ウルトラマンメビウス
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ウルトラマンネクサス』のテーマである「絆」をより広い層への共感を得られる普遍的なものへと発展させた「友情」をメインテーマに掲げており、地球人との友情をルーキーが確かめにやってくるという設定となった[5][7]
あらすじ

「怪獣頻出期」と呼ばれる、ウルトラマンが地球を守っていた時代が終息してから25年。

宇宙から飛来した怪獣ディノゾールを前に、対怪獣防衛チーム・CREW GUYSはアイハラ・リュウ隊員を残して全滅してしまった。時を同じくして、ウルトラマンの故郷・M78星雲光の国からウルトラの父宇宙警備隊のルーキー・ウルトラマンメビウスを地球に派遣していた。ディノゾールを倒した後、メビウスの仮の姿ヒビノ・ミライは、新生クルー第1号としてGUYSに入隊し、新隊長のサコミズ・シンゴとともにリュウと対面する。

そして、ミライがディノゾール襲来時に出会っていたカザマ・マリナ、イカルガ・ジョージ、アマガイ・コノミ、クゼ・テッペイの素質を見抜いて彼らをGUYSにスカウトしたことで、新生GUYSが誕生した。

ルーキー同士のメビウスと新生GUYSは、ともに地球を守りながら成長していく。
主な登場人物
CREW GUYS
ヒビノ・ミライ
本作品の主人公。ウルトラマンメビウスが、仲間や父親を救うために自らを犠牲にした宇宙飛行士のバン・ヒロトをモデルに自ら地球人に変身した姿で
[8]、外見年齢18歳。ヒロトの父バン・テツロウから言われた言葉の中にあった「日々の未来」が名前の由来。純粋で正義感が強い明るい性格だが地球に関する一般常識は充分でなく、日常的な知識の面で疎く[9]、言動の端々に異文化に対する戸惑いがある[注 7][注 8]他、不意に正体を知られかねない言動がある。GUYS入隊直後に食べて以来、カレーが大好物である[注 9]。パイロットとしての戦果が高く[9]、墜落数はゼロである。第29・30話で隊員たちに正体を知られたが、それ以降は他の人物に対しても自分の正体を隠すことはしなかった。地球を訪れる以前から地球と人間に対して強い憧れを抱いており、人間への信頼や彼らを愛する気持ちが一際強いが、それゆえに第44話でヒルカワから受けた理不尽な暴虐行為や、第45話でデスレムの策略に陥れられた際に身勝手にGUYSや自分を非難してきた市民など、人間の醜い姿を目の当たりした際には、一時は人間に対し失望感を覚えるほどの激しい衝撃を受けている。人間として暮らしながら人間の良き点と悪しき点の両方を学び、ウルトラ兄弟が地球を「かけがえのない星」と呼んで命懸けで守った理由を理解すると同時に、「自分自身にしか見付けられない本当に大切なもの」を見つけていった。第50話でエンペラ星人を倒した後、地球での経験を後輩のウルトラマンに伝えていくことを隊員たちに約束し、光の国に帰っていった。客演情報については、#ウルトラマンメビウスのゲスト出演を参照。
アイハラ・リュウ
年齢20歳。ディノゾールとの戦いで壊滅した前体制のGUYS唯一の生存者である[9][10]。実戦時には基地内に残ることが多いサコミズに代わって先頭に立って現場の指揮を務めることが多い[9]。左右どちらの腕でも正確な射撃を行う射撃の名手[10]。マリナから「熱血バカ」と言われるほどに熱くなりやすい粗忽な性格[注 10]に加え、人一倍GUYSとしての使命感や、セリザワへの情が厚いため、隊員たちと衝突することもある。意外にも幽霊などの類は苦手で第28話でノーバが幽霊のように現れた際にはジョージやマリナとともに悲鳴を上げて逃げ出している。GUYSの任務に強い誇りを持ち、「地球は我々人類自らの手で守り抜く」をモットーとしているために、序盤はウルトラマンの存在を快く思っていなかったが、第3話でウルトラマンが命を削って戦っていることを知ってからはウルトラマンを仲間として認めている。セリザワから教わった「ウルトラ5つの誓い」を座右の銘としており[9]、彼のことを深く尊敬している。それゆえに、セリザワを死に追いやったディノゾールや、身体を乗っ取ったツルギを激しく憎んだり、新たに隊長となったサコミズを隊長とは呼ばずに「サコミズさん」と呼び距離を置くこともあったが、第17話でセリザワが地球を去ってからは、素直にサコミズを「サコミズ隊長」と呼ぶようになる。ミライの成長とともに自らも彼の兄貴分として成長し、ミライを支えて他の隊員以上に仲がいい存在でもあるが、馴れ合いの関係ではなく間違いがあればお互いが注意する良き友人でもある。また、第29・30話でミライの正体を知ってからは一番の理解者となり、ミライを支えていくうちに彼自身も人間的に大きく成長していく。第50話でセリザワからナイトブレスを託され、ヒカリに変身してエンペラ星人と戦った。戦いの後、ミライ=メビウスが光の国に帰還し、隊員たちもGUYSを離れていった中で一人GUYSに残り、セリザワやサコミズの跡を継ぎ、若くしてCREW GUYSの新隊長となる。

当初は第2話でミライの変身するところを目撃するということになっていたが、それではストーリーが流れにくくなることから変更となった[11]

セリザワから力を引き継いでヒカリになるという展開は早期から仁科に伝えられていた[12]。第17話以降からは分かりやすく見た目で成長を表すために、髪を立たせていたが、ヘルメットを脱ぐ際には頭の上で浮かせた状態から撮影している[12]。メカに搭乗した際にはどのボタンを押して武器を発射するのかは決まっていなかったため、仁科自身が勝手に決めて押していたが、他の隊員が搭乗する際にはそれに合わせて押している[12]

OV『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス』
隊長となり、若手の手本としてテレビシリーズに比べてかなり冷静な性格になっている。だが、再集結したミライたちと共闘時は昔の熱さが復活している。
サコミズ・シンゴ
年齢40歳。CREW GUYS新隊長[10]。隊長服は襟が普通の隊員服では赤なのに対し、白である。常に飄々としているが鋭い洞察力を持ち、部下を信頼しており、その時々に最適なアドバイスをする[10]。前線には積極的には出ないが、パイロットとしても優れている。好物はコーヒー(特にエスプレッソ)で、隊長席には多数のコーヒー豆が常備されており、ディレクションルームでもしばしば飲んでいる。現場指揮官なのにメテオールの発動権を持っている、ツルギがセリザワの身体を乗っ取っていたことや、隊員たちとウルトラ兄弟のテレパシーでの会話の内容を知っていたり、別任務や本部出勤などで不在なことが多いなど、謎めいた部分を持つ。詳細は後述。かつては科学特捜隊の宇宙勤務での隊長でもあり、宇宙での任務中に亜光速航行によって40年近い地球との時間の遅れ(ウラシマ効果)を経験しており、若い外見をしているが[9]実はタケナカと同年代である。当時の任務中、冥王星の軌道上で謎の大円盤群に襲われたところをゾフィーに救われ、この一件が理由でウルトラマンとともに戦いたいと考えており、GUYS設立のきっかけになる。第50話でゾフィーと一体化し、メビウス=ミライらとともにエンペラ星人と戦った。

『ウルトラマン』放送当時の児童誌に日本支部の一つで「サコミズ班」というものが記載されていたが、名前の由来や設定はそれに準じたものであると思われる[13]

当初はゾフィーがバケた人間態という案もあったが、メビウスの側にいつもいると、メビウスの危機になぜ変身しないのかという理屈を通すのが大変であり、適当な人物がいなかった総監の正体がサコミズということとなったことで、ずっと憑依していたわけではないというニュアンスに落ち着いたという[11]。当初は競馬新聞を読んでいるなど、ダメ属性に寄せるつもりでいたが、子供番組としてセーフなだめの表現として飄々な人くらいで茶を濁したという[11]。コーヒーについては、現場処理の設定であったという[11]

イカルガ・ジョージ
年齢20歳。ミライからスカウトされた、新生GUYSクルーの1人。常人離れした怪獣の攻撃を完全に見切るほどの動体視力空間認識能力を持ち[9]、射撃手としての実力はリュウにも引けを取らない。元はサッカースペインリーグに所属していたエースストライカー[9]スペイン語が口癖となっていて、隊員たちをアミーゴと呼ぶ。GUYS入隊前は怪我のために日本でリハビリ中だったが、ミライの説得に折れてGUYSに入隊。入隊当初は隊員たちと衝突を起こすものの、次第に彼らとの友情を築く。プロサッカー選手時代は、必殺の「流星シュート」を武器にスペインリーグで3年連続得点王となったが、独断プレーが目立ちさらに先述の能力による自分の感性を周りに理解されなかった過去から仲間と呼べる存在がおらず、チームメイトからもマスコミ[注 11]からも白い目で見られていた。ニヒルでクールだが、実は意外にお調子者の二枚目半で、曲がったことや筋の通らないことを嫌うリュウに負けず劣らずの熱血漢ぶりを見せることもある[9]


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