ウォロディミル・ゼレンスキー
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来歴
生い立ち

1978年1月25日、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国(当時)のクルイヴィーイ・リーフユダヤ系ウクライナ人として生まれた[16][17][18][19][20]。父のアレクサンドル・ゼレンスキーはドネツク・ソヴィエト貿易研究所(ウクライナ語版)(現・ドネツク国立経済貿易大学)のクルイビーイ・リーフ校に勤務する研究者で、ユダヤ人の母はエンジニアであった[21][22][23][注釈 1]。父の仕事の関係で、幼少期の4年間をモンゴルエルデネトで過ごした。父方の祖父は旧ソビエト軍人としてナチス・ドイツと戦い、母方の親戚の多くはホロコーストで命を落としたという。

子供の頃から話芸の才能を示し、旧ソ連時代からの伝統を持つロシアのバラエティー番組『KVN(ロシア語版)』(Клуб весёлых и находчивых、面白い奴らのクラブ)にウクライナ代表のアマチュア芸人として出演している[24]。学業面ではキーウ国立経済大学のクルィヴィーイ・リーフ校で法学を専攻しているが、大学卒業後はコメディアンへの道を選んだ[16][25]

ウクライナ東部出身のために母語はロシア語。元々ウクライナ語は苦手で芸能活動ではこれまでロシア語を使用してきた[26][27]。その後ウクライナ語の猛特訓を受け公の場ではウクライナ語を使うことが多くなったが、英語で話すこともある[14]
芸能活動「第95街区(ウクライナ語版)」も参照2018年の「第95街区」の公演

1997年、番組内でコメディ劇団「第95街区(ウクライナ語版)」を結成、台本の制作も手掛けるなど若くして番組の看板芸人に上り詰めた[24]。2003年、「第95街区」をコメディ映画・番組・舞台の制作会社へと再編し、より幅広い活躍をするようになった。KVN視聴者が広がるCIS諸国での巡業やコメディ映画の制作・上映などを手掛け、ウクライナの大手テレビ局「?нтер(ウクライナ語版)」「1+1」などに番組を提供した[16][25]。2006年、イギリスのダンス番組『ストリクトリー・カム・ダンシング(英語版)』のウクライナ版で本格的なブレイクを果たし、ゼレンスキー出演回は最大瞬間視聴率が87%という驚異的な数字を叩き出している[24]。2008年にはロシアのコメディ映画『Любовь в большом городе(ウクライナ語版)』に出演。2012年、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが出演したことで話題になったウクライナ映画『ルジェフスキー対ナポレオン(ウクライナ語版)』でナポレオン役を演じている。2016年には、バラエティ番組の舞台上で下半身の衣服を脱ぎ、自身の陰茎を用いてピアノを演奏する芸を披露した[28]

芸能活動と並行して、不安定な状態が続くウクライナ社会への問題提起も行った。ゼレンスキーはオレンジ革命マイダン革命などの自由主義革命に肯定的で、ロシア軍の軍事介入後は知名度を持つロシア語圏での反発を恐れず、ウクライナ軍に多額の寄付を行った[29]。一方でロシア文化の弾圧には強く反対した[30]

2015年ウクライナテレビ局1+1」でゼレンスキーが一市民がふとしたことで一国の大統領になる主演俳優を演じた政治風刺ドラマ国民の僕』(こくみんのしもべ)が放映された。一介の歴史教師がふとしたことから大統領に当選し、権謀術数が渦巻く政界と対決する姿をユーモアを交えながら描いた同作はウクライナで大ヒットした[15]。2016年、映画版として『国民の僕 第2部(ウクライナ語版)』が放送され、ウクライナ映画賞(金独楽賞)に主演男優賞でノミネートされた。2017年に「国民の僕」の第2シーズン全24話が放映され、2019年に「国民の僕」の第3シーズンが放映された。
政治活動「国民の僕」も参照
ドラマから現実の政治へ

国民の僕
Слуга народу
Слуга народа
党首
イワン・バカノフ[31]
創立2018年3月31日
前身政党「決定的な変化」( Парт?я р?шучих зм?н)[32][33]
本部所在地キーウ
政治的思想汚職[34]
ポピュリズム[35][36]
直接民主主義[37]
ヨーロッパ[38]
政治的立場中道
包括政党
最高議会254 / 450
地方の首長0 / 158,399
公式サイト
ze2019.com
ウクライナの政治
ウクライナの政党一覧
ウクライナの選挙

ドラマ『国民の僕』の流行を後押しとして、2018年、ゼレンスキーは翌年の大統領選の出馬を宣言した。


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