国際指標である「腐敗認識指数」の国別ランキングでは、2021年度の時点において122位と、政治、軍事組織による長年の汚職と腐敗問題が続いている(腐敗認識指数は順位が低いほど腐敗認識される)[15][16]。詳細は「ウクライナの政治」および「 ウクライナにおける「ネオナチ問題」 」を参照
国名詳細は「ウクライナの国名(ウクライナ語版、英語版)」を参照
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ウクライナの最高法規であるウクライナ憲法によると、当国の正式国号は「Укра?на」である[17]。公式の英語表記は「Ukraine」(ユークレイン)であり、非公式には「the Ukraine」も使用される。ドイツ語では「Ukraine」(ウクライネ)とよばれている。
日本語の表記は「ウクライナ」となっている[4][注釈 2][注釈 3]が、2019年7月に在日ウクライナ大使館はウクライナ語を基にした「ウクライーナ」と表記すべきであるという意見を表明した[18]。しかし、その後の2019年9月、同大使館や日本国外務省の代表者や国会議員、ウクライナ語専門家の参加を得て開催されたウクライナ研究会主催の「ウクライナの地名のカタカナ表記に関する有識者会議」において「国号について、ウクライナの変更はしない」という結論が出され、同大使館案は採用されなかった[19]。漢字表記は現在の日本では滅多にされないが、「宇克蘭」、または「烏克蘭」[20]と表記される[注釈 4]。
「ウクライナ」というスラヴ語の地名の初出は、『原初年代記』イパチー写本の「キエフ年代記」にある1187年の条である[21]。この地名は、キエフ公国・チェルニーヒウ公国と並んでルーシ大公国の歴史的中枢地に含まれるペレヤースラウ公国の範囲を示している。また、この地名は他のルーシ年代記の1189年の条[22]、1213年の条[23]、1280年の条[24]にも「ウクライナ」あるいは「ヴクライナ」という形で登場し、ガリツィア地方、ヴォルィーニ地方、ポリーシャ地方を指す用語として用いられている。
13世紀にルーシ大公国が滅び、その中部・南部の地域がリトアニア大公国とポーランド王国に併合されると、「ウクライナ」は併合地の領域を表す地名としてリトアニア・ポーランドの年代記や公式文書などに使用されるようになる。14世紀から17世紀にかけて広義の「ウクライナ」はルーシ人が居住するガリツィア地方、ヴォルィーニ地方、ポジーリャ地方、ブラーツラウ地方とキエフ地方の範囲を示し、狭義の「ウクライナ」はキエフを中心としたドニプロ川の中流域を示している[25]。