ウルトラマン
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スペシウム光線[26][27]
ウルトラマンが使う代表的な必殺技で、左右の手刀を十字型に交差させて体内のスペシウムエネルギーをスパーク[28]させ、右手から発射する破壊光線である。右腕にマイナス、左腕にプラスのエネルギー(磁場[24])が蓄えられ、それをスパークさせて発射すると設定されている[10][29]。そのエネルギーはすさまじく、相手を爆破または炎上させる効果がある。決まり手として多用される一方、通用しない敵も数体いる[注釈 14]。連射や長時間照射も可能。この光線には火星に存在しバルタン星人が苦手とする架空の物質スペシウムが多量に含まれているとされ、作中では第2話でムラマツがそのことを指摘したのを受けてフジ隊員が命名する。50万度の威力がある。「スペシウム」の名称は「スペース(宇宙)」+「イウム(「物質」を意味する接尾語)」から成り、命名とポーズの考案は脚本・監督の飯島敏宏によるもので、飯島によれば「十字ポーズは忍者手裏剣を投擲する際の動作が元になっている」とのことである。白色の光線だが、後年の作品にゲスト出演する際は色が異なっていることがある[注釈 15]。本作品以降も、こうした「腕を交差または組むことで放たれる必殺光線」はウルトラ戦士の特徴となっている。ほとんどのウルトラ戦士が何らかの必殺光線を有しており、それを得意技としている。映画『新世紀ウルトラマン伝説』によると、全ウルトラマンの光線技の原点とされ、すべてのウルトラマンがその構えをしている[注釈 16]

エフェクトは光線を描く人物が変わっても、同じに見えるようなシンプルなものにするために、光のラインが流れるようなものが考案された[25]

スーツアクターの古谷敏によるスペシウム光線のポーズは左手の甲から指が下向きの弧を描いているが、これは古谷自身の日本舞踊の経験が活かされているという[17][18]。ポーズは力道山の空手チョップを参考にしており、右手を手刀にして縦にしたものだが、そのままでは合成した際にぶれてしまうことから右手は反らずに少し力を抜いて、左手を添えて腕を十字に組んだものとなった[18]

第19話は円谷英二が撮影に参加しており、一部演出を円谷が担当したことから、合成予算もあって、設定を無視して3連発で放っている[30][31]


スペシウム光線のポーズをとる古谷敏(2019年ルイビルで開催されたギャラクシーコン(英語版)にて)

スペシウム光線のフォーム

八つ裂き光輪(ウルトラスラッシュ[29][26][27]
スペシウムエネルギーを円盤ノコギリ状に丸めた光のカッターで[出典 3]、外周にのこぎり状態の突起がある。相手の体を切断するために使う。まず両手を胸の前に水平に構えた後、挙げた右手を振り下ろして投げる。第16話でバルタン星人(2代目)に対して初使用。空中で2つに分離してレッドキング(2代目)を3つに切り裂くシーンもある。投げ返されたり、バリアーに防がれるなど、通用しないことも多い。『ウルトラマン80』では第45話で80がバルタン星人(6代目)を倒した八つ裂き光輪は初代ウルトラマンから教わったと言及されている[注釈 17]。『ウルトラマンメビウス』以降の作品へのゲスト出演時にもたびたび使用され、その際には高速追尾機能を追加したり、左手に発生させて直接斬りつけて頑丈なキングジョーブラックの腕を切断したり、ゴーグファイヤーゴルザの破壊光線を跳ね返したりと、特殊な使用例を見せる。

脚本では「ウルトラ・スラッシュ」という名称であった[33]

ウルトラアタック光線[出典 4]
両腕先に発生させた高熱エネルギーを左手に発生させた爆発光線を右腕に集中させて絡ませスプリング状の光線にして放ち、相手の全身をエネルギー波動で覆って動きを麻痺させ、凝固させた後念波を送り粉砕する技[35]。作中では第31話でスペシウム光線の効かないケロニアを倒すのが唯一の使用例である。資料によっては火に弱い敵に有効な熱線[34]、スペシウム光線にも勝る強力光線である[36]などの説明もあるが、シナリオによればリング状光線から相手の爆発まで一連の技である。『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では同様にスペシウム光線が効かないアントラーを倒す際に使用。『ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀』でも使用、モルド・スペクターとの戦いで至近距離から二発発射する。『ウルトラマンギンガS』の前日談小説『マウンテンピーナッツ』では、再生能力でスペシウム光線と八つ裂き光輪に耐えたノスフェル(SD)を粉砕した。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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