ウクライナ語
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従来の言語系統論によると、ウクライナ語はインド・ヨーロッパ語族スラヴ語派東スラヴ語群に属するという[4]総合的言語の一つ[5]

もっとも近い言語はベラルーシ語[6]

スラブ諸語との共通点(音声文法): 高地ソルブ語ベラルーシ語(29の共通点)、低地ソルブ語(27の共通点)、チェコ語スロバキア語(23の共通点)、ポーランド語(22の共通点)、クロアチア語ブルガリア語(21の共通点)、セルビア語マケドニア語(20の共通点)、ポラーブ語(19の共通点)、スロベニア語(18の共通点)、ロシア語(11の共通点)[7]

スラブ諸語との共通率(語彙):ベラルーシ語(84%)、ポーランド語(70%)、スロバキア語(68%)、ロシア語(62%)[8]


音声の特徴[9]

48の音素(スラブ諸語の中で最も多い)。

高い音便化(快い音調)。

音素上の? (и) と i ( ?) の区別。


形態の特徴[10]

呼格の存在(他の東スラヴ語群にはない)。

与格の2種。

未来時制の2種。


他言語への影響:ポーランド語、ロシア語、ルーマニア語バンドゥーラホパークコサックボルシチなど)

文字詳細は「ウクライナ語アルファベット(英語版)」を参照

ウクライナ語アルファベットは33の文字字母)によって構成される。その文字は38の音素を表す。文字の他に、アポストロフという特別符号も含まれる。ウクライナ語の正書法は音素の原則に基づいており、1つの文字は普段1つの音素に相当する。正書法には、意義・歴史・形態の原則も用いられることがある。

文字には20の子音字(б, г, ?, д, ж, з, к, л, м, н, п, р, с, т, ф, х, ц, ч, ш, щ)、10の母音字(а, е, ?, и, ?, ?, о, у, ю, я)、ならびに2つの半母音字(й, в)がある。軟音記号(ь)は音価がないが、前の子音の軟化(硬口蓋化)を引き起こす。

また、特定の子音は特定の母音の前で硬口蓋化する。例えば、子音のд, з, л, н, с, т, ц, дзは軟母音の?, ?, ?, ю, яの間に軟子音となる。アポストロフは、正書法にしたがって子音の硬口蓋化を起こさないように用いられる。

アルファベットで用いる音素の原則には他の例外も見られる。例えば、щ /?t??/, ? /ji/と, 前の子音を硬口蓋化しない場合の? /j?/, ю /ju/, я /j?/というの5つの文字は二つの音素を表す。дзとджという連字は、普段、破擦音の/d?z/と/d??/を示す。е, у, аの前に位置する子音の硬口蓋化を?, ю, яで表記する。しかし、?の前に位置する子音の硬口蓋化は特別に表記されることがない。

他のキリル文字を使用するアルファベットに比べれば、ウクライナ語は東スラヴ語群の諸語アルファベットと類似している。一方、?[注 2]、?、?のようにウクライナ語固有の文字もある。ウクライナ語のアポストロフは初期キリル文字のъ(イェル)の機能を果たしている。

No.現代文字古字国際音声記号
表記呼称ローマ字[注 3]ISO 9[11]表記呼称数詞
1А аアーA aA aアーズ1[?]
2Б бベーB bB bブーキ?[b] [b?][注 4]
3В вヴェーV v (W w)V vヴィーディ2[?] [??][注 5] [w] [u?]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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