ウッドストック・フェスティバル
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収支は赤字になったが、ドキュメンタリー映画とライブ・レコードが発表されて最終的には収益に結びついた[2]。マイケル・ウォドレー(英語版)が監督を務めマーティン・スコセッシが編集を担当した映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間[3]1970年に公開され、第43回アカデミー賞アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した。また、同年にアルバムWoodstock: Music from the Original Soundtrack and More(3枚組)、翌1971年にはWoodstock Two(2枚組)が発表された。

ウッドストック・フェスティバルは、カウンターカルチャーを集大成した、1960年代のヒューマン・ビーインと呼ばれる人間性回復のための集会でもあり、音楽イベントとしてのみならず、ヒッピー時代の頂点を示す象徴と捉えられている。ヒッピー・スタイルの入場者達
詳細当時の風景

フェスティバルは1969年8月15日(金)から17日(日)までの予定だったが、悪天候による度重なる中断のためプログラムの進行が遅れてしまい、最終日のトリを務めたジミ・ヘンドリックスが登場したのは18日月曜日の朝8時30分だった[4]。観客の中には、ヘンドリックスの演奏の前に帰ってしまった人もいた。

会場には愛と平和、反戦を主張するヒッピーや若者ら約40万人が集まった。初の大規模な野外コンサートであったため、運営には現代の観点で捉えれば至らない点が多かった。混雑の対策は殆んど取られておらず、会場への高速道路は会場に向かう人々で混み合い、悪天候の会場は人々でごった返し、緊急用のテントなど必要な施設も多くなかった。計画段階ではこれだけ多くの人が集まるとは想定されておらず、そのための準備が全くできていなかったのである。ヒッピーの中にはドラッグを使用する者もいた。

だが、出演者が30組以上で観客が40万人という膨大な規模を考えると、驚くほど平和的な祭典だったと言えよう[3]。参加者は食べ物などを分け合っていた。会場では2件の出産があった[注釈 1]。暴力事件などは報告されていない。終了後のゴミ処理も大きな問題だったが、観客の中にはゴミを片付けて帰る者もいた。

ウッドストック・フェスティバルは、同年12月6日に開かれ死者まで出したローリング・ストーンズによるフリー・コンサート(オルタモントの悲劇)とは対照的に、1960年代を体験した同世代アメリカ人の「輝かしい記憶の余韻」として生き続けたとされている。
出演者リッチー・ヘブンス初日の風景
8月15日(金) 午後から深夜

リッチー・ヘブンスゲット・トゥゲザー」「Handsome Johnny」「Freedom」など

スワミ・サチダナンダ(インドの聖者)による祈祷

スィートウォーター 「Motherless Child」「What's Wrong」「Why Oh Why」

バート・ソマー 「Jennifer」「She's Gone」「Things Are Going My Way」「Smile」

ティム・ハーディン 「If I Were a Carpenter」「自由の広場

ラヴィ・シャンカール 雨により途中で中止[注釈 2]

メラニー 「Beautiful People」「ミスター・タンブリン・マン

アーロ・ガスリー 「Coming Into Los Angeles」「Walking Down The Line」「アメイジング・グレイス

ジョーン・バエズ勝利を我等に」「Joe Hill」「Swing Low, Sweet Chariot」
土曜日の風景
8月16日(土) 午後から翌朝

ザ・クイル
「Waitin' For You」

カントリー・ジョー・マクドナルド 「I Find Myself Missing You」「The "Fish" Cheer/I-Feel-Like-I'm-Fixin'-to-Die Rag」

サンタナ 「Persuasion」「Soul Sacrifice」

ジョン・セバスチャン 飛び入り参加

キーフ・ハートリー・バンド 「Spanish Fly」

インクレディブル・ストリング・バンド 「Catty Come」「This Moment Is Different」「When You Find Out Who You Are」

キャンド・ヒートオン・ザ・ロード・アゲイン」「A Change Is Gonna Come」「Going Up The Country」

マウンテン 「Stormy Monday」「Blood of the Sun」「想像されたウエスタンのテーマ」など[注釈 3]

グレイトフル・デッド 「St Stephen」「Mama Tried」「Dark Star」「High Time」「ターン・オン・ユア・ラヴ・ライト

クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルボーン・オン・ザ・バイヨー」「バッド・ムーン・ライジング」「プラウド・メアリー

ジャニス・ジョプリン 「Piece of My Heart」「ラヴ・サムバディ」「アイ・キャント・ターン・ユー・ルース」など

スライ&ザ・ファミリー・ストーン 「エヴリデイ・ピープル」「Dance to the Music」「Music Lover」「I Want to Take You Higher」

ザ・フー 「トミー」(「ピンボールの魔術師」「シー・ミー・フィール・ミー」を含む)[注釈 4][5][6]サマータイム・ブルース」「マイ・ジェネレーション」など

ジェファーソン・エアプレイン 「ホワイト・ラビット」など
ジョー・コッカー大雨の様子
8月17日(日) 午後から翌朝

ジョー・コッカー&グリース・バンドアイ・シャル・ビー・リリースト」「フィーリン・オールライト」「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」など


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