『SEVEN X』では「支配者たち」との戦いを終えて別世界の湖畔に帰還した際、帰りを待つアンヌの前にスーツ姿で現れた[9]。 カザモリ・マサキは、「平成セブン」シリーズで新たなウルトラセブンの人間体となった人物。 第3期ウルトラ警備隊の新米隊員で、若く直情的で実直なタイプの職務にも忠実な青年である。いざという時には自分を投げ出す勇気を持っており、ダンからミラクルマンと呼ばれた。「カザモリ君」と仲間から呼ばれるが[10]、君呼ばわりされることを嫌っている。『30周年記念3部作』でダンと出会い、セブンがその姿を借りている間はカプセル怪獣用のウルトラカプセルに収容されている。『最終章6部作』でヴァルキューレ星人を倒すために自ら犠牲となり、ダンのウルトラカプセルで治療されていた。 『ウルトラセブン誕生35周年“EVOLUTION”5部作』でカプセルから解放されてセブンと別れた後、ウルトラ警備隊を退任して喪失感に明け暮れながら各地を旅していた[注釈 4]。『30周年記念3部作』や『最終章6部作』とは異なり、言動が大人びている。ペガッサ星人(二代目)との遭遇を機に、ダンのウルトラカプセルの中で眠っている間に得たセブンの超能力や超感覚が覚醒し始めて事件に関わっていく[10]。そして、自らの額に開眼した天眼から発した光と馬の首暗黒星雲に幽閉されていたセブンが変化したミュー粒子が融合して完全に一体化した[10][11]。 ジンは、『SEVEN X』でULTRASEVEN Xとなった青年。ジンとはコードネームであり、本名は不明[9]。 AQUA PROJECTの捜査中に負傷して湖に沈んだ並行世界の住人であるジンとエレアをウルトラセブンが助け、ジンの命を救うために一心同体となった。この時、『ウルトラマン』第1話でハヤタの前に現れたウルトラマンや、『ウルトラマン』第39話(最終回)でゼットンとの戦いの後に現れたゾフィー同様に赤い発光体の姿となっていた[12]。 その代償としてジンは記憶を失い、セブン自身もその意思を封じられていた。ジンが変身したセブンはオリジナルのセブンとは外見が異なり、当初はセブンとの関係は不明だったが、最終回(第12話)で「向こう(従来の『セブン』)の世界」から「この(『SEVEN X』の)世界」にやって来たセブン本人であることが判明し、同話にてセブンと肉体を分離した。 ジンは「セブンが地球上で正体を隠す仮の姿」ではなく、『ウルトラマン』のハヤタ同様に「命を救うために一体化した現地の人間」である。 デザインは『ウルトラマン』に引き続いて成田亨によって行われた。当初から戦士として設定されていたため、戦闘性を表すために西洋の甲冑をベースとしたデザインが行われた。ウルトラマンを演じた古谷敏が八頭身の長身だったのに対し、ウルトラセブンを演じるスーツアクターの上西弘次は平均的な体型であり、足を長く見せるために頭部と肩にディテールを集中し、下半身は極力単純化してある。成田亨によるデザインでは当初、体色は青かったが、商品展開を行う玩具会社の意向[13]とブルーバック合成の都合により赤い色に変更された。 企画時の番組タイトルは『ウルトラアイ』でスタートし、主役ヒーローの名は「レッドマン」とされた。その後、タイトルは『レッドマン』に変更されるが、『レッドマン』撮影開始後に、当時別進行で企画されていた『快獣ブースカ』の後継作品で7人の原始人が活躍するコメディ作品『ウルトラ・セブン』のタイトルが新ヒーローに譲られる形で『セブン』が誕生した[14]。 『ウルトラマン』放映時に、宇宙冒険ものとして『宇宙基地NO.7』を経て『ウルトラ警備隊』という作品が企画されている。これは『セブン』に直接繋がる企画ではないものの、チーム名や宇宙ものとしての設定が部分的に引き継がれている。 企画の初期段階では、普段はウルトラ警備隊の運転手の諸星弾は、地球人とR星人の混血でレッドマンに変身する特殊能力を持つという設定だった。 企画時に、主人公をウルトラマンの息子の「ウルトラマンジュニア」と呼んだり、カプセル怪獣として『ウルトラQ』と『ウルトラマン』の怪獣を起用する案、企画時はバルタン星人、その後の同作の未発表作品「宇宙人15+怪獣35」でも多数旧作の怪獣の登場が検討されていた。第1話「姿なき挑戦者」の準備稿まではこの表記があり、セブンを見てアマギがウルトラマンと呼んでいる[15]。
カザモリ・マサキ
ジン
企画時
『ウルトラセブン』
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