各言語はサブドメインへと移行していったが、wikisource.org は以下に挙げる3つの理由によりウィキとしての機能を保ち続けるよう要求された。
ウィキソースプロジェクトの多言語共用サイトとなるため。実際には各言語ごとにサブドメインに移行してからは多言語共用サイトの重要性は大きくなかった。しかしながら、Scriptorium(書写室)というページ[26]において方針についての議論が行われていたり、各言語版の更新についてのニュースやマイルストーンが書き込まれている。
サブドメインを持たない言語版のホームページ、メインページとしての役割[27]。独立したウィキソースになる前のインキュベーター、試験運用サイトとして、サブドメインを持たない30言語以上のサイトがホームページとして利用している。これらの中には非常に活発な言語も存在し、何百(エスペラントやヴォラピュク)または1,000以上のテキストを収蔵している言語(ヒンディー語)も存在する。
多言語ポータルとして直接的・継続的なコミュニティーの発展に寄与するため。現在のメインページは2005年8月26日に、Thomas V によってウィキペディアポータルを参考に作成された。
プロジェクト共有ウィキのアイデアはウィキソースで初めて認識されるようになったが、ウィキメディアのプロジェクトであるウィキバーシティのベータウィキでも採用されていた。ウィキバーシティではウィキソース同様、全言語の共有サイト、またインキュベーターとして利用されていた。ただし、そのメインページは多言語ポータルとしては利用されていなかった[28]。 ラリー・サンガーはウィキソースおよびウィクショナリーを批判しており、その理由としてプロジェクトが共同作業という性質上、専門家による監修がなされておらず、したがってコンテンツが信頼のできるものではないからとしている[29]。 新約聖書の研究家であり、ノースカロライナ大学チャペルヒル校で神学の教授を務めるバート・D.アーマン
評価
2010年、ウィキメディア・フランスとフランス国立図書館(BnF)はBnFの電子図書館ガリカのスキャンデータをフランス語版ウィキソースに提供することに同意した。1,400のパブリックドメインとなっているテキストがウィキメディア・コモンズにアップロードされ、ウィキソースにおいて利用されている。OCRによって電子化されたテキストが人間の目によって、その質が改善されることが期待されている[30][31][32]。
2011年、アメリカ国立公文書記録管理局 (NARA) は「所蔵物へのアクセスと可視性を高める」事業(パブリック・アクセス事業)の一環として英語版ウィキソースに多数の良質なスキャンデータを提供した。NARAが所蔵する文書および画像のウィキメディア・コモンズへのアップロードにおいて、NARAのウィキペディアン・イン・レジデンス、ドミニク・マクデヴィット=パークスの寄与があった。多くの文書が転記されウィキソースの利用者によって校正が行われた[33]。また、NARAのオンライン・カタログからウィキソースへのリンクが行われている[34]。
関連項目
プロジェクト・グーテンベルク - 電子図書館の先駆け。ウィキソースの旧名プロジェクト・ソースバーグのモデル。
青空文庫 - 主にパブリックドメインの日本語文書を収集している。
プロジェクト杉田玄白 - 外国語の文書の翻訳プロジェクト。
物語倶楽部 - 主にパブリックドメインの翻訳文書を公開している。
インターネットアーカイブ - パブリックドメインの書籍などを収集・公開している。
出典[脚注の使い方]^ “Transcribe 。Citizen Archivist”. 2013年10月4日閲覧。
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