流れるようなものが考案された[25]。
スーツアクターの古谷敏によるスペシウム光線のポーズは左手の甲から指が下向きの弧を描いているが、これは古谷自身の日本舞踊の経験が活かされているという[17][18]。ポーズは力道山の空手チョップを参考にしており、右手を手刀にして縦にしたものだが、そのままでは合成した際にぶれてしまうことから右手は反らずに少し力を抜いて、左手を添えて腕を十字に組んだものとなった[18]。
第19話は円谷英二が撮影に参加しており、一部演出を円谷が担当したことから、合成予算もあって、設定を無視して3連発で放っている[30][31]。
スペシウム光線のポーズをとる古谷敏(2019年にルイビルで開催されたギャラクシーコン
スペシウム光線のフォーム
八つ裂き光輪(ウルトラスラッシュ[29])[26][27]
スペシウムエネルギーを円盤ノコギリ状に丸めた光のカッターで[出典 3]、外周にのこぎり状態の突起がある。