歴史的に泳ぎの遅さ、非攻撃的な性質、そして以前は豊富な個体数のために、漁業の主要産物であった。商業的にさまざまな形で利用され、肉は食品や魚粉に、皮膚は皮革に、スクアレン成分の含有量が高い肝臓は油に用いられた[3]。アイスランドでは、肉を発酵させたものをハウカットルと呼んで珍重しており、サメ独特のアンモニア臭が特徴である。現在では、主に鰭(ふかひれ)を取るために捕獲されている。体の一部(軟骨など)は伝統中国医学の薬や、日本では媚薬としても用いられている。
急速に個体数が減少した結果、現在ではウバザメは保護種に指定され、生産品の交易は多くの国で規制されている。イギリス、マルタ、フロリダおよびアメリカ合衆国内の湾、そして大西洋においては完全に捕獲が禁じられている。ニュージーランドでは、ウバザメを目的としての漁は違法行為である[7]。
自分に近づく船やダイバーに対して寛容で、ダイバーの周りを旋回することさえあり、ウバザメが頻繁に見られる地域での観光ダイビングの目玉として人気を呼んでいる。
死骸は腐敗すると下顎が脱落したりして、生きている時と違う生物のように見えるほど変形することもある。そのような状態で海岸に流れ着くと、体が大きいこともあって海の怪物、首長竜の生き残りなどとしばしば人を騒がせる。1977年にニュージーランドで発見されたニューネッシーなどのように、かつてシーサーペントやプレシオサウルスのものであると考えられた死骸のいくつかが、後に腐敗した本種の死骸であろうと結論づけられている。
日本の三重県大王崎波切の港ではかつて突きん棒と呼ばれる、銛を使ったウバザメ漁が行われていた[8]。しかしこの漁が盛んだったのは1970年代までである[9]。これに関して千葉県立中央博物館の宮正樹
はNHKの取材班のインタビューに対して、ウバザメのかつての生息圏がメガマウスに移っているとの考えを述べている[9]。典拠管理データベース: 国立図書館
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