『ウォンテッド』(原題: Wanted)は、2008年のアメリカ合衆国のアクション映画。原作はマーク・ミラーとJ・G・ジョーンズ(英語版)の同名グラフィック・ノベル。主演はジェームズ・マカヴォイとアンジェリーナ・ジョリー、監督は『ナイト・ウォッチ』のティムール・ベクマンベトフ。
2008年6月25日にイギリスで、同年6月27日にアメリカ合衆国で公開された。日本では同年9月13、14、15日に先行上映され、20日に一斉公開された。
本作の後日談としてゲーム『Wanted: Weapons of Fate』が製作されている。 ウェスリーは経理事務のルーティン・ワークにウンザリしている一人の若者。 しかし彼の運命は、セクシーで謎めいた女フォックスとの出会いによって一変する。スーパーで突如襲いかかる正体不明の暗殺者から彼を守ったフォックスは、千年前から、神に代わって“運命の意志”を実践してきた秘密の暗殺組織“フラタニティ”のメンバーだった。ウェスリーは、組織のボスであるスローンから、父が組織一の殺し屋ミスターXで、昨日メトロポリタンビルで殺されたばかりだったことを知らされ、殺害された父の後を継ぐ選択を迫られる。 父を殺し、自分を襲った暗殺者クロスへの復讐を胸に、ウェスリーは過酷な訓練に耐え抜き、父から受け継いだ特殊能力を開花させる。組織の切り札として次々にターゲットを暗殺していく彼は、ついに父を殺した暗殺者に戦いを挑む。しかし父の死の背後には、忌まわしい陰謀が隠されていた。特急列車での激しい死闘の末、ウェスリーはクロスを倒すものの、クロスはウェスリーが自分の息子であるとの言葉を遺して息絶える。 実は、スローンがウェスリーに語った話は嘘であり、組織の掟を破って自らの保身と組織の強化を図ったスローンが、邪魔になったクロスを暗殺するために、クロスが唯一殺すことができないウェスリーを、クロスの暗殺者に仕立て上げたのである。クロスの仲間であるペクワースキーから全てを知らされたウェスリーは復讐のために組織を全滅させることにする。 暗殺で培った技術とクロスが遺した資料を基に計画を立て、単独で組織のメンバーを次々と射殺してスーロンのところまでたどり着くも、ウェスリーは逆にフォックスらに取り囲まれてしまう。ウェスリーは、そこでスローンの正体を明かすが、ウェスリーに銃を向けるメンバーらは、スローンの裏切り行為がむしろ自分達のためであることを知る。そしてウェスリーを殺そうとするが、そこへフォックスがウェスリーに味方をする。曲がる銃弾でその場にいるメンバー全員を道連れにして彼に突破口を開くが、スローンはその間に逃亡する。 行き場をなくしたウェスリーは、以前の職場で働いていた。ある日、彼が1人で残業していると背後にスローンが現れ、ウェスリーを殺そうとするが、そのウェスリーは実は偽者で、本物のウェスリーは遥か遠方からスローンを射殺する。ようやく自分を取り戻したウェスリーがいう。「君は最近どんなことをした?」。
ストーリー
キャスト
ウェスリー・ギブソン - ジェームズ・マカヴォイ: 平凡なサラリーマン。
フォックス - アンジェリーナ・ジョリー: 組織の女殺し屋。
スローン - モーガン・フリーマン: 暗殺組織のボス。
ペクワースキー - テレンス・スタンプ: 銃弾職人。
クロス - トーマス・クレッチマン: 組織を裏切った殺し屋。
ガンスミス - コモン: 銃器のプロ。ウェスリーの訓練士。
キャシー - クリステン・ヘイガー
リペアマン - マーク・ウォーレン: 拷問師。ウェスリーの訓練士。
ミスターX - デヴィッド・パトリック・オハラ(英語版): 組織一の殺し屋。クロスに殺される。
エクスターミネーター - コンスタンチン・ハベンスキー: 回復室のロシア人。ネズミ使い。
ブッチャー - ダト・バフタゼ: ナイフ使い。ウェスリーの訓練士。
バリー - クリス・プラット: ウェスリーの軽薄な同僚。
ジャニス - ローナ・スコット: ウェスリーの嫌味な女上司。
プジャ - ソフィヤ・ハキュエ(英語版): 銃弾の鑑定士。狙撃されて殺害される。
スタッフ
監督:ティムール・ベクマンベトフ
脚本:マイケル・ブラント、デレク・ハース、クリス・モーガン
製作:マーク・E・プラット、ジム・レムリー、ジェイソン・ネッター
製作総指揮:ゲイリー・バーバー、ロジャー・バーンボーム、ガイヤー・コジンスキー、アダム・シーゲル、マーク・シルヴェストリ
原作:マーク・ミラー、J・G・ジョーンズ