ウィスコンシン州
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その尾根にはニューヨーク州から伸びるナイアガラ断崖、ブラック川断崖、マグネシアン断崖が入っている[34][35]。ナイアガラ断崖の岩盤はドロマイト、ほかの2つは石灰岩である。南西部はウェスタンアップランド(西部台地)は岩がちな風景に森と農地が混じり、またミシシッピ川の多くの断崖もある。この地域はアイオワ州、イリノイ州、ミネソタ州にも広がるドリフトレス地域に属している。この地域は最終氷河期であるウィスコンシン氷河期に氷河に覆われなかった。

全体としてウィスコンシン州の陸地は46%が森林である。ラングレード郡の土壌は、他では滅多に見られないアンティゴー・シルト・ローム層となっている。

アメリカ合衆国国立公園局が管轄する地域は以下の通りである[36]

アポストル群島国立湖岸、スペリオル湖岸

氷河期国立景観道路

ノースカントリー国立景観道路

セントクロア川国立景観河川路

アメリカ合衆国森林局が管理する国有林はシワーミガン・ニコレイ国立の森の1つである。

マディソン市は湖の間にある美しい街としてアメリカ国内では有名であり、極めて優れた都市計画のもとに作られている。カリフォルニア大学の本校のあるバークリーと比較してリトル・バークリーとも呼ばれる大学町である。ウィスコンシン大学マディソン校は生物化学などが有名であり、大学院ランキングブックで社会学部門1位など州立大学としては国内トップクラスである。四季折々の表情豊かな自然に恵まれた土地で、アメリカ国内では人気のある観光地にもなっている。アメリカ国内ではビールチーズの名産地としても知られている。ドイツ系、北欧系住民が多く、地ビールやブラッツ(ブラットワースト)と呼ばれるソーセージが名産。
気候

ウィスコンシン州の気候は湿潤大陸性気候である。州内での過去最高気温は1936年7月13日にウィスコンシン・デルズで記録された114°F (46 ℃) であり、過去最低気温は1996年2月2日と4日にクードレイ村で記録された-55 (?48 ℃) だった[37]。夏は過ごしやすい日が多いが、寒暖の差が激しく、米国内ではミネソタと並び寒い州として有名である。冬は1月が最も寒く夜間は-20℃以下となることが普通であり、-40℃以下となることもある。

州内各都市の月別平均最高最低気温 [°F (°C)]
都市1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
グリーンベイ25/10

(?4/?12)29/13

(?2/?11)40/23

(5/?5)55/35

(13/1)67/45

(19/7)76/55

(25/13)81/59

(27/15)79/58

(26/14)71/49

(22/10)58/38

(14/4)43/28

(6/?2)30/15

(?1/?9)
ラクロス26/6

(?3/?14)32/13

(0/?11)45/24

(7/?4)60/37

(16/3)72/49

(22/9)81/58

(27/14)85/63

(29/17)82/61

(28/16)74/52

(23/11)61/40

(16/4)44/27

(7/?3)30/14

(?1/?10)
マディソン27/11

(?3/?12)32/15

(0/?9)44/25

(7/?4)58/36

(14/2)69/46

(21/8)79/56

(26/13)82/61

(28/16)80/59

(27/15)73/50

(23/10)60/39

(15/3)45/28

(7/?2)31/16

(?1/?9)
ミルウォーキー29/16

(?2/?9)33/19

(0/?7)42/28

(6/?2)54/37

(12/3)65/47

(18/8)75/57

(24/14)80/64

(27/18)79/63

(26/17)71/55

(22/13)59/43

(15/6)46/32

(8/0)33/20

(0/?7)

人口動態ウィスコンシン州の人口密度図、2010年

人口推移
年人口±%
1820年1,444?    
1830年3,635+151.7%
1840年30,945+751.3%
1850年305,391+886.9%
1860年775,881+154.1%
1870年1,054,670+35.9%
1880年1,315,497+24.7%
1890年1,693,330+28.7%
1900年2,069,042+22.2%
1910年2,333,860+12.8%
1920年2,632,067+12.8%
1930年2,939,006+11.7%
1940年3,137,587+6.8%
1950年3,434,575+9.5%
1960年3,951,777+15.1%
1970年4,417,731+11.8%
1980年4,705,767+6.5%
1990年4,891,769+4.0%
2000年5,363,675+9.6%
2010年5,686,986+6.0%
2020年5,893,718+3.6%

2020年の国勢調査では、ウィスコンシン州の人口は5,893,718人となっており、2010年国勢調査時点より3.64%増加していた[38]。アメリカ合衆国国勢調査局によると、ウィスコンシン州の人口重心グリーンレイク郡マーケサン市となっている[2]。

2004年現在、この州内に229,800人(州人口の4.2%)の外国生まれ住民がおり、外国生まれの18%に相当する41,000人の不法在留外国人が暮らしている。州内で生まれた者は71.7%、国内別の州で生まれた者は23.0%、プエルトリコ、アメリカ領島嶼部、アメリカ人の両親のもとに海外生まれは合わせて0.7%である[39]

ウィスコンシン州の人口の6.4%は5歳以下、25.5%は18歳以下、13.1%は65歳以上である。女性は人口のおおよそ50.6%である。
人種及び祖先

ウィスコンシン州はその設立以来民族的に多様である。フランス人毛皮交易業者の時代に続いて、鉱山労働者の波が訪れ、その多くは州南西部に入ったコーンウォール(イギリス)出身者だった。その次の移民の波は州成立初期にニューイングランドアップステート・ニューヨークからいわゆる「ヤンキー」が多く、重工業、金融、政治と教育を支配した。1850年から1900年の間では多数のヨーロッパ系移民が続き、その中でもドイツ系、北欧系(その中ではノルウェー系が多い)が多く、少数ではベルギー、オランダ、スイス、フィンランド、アイルランド、ポーランド、イタリアなどからの移民がいた。20世紀、大量のメキシコ系やアフリカ系アメリカ人が主にミルウォーキーに入った。さらにベトナム戦争終戦後はミャオ族(モン族)が流入した。

2010年時点で、ウィスコンシン州の人種別の構成は以下の通りである[40]

86.2% 白人(ヒスパニックでは83.3%)

6.3% 黒人

2.3% アジア人

1.0% インディアン

1.8% 混血

5.9% 人種によらずヒスパニック系

2010年に州内で申告された祖先による民族別構成比は以下の通りだった[41][42]。ポーランド出身の比率では国内最大である[41]

42.6% ドイツ系

10.9% アイルランド系

9.3% ポーランド系

8.5% ノルウェー系

6.5% イギリス系

6.1% イタリア系

最新の国勢調査では、この州の白人人口の約半分が、少なくとも一部にドイツ系の血を引くと報告されている。ドイツ系アメリカ人はこの州内で最大の民族集団であり、ウィスコンシン州は合衆国内で最もドイツ系 ("German-American") な州であると広く見なされている(しかし43.9%のドイツ系祖先がいる、ノースダコタ州も、これを主張できる)。減少しているスカンジナビア系の人々、特にノルウェー系はこの州のいくつかの西部地域に多く集中している。様々な民族の集団が州内の様々な地域に入植した。ドイツ系は州全体に入っているが、ミルウォーキーに集中度が高い。ノルウェー系は北部と西部の製材および農業地帯に入った。ベルギー、スイス、フィンランドなどの小さな集団が特定地域に入り、アイルランド、イタリア、ポーランド出身者は主に都市部に入った[43]。アフリカ系アメリカ人は特に1940年から、ミルウォーキーに入ってきた。メノミニー郡はアメリカ合衆国の東半分では唯一インディアン多数の郡である。

アフリカ系アメリカ人の86%はミルウォーキー、ラシーン、ベロイト、ケノーシャの4都市に住んでいる。特にミルウォーキーには州内黒人の4分の3近くが住んでいる。五大湖地方では、ミルウォーキーより高いアフリカ系アメリカ人の構成比を示す都市としてデトロイト市とクリーブランド市があるだけである。

ウィスコンシン州のアジア系人口の33%はミャオ族(モン族)であり、ミルウォーキー、ウォーソーグリーンベイシボイガンアップルトン、マディソン、ラクロスオークレア、オシュコシュ及びマニトワック各市内にかなりの社会を作って暮らしている[44]


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