ウィリアム・バトラー・イェイツ
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^ アシーンはアイルランド伝説に登場する英雄の一人で、妖精に導かれて歓楽の国・恐怖の島・忘却の島などさまざまな土地をめぐったのちに故郷へ戻るが、そのときすでに300年の月日が経っていたことを知る。アシーンが妖精の戒めを破って大地に触れると、彼はただちに白髪の老人に姿を変える。イェイツの詩は、この物語を老いたアシーンがアイルランドで布教していた後の守護聖人パトリックに物語る構成を取っており、アシーンの放浪に託し不老の理想郷への憧れが歌われている[63][37]。
^ 日下隆平の論文では、邦題表記は『アイルランド農民の妖精物語と民話集』[66]、井村の表記は『アイルランド各地方の妖精譚と民話』[67]。
^ オリヴィア・シェイクスピア、モード・ゴン、オーガスタ・グレゴリーは、1911年の詩「友人たち」で、イェイツの人生に最も影響を与えた女友達として歌われている([85]。
^ 隠し子を病気で亡くし失意のどん底にあったモード・ゴンは、交霊会やヴィジョン、あやしげな超能力者に救いを求め、心配したイェイツは黄金の夜明け団に入るよう説得した[101]。彼女にとって教団の儀式は興ざめで、会員のほとんどは「英国中産階級の愚鈍のエッセンス」にしか見えず、短期間で退会し、イェイツは落胆した[101]。とはいえ、オカルトは二人を結ぶ絆であり続けた[101]。
^ イェイツとエリスは、ドイツ神智学協会を設立したオリエンタリストのフランツ・ハルトマン(英語版)と、ドイツ観念論の研究者ハンス・ラッセン・マーテンセン(英語版)のベーメ解説書を参考にした[104]。
^ フーリハンの娘キャスリーンの意。老婆の姿で現れた伝説の女王で、アイルランドという悲劇的な国を擬人化した存在[120]。老婆の姿で国を放浪し、自分のために死んでくれる若者を見つけると絶世に美女に変身するという言い伝えを劇にしたフォーク・プレイで、当時田舎で話されていたゲール語の構文を残す英語方言による農民劇である[121][122]。ストーリーはイェイツが見た、「フーリハンの娘キャスリーン」への愛に託した祖国独立の夢を基にしており、田舎の言葉を聞いて育ったグレゴリーが方言で書いた[122]。二人の合作であるが、当時はイェイツの作品とされ、彼の名前の方が売れると考え彼女もそれに同意した[122]。
^ 父親を殺した息子が逃亡先でヒーローに祭り上げられる「西の国のプレイボーイ」では、実際には生きていた父親を殺そうと息子が暴行を加えると、彼を英雄視していた人々は「威勢のいい話(抑圧への反逆)と汚い行為(暴力)には大きなギャップがあることを思い知らされ」警察に突き出そうとする。杉山寿美子によると、本作にはシングによる痛烈な風刺が込められており、ナショナリストたちに対し、彼らがイングランドに対し行動を起こす時が来たら直面するであろう、モラル・ジレンマを突きつけた。[132]
^ 「鷹の井戸」では、不死の泉の水を追い求める主人公クーフリンが、泉を守る神秘的な娘(鷹の化身)にまどわされてついに望みを果たすことができないまま死地におもむく[152]。
^ モード・ゴンとマクブライドは二人とも気が強く、性格が合わず、彼は家庭での不品行もあったとされ、別居し、息子の親権争いとなり、離婚手続きを進めていた[163]。
^ イェイツは妻のジョージーという名前を嫌がり、妻を「ジョージ」と呼んだ。理由としては、妻を詠んだ詩の中で「ジョージ」で韻を踏むためという推測もある[167]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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