神戸市全面協力のもと、阪神・淡路大震災復興10周年として神戸を舞台に撮影される予定だった『ULTRAMAN2 requiem』が制作中止となったため、そのお詫びという意味も含めて本作品では神戸を舞台にしている。撮影が行われた主な場所は、神戸空港、六甲山牧場、神戸ポートピアランド(2006年3月31日閉園)、神戸市立須磨海浜水族園、ポートアイランド住友倉庫など。 ウルトラマンメビウスが地球防衛に就く20年前のこと。ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンジャック、ウルトラマンエースのウルトラ4兄弟は、異次元人ヤプールの怨念の集結した究極超獣Uキラーザウルスの地球侵攻を阻止するため、月面で激しい戦いを展開。 苦闘の末に4兄弟はUキラーザウルスを神戸港沖に沈め、自分たちの光エネルギーの大半を使い果たす大技ファイナル・クロスシールドによってヤプールの怨念を封印する。4兄弟は変身能力を失ってしまったが、愛する地球にとどまって地球人の姿で生活を始め、その傍らで封印を監視し続けていた。 そして現在。神戸港における異変を察知し、調査のため現地へ赴いたウルトラマンメビウス=ヒビノ・ミライは、海洋科学者のジングウジ・アヤとその弟・タカトと出会う。タカトはかつてウルトラマンやGUYSに憧れていたが、3ヶ月前に怪獣に遭遇した際、愛犬を助けられなかったことに対する自責の念から、自らその夢を捨てていた。 タカトが塞ぎ込んだことには自分にも責任があると考え、彼の心を救う決意をするミライ。ミライは、ハヤタたちウルトラ4兄弟から自分たちウルトラマンは神ではないと諭された。 この時、地球侵略とヤプール復活を企てる宇宙人連合の魔の手が彼らに忍び寄っていた。 ※テレビシリーズにもレギュラーで登場する人物についてはウルトラマンメビウス#主な登場人物を参照。
制作関連
前述のように公開日がテレビシリーズ第24話と同日だが、撮影はテレビシリーズよりも先で、五十嵐隼士にとっては本作品がヒビノ・ミライ役としての初演技だった[7]。他のGUYSクルーの登場シーンは、テレビシリーズ第2話の撮影終了後に撮影された[8]。
本編は2005年11月24日にクランクインし、2006年1月19日にクランクアップした。
原点回帰を意識し、初代ウルトラマンのスーツは多く使用されているCタイプ(ゾフィーやジャックに近い造型)ではなく、Aタイプ(『ウルトラマン』放送初期の造型)をイメージしたものになった[8]。後のテレビシリーズ客演時ではCタイプとなったが、『超ウルトラ8兄弟』では本作品と同じスーツが使用された。
セブンの変身プロセスにはモロボシ・ダンの姿が挿入されるため、過去の映像では整合性が取れず、セブンだけ新規に撮影すると他の兄弟との違和感が生じることから、4兄弟の変身・巨大化カットはすべて新撮された。小中和哉によると、光学合成用の下絵の一部(ジャックの変身時やタロウのストリウム光線発射時など)は本放映時のものを用いている。後に4兄弟がテレビシリーズに登場した際は当時の巨大化カットがそのまま使用されたが、セブンはプロセスを省略する処置が取られた。
戦闘シーンなどにおけるウルトラマンの掛け声(効果音)は、メビウスの五十嵐とセブンの森次を除き、当時の物が使用されているが、エースの声は当時声優を務めた納谷悟朗の音声が使用されず、初代マンの声やそれを加工したものが使用された。テレビシリーズ第44話以降ではライブラリの納谷の声が使用されている。なお、セブンの掛け声は冒頭のUキラーザウルス戦のみ『ウルトラセブン』当時の音声が使用されている。
黒部、森次、団、高峰の4人は、スタッフや他のキャストから「ダンディー4」と呼ばれていた。久々に揃っての共演が嬉しかったのか、ロケの2週間は毎晩朝まで4人で飲み明かした翌日でも完璧に演技するため、周囲からは「変身前から既にウルトラマン」と言われた。再び4人が出演した『超ウルトラ8兄弟』の宣伝媒体でも「ダンディー4」の呼称が使用されている。
2005年12月7日にウルトラマン40周年パーティーがホテル・舞子ビラで開催され、パーティーには五十嵐とダンディー4、ジングウジ・タカト役の田中碧海、桜井浩子(『ウルトラマン』のフジ・アキコ)、ひし美ゆり子(『セブン』のアンヌ隊員)、池田駿介(『帰ってきたウルトラマン』の南猛)、星光子(『A』の南夕子)、メビウスや6兄弟、本作品に登場していないウルトラ戦士[注釈 3]が参加。ウルトラ戦士に至っては正装だった。パーティーの様子を収めた映像はエンドロール中に挿入され、フルサイズ版がDVDメモリアルボックスに特典映像として収録。
ストーリー
登場人物
ジングウジ・アヤ
わずか14歳でGUYSのライセンスを取得した天才海洋学者。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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