ウォッチメン
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登場人物の中に女性ヒーローの必要性を感じたムーアは、「ブラックキャナリー(Black Canary)」や「ファントムレディ(Phantom Lady)」の様なアメコミヒロインから着想を得てシルクスペクターを描いた[6]IGNで紹介されている2003年に書かれたデビッド・ヘイターによる映画『ウォッチメン』草稿では、ローリーの姓はジュピターであり、コードネームはスリングショットであった[31]
ミニッツメン
フーデッド・ジャスティス(The Hooded Justice

1930年代、コミックブック『スーパーマン』の第一号発売とほぼ同時期に登場した世界最初のコスチュームヒーロー。1938年10月、カップルを襲った暴漢を撃退したことで新聞に取り上げられると、更にその翌週スーパーマーケットを襲った強盗団をたった一人で鎮圧し「フードを被った正義(The Hooded Justice)」として一躍有名人となり、その時に身につけていた黒いフルフェイスフード、ロープ、赤いケープをコスチュームとしてヒーロー活動を始める。1940 - 1950年代のヒーローブームを生み出し、自身のデビューを機に相次いで活動を始めたヒーローたちと「ミニッツメン」を結成しその一員としても活躍した。1950年代の共産主義者狩りの際、政府からの身分開示要請を拒否して失踪した。ゲイで極度のサディストでもあり、キャプテン・メトロポリスとは恋人同士だった。しかし、彼の暴力的傾向から倦怠期に陥り破局した。第二次世界大戦以前にはナチスを賞賛する発言もしていたという。フーデッド・ジャスティスの失踪の調査をオジマンディアスが行った際、それを妨害する形でコメディアンが接触、初の敗北を喫した事でオジマンディアスがコメディアンに恨みを抱くきっかけとなった。正体は、フーデッド・ジャスティスの失踪と同時期に失踪し後に死亡が確認されたサーカスの怪力男ロルフ・ミュラーと推察されるが真偽は不明。ミュラーは移民系の東ドイツ人であり、共産主義者であった。コメディアンのレイプ未遂を阻止した事から、恨みを抱いていた彼に射殺されたとも推察されている。ドラマ版ではその正体は黒人警官ウィル・リーブスであり、人種差別主義者からその素性を隠すために白人ヒーローのふりをしていたが、KKKとの戦いにミニッツメンが協力してくれなかったために引退したと設定された。しかし妻を妊娠させた既婚者であるにも関わらずキャプテン・メトロポリスとも恋人となる両性愛者であるという点や、黒人警官であるウィルが人種差別政策を行うナチスを絶賛すると思えない点、同僚の警官であるナイトオウル1世がまったく正体に気づかなかった点、原作で報復を行ったと思われるコメディアンおよび調査を行った人類最高の天才であるオジマンディアスらも正体を掴めなかった事になる点など、数々の矛盾が生じている。
ナイトオウル/ホリス・メイソン(Nite Owl/Hollis T. Mason)
1930年代に登場した最初期のヒーロー。正義感から警察官となり、コミックブック『スーパーマン』に憧れ、フーデッド・ジャスティスの活躍に影響を受けて自らもヒーローとなった。後にフーデッド・ジャスティス、初代シルクスペクター、コメディアン、キャプテン・メトロポリス、ダラー・ビル、モスマン、シルエットらと共にチーム「ミニッツメン」の創立メンバーとなる。1960年代に自身を時代遅れだと悟って引退し、現在は自動車修理工場を経営している。彼の自伝『仮面の下で(UNDER THE HOOD)』は作中世界におけるヒーローについての重要な資料となっている。現役時代は手足を自由にした革鎧と鎖帷子のコスチュームを着用。顔はドミノマスクで隠していた。コスチュームを作成する過程で様々な試行錯誤を繰り返しており、端的に『ウォッチメン』のヒーローが如何に現実的で滑稽な存在かを象徴する人物でもある。
シルクスペクター/サリー・ジュピター(Silk Spectre/Sally Jupiter)
マネージャーのローレンス・シュクスナイダーと共にヒーローの商業的価値を見出し、往年の名女優らと並ぶセックスシンボルとしても活躍。ブレイク(コメディアン)によるレイプ未遂やシュクスナイダーとの結婚を機に引退した。娘にヒーローとしての英才教育を施して二代目シルクスペクターとしてデビューさせた。現在はシュクスナイダーと離婚し、カリフォルニアに移住して静養中である。当初はローリーと同じ黄色と黒を基調としたコスチュームを着用していた。当初は化学知識によって作った爆弾を使っていたが、誤って火傷を負って以来、素手で戦うようになる。この火傷を隠すために片腕だけの長手袋を装着するようになると、事情を知らない市民からはよりエロティックだと評判になった。
キャプテン・メトロポリス/ネルソン・ガードナー(Captain Metropolis/Nelson Gardner)
「ミニッツメン」の発起人。アメリカ軍海兵隊に所属していた経験から、より戦術的、戦略的な方法で犯罪と戦うべきだと考えてヒーローの組織化を模索していた。「ミニッツメン」以降も1966年には新世代のヒーローを集め「クライムバスターズ」を結成する。カナダ空軍の訓練を受けつつ長年に渡ってヒーロー活動を継続するも、1974年に交通事故で死亡した。頭髪と口元の露出するマスクを着用していた。赤い航空服のようなコスチュームと青いマントを纏っていた。
ダラー・ビル/ビル・ブラディ(The Dollar Bill/William Benjamin "Bill" Brady)
1940年に25歳でデビューしたヒーロー。カンザスの花形運動選手であり、極めて純粋な善人だった。大手銀行のお抱えヒーローとして雇われる。しかし、デザインを重視した実用性の無いコスチュームだったため、1946年に銀行強盗と戦った際、マントが回転ドアに挟まって動けなくなり至近距離で射殺された。口元の露出するフルフェイスマスクを着用していた。星条旗を思わせる青いスーツ、赤いマント。胸には大きくドルマークが描かれている。
モスマン/バイロン・ルイス(The Mothman/Byron Alfred Lewis)
蛾のような格好をし、大口径の拳銃を駆使して戦うクライムファイター。大富豪の御曹司であり、ヒーローブームを知って暇潰しにスーパーヒーローとなった。精神的に不安定な所があり、1950年代の共産主義者狩りの際に行われた厳しい取調べでアルコール中毒へと陥る。その後、メイン州の精神病院に入院した。蛾をモチーフにした派手な色彩のコスチュームを着用。背中には巨大な羽が備わっており、これで短距離ならば滑空することが可能だった。
シルエット/ウルスラ・ザント(The Silhouette/Ursula Zandt)
オーストリアの上流階級の出身で、ナチスの迫害から逃れてアメリカに移住した。その出自から、フーデッド・ジャスティスとは仲が悪かった。チャイルドポルノの製作者を摘発するなどの活躍をしていたが、1946年にレズビアンであった事が発覚して「ミニッツメン」のイメージを守る為にチームから追放されて引退する。しかし、6週間後にかつての宿敵リクイデイターに自宅を襲撃され、恋人もろとも殺害された。胸元のあいた、黒いスーツのようなコスチュームを着用。腰には赤い帯を巻いていた。
スーパーヴィラン
モーロック・ザ・ミスティック/エドガー・ジャコビ(Moloch The Mystic/Edgar William Jacobi

かつての有名なヴィラン。17歳でステージ・マジシャンとしてデビューした後、瞬く間に暗黒街の顔役にまでのし上がった。様々な悪事を働き、ヒーロー達とも幾度と無く対決したが、やがてドラッグや詐欺、売春クラブ経営などの"平凡な"犯罪者に落ちぶれていった。Dr.マンハッタンとも対決したが、最終的にはコメディアンによって逮捕され、懲役刑となる。出所後は犯罪から手を引き、「次元開発社」に勤務。定年退職した今は、小さなアパートでひっそりと暮らしているが、末期ガンを患っている。ステージの衣装のようなタキシードを着ていた。通常の人間に比べて、若干ながら耳が尖っている。
スクリーミング・スカル
40年代に暗躍したヴィラン。初代ナイトオウルらと対決したが、最終的に逮捕され、刑務所で服役中に改心した。宗教の道へと進み、結婚して子供を2人もうけた。現在はホリス・メイソンの近所に暮らしており、彼とは住所と電話番号を交換している。骸骨の覆面とフードを着用していた。
キャプテン・アクシス
40年代に暗躍したヴィラン。胸に大きく鉤十字の入ったドイツの軍服を着用。原作では片眼鏡、映画版ではガスマスクを装備している。
スペースマン
40年代に登場したヴィラン。詳細は不明。宇宙服のようなコスチュームを着込み、光線銃(本物かは不明)を使いミニッツメンと対決した。
モブスター
40年代に登場したヴィラン。詳細は不明。様々なマスクを被った部下を多数引き連れていた。往年のギャングスターのようなコスチュームであり、ドミノマスクを被っている。
キャプテン・カーネイジ
60年代に登場したヴィラン。マゾヒストであり、ヒーローに殴ってもらうために宝石店強盗などの犯罪を繰り返していた。最終的にはロールシャッハによってエレベーター・シャフトに投げ落とされたが、その生死は不明。
トワイライト・レディ
60年代に登場した犯罪女王。
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