ブラウザ戦争末期、CSSを比較的よく実装していたMicrosoft Internet Explorerが市場を支配するようになると、ウェブデザイナーはページをレイアウトする手法としてCSSを利用し始めた。
HTML5とCSS3が仕様策定されて以降は特に、多くのブラウザがCSSを最大限に実装している[注釈 2][6] ことや、HTML5においてテーブルを用いたレイアウトがmust notという強い言葉で禁止されたこと、ユニバーサルデザインを重視する観点からアクセシビリティの確保やユーザビリティの向上を目指してデザインが行われるようになったことなどを根拠に、CSSを用いてレイアウトを行うことは、ウェブデザイナーの共通認識として確立されつつある。 Adobe Flashは、ブラウザによってウェブ上に動的な内容と様々なメディア、対話的なページを作成することができる。しかしSafariなどFlashをサポートしていないブラウザもあること、セキュリティ上の脆弱性が存在することなどに問題がある。このため、アクセシビリティの観点からは、代替のHTMLを用意することが望ましいとされる。 Flashのファイルフォーマットは私企業であるアドビ(旧マクロメディア、アドビシステムズ)が策定しており、その仕様は公開されている[7]。ライセンス上、仕様書を利用してそのファイルフォーマットのインタプリタを開発することはできない[8] が、ファイルを出力するソフトウェアを実装することは誰にでも可能である。 なお、そして2020年末にFlash Playerの開発と配布が終了する予定であると開発元アドビから発表されている。 閲覧者や時に応じたコンテンツをアクセス時に生成する方法には2種類ある。 WWWサーバ側に用意した特別なソフトウェアにより、ユーザのリクエストに応じたHTMLページを自動的にその場で生成する。ソフトウェアは各種プログラミング言語により作成されることが多い。また、各種データベースを利用することも多い。 サーバから発信した情報をクライアントサイド(ブラウザやリッチクライアント環境)が様々に解釈して動的なページを実現する。サーバからスクリプトやアプレットを含めたコンテンツを送り、クライアント側でそのスクリプトやアプレットを実行する。これによりHTMLでは表現できない装飾や動的なページが表現される。クライアント側で用いられる代表的なスクリプト言語はJavaScriptである。実行結果が実行環境に依存するため、金銭を扱う場合など僅かな間違いも許されないような場合には使用されることは少ない。また、SEOやアクセシビリティにおいて様々な問題がある。使用する場合は、代替テキストなどが推奨される。 ウェブデザインにおいて、訪問者の誰もが正しく情報を取得できるアクセシビリティは、重要な要素である。どのようなユーザーエージェントを使う場合でも訪問者が内容を正しく取得できるようにアクセシビリティにも考慮したウェブデザインをすることはとても望ましいことである。 個人情報を扱うことも多くなった近年では、ウェブサイトの運営にあたってはセキュリティに注意することも重要である。個人情報を扱う場合、TLSなどで通信の暗号化や組織の実在証明を行う、ウェブアプリケーション自体のセキュリティホール(XSSなど)が存在しないようにする、ウェブサーバなどの脆弱性には正しく対応することなどが必要である。
Flash
動的ウェブ技術
サーバサイド
主フレームワーク
ASP
JSP(詳しくはJava Servlet、Javaを参照)
ColdFusion
主な言語
Perl言語
PHP言語
Python言語
Ruby言語
主なデータベース
MySQL
PostgreSQL
Oracle Database
Firebird
HSQLDB
Apache Derby
XMLをHTMLに変換することも行われる
XSLT
クライアントサイド
アクセシビリティ
注意する点
特定のユーザーエージェントでしか表示・読み上げできないようなコンテンツは避ける。
特定のスタイルシートを適用しない場合でも記事を正しく読めるようにする。
動的なコンテンツ(スクリプトやアプレットなど)が動作しない環境でも記事の内容を読めるようにする。あるいは、動的なコンテンツを使用しない。
画像を表示できない環境でも内容を正しく読めるようにする。画像を使用する場合には、img要素のalt属性を指定して画像の概要を説明する。(テキストブラウザや読み上げ式ユーザーエージェントへの配慮)
前景色と背景色のコントラストを大きくする。(視覚障害や印刷した場合への配慮)
言語コードを明示する。部分的に言語が異なる場合は、その部分についても言語コードを明示する。(読み上げ式ユーザーエージェントへの配慮)
文字コードを明示する。
機種依存文字を使用しない。
安全性
注釈[脚注の使い方]^ あらゆる局面に於いてテーブルを用いることが問題であると誤解し、表データのマークアップにすらテーブルを忌避するケースも散見される。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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