ウッドストック・フェスティバル
Woodstock Music and Art Festival
初回開催の最終日
概要
開催年1969年、1979年
ウッドストック・フェスティバル(Woodstock Music and Art Festival)は、1969年8月15日(金)から17日(日)までの3日間(正確には8月15日午後から18日午前にかけての4日間)、アメリカ合衆国ニューヨーク州サリバン郡ベセルで開かれた、ロックを中心とした大規模な野外コンサート。ロック・グループやフォーク歌手など30組以上が出演し、約40万人の観客が集まった。アメリカの音楽史に残るコンサートであり[1]、1960年代のカウンターカルチャーを象徴する歴史的なイベントとして語り継がれている[2]。 このロック・フェスティバルは、アルスター郡ウッドストックにおけるアート・ムーブメントに関連して名付けられた。主催者となった若者達は、ボブ・ディランなど往年の歌手やアーティストたちが暮らすウッドストックに自分達のレコーディング・スタジオを設立する資金集めの目的で、このロック・コンサートを企画した[2]。 会場は、近郊のサリバン郡ベセルのロシア系ユダヤ人個人農場主マックス・ヤスガー
概要
主催者側は当初、1万人から2万人程度の入場者を見込んでいた。多くの人気ミュージシャンから出演の承諾が得られたことから、事前に18万6000枚のチケットが売れ、入場者は20万人を超えると予想された。当日は予想をはるかに上回る40万人以上が詰めかけ[1]、その半数以上がチケットを買っていなかった為に、フェスティバルは事実上無料イベントの様相を呈した[2]。開催地周辺の地図マックス・ヤスガーの農場
収支は赤字になったが、ドキュメンタリー映画とライブ・レコードが発表されて最終的には収益に結びついた[2]。マイケル・ウォドレー(英語版)が監督を務めマーティン・スコセッシが編集を担当した映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』[3]は1970年に公開され、第43回アカデミー賞のアカデミー長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した。また、同年にアルバムWoodstock: Music from the Original Soundtrack and More(3枚組)、翌1971年にはWoodstock Two(2枚組)が発表された。
ウッドストック・フェスティバルは、カウンターカルチャーを集大成した、1960年代のヒューマン・ビーインと呼ばれる人間性回復のための集会でもあり、音楽イベントとしてのみならず、ヒッピー時代の頂点を示す象徴と捉えられている。ヒッピー・スタイルの入場者達
詳細当時の風景
フェスティバルは1969年8月15日(金)から17日(日)までの予定だったが、悪天候による度重なる中断のためプログラムの進行が遅れてしまい、最終日のトリを務めたジミ・ヘンドリックスが登場したのは18日月曜日の朝8時30分だった[4]。観客の中には、ヘンドリックスの演奏の前に帰ってしまった人もいた。
会場には愛と平和、反戦を主張するヒッピーや若者ら約40万人が集まった。初の大規模な野外コンサートであったため、運営には現代の観点で捉えれば至らない点が多かった。混雑の対策は殆んど取られておらず、会場への高速道路は会場に向かう人々で混み合い、悪天候の会場は人々でごった返し、緊急用のテントなど必要な施設も多くなかった。