『インヒアレント・ヴァイス』(Inherent Vice)は、トマス・ピンチョンの小説『LAヴァイス』を原作に、ポール・トーマス・アンダーソンが映画化した2014年のアメリカ映画。
第87回アカデミー賞では脚色賞と衣裳デザイン賞にノミネートされた。また、第72回ゴールデングローブ賞ではホアキン・フェニックスが主演男優賞にノミネートされた。 1970年。ラリー・"ドック"・スポーテッロ(ホアキン・フェニックス)は、ロサンゼルスのゴルディータ・ビーチで私立探偵を営んでいる。この映画で、ドックは3件の事件について調査依頼を受ける。 3件の事件の裏には、"the Golden Fang"(黄金の牙)というヘロインの密輸組織が関与していた。 ※括弧内は日本語吹替 2010年12月、アンダーソンが『LAヴァイス』を原案とする映画の製作を望んでいることが初めて報じられた。
あらすじ
元恋人のシャスタは、不動産業界の大物ミッキー・ウルフマンの愛人。ミッキーの妻とその愛人が、彼を誘拐して精神病院に入れようとしており、その陰謀に巻き込まれようとしており、ドックに助けを求める。のちにシャスタ自身が姿を消す。
ブラック・ゲリラ・ファミリー(BGF)のメンバーであるタリクという男が、かつて刑務所で金を貸したグレン・チャーロックという男の捜索を依頼する。チャーロックはアーリアン・ブラザーフッドの元メンバーで、ミッキーのボディガードの一人だった。
ホープ・ハーリンゲンという女性が、死んだはずの夫コーイ・ハーリンゲンの捜索を依頼する。
ドックはミッキーのChannel View Estates projectという宅地開発計画の建築予定地を訪れる。そこで建設中のマッサージパーラー店でジェイドとバンビという娼婦と知り合うが、野球のバットで殴られて気を失ってしまう。目を覚ますと、ドックの隣にはチャーロックの死体が横たわり、その犯人の疑いを掛けられ、ロス市警の刑事"ビッグフット"に尋問される。
キャスト
ラリー・“ドック”・スポーテッロ - ホアキン・フェニックス(小原雅人)
主人公。ロスで暮らす私立探偵。ヒッピーで、マリファナのヘビースモーカー[3]。
クリスチャン・F・“ビッグフット”・ビョルンセン警部補 - ジョシュ・ブローリン(広瀬彰勇)
LAPDの刑事。常にフローズン・バナナ
シャスタ・フェイ・ヘップワース - キャサリン・ウォーターストン(花村さやか)
ドックの元交際相手。
ペニー・キンボル地方検事 - リース・ウィザースプーン(斎藤恵理)
ドックの現在の交際相手。
ソンチョ・スマイラックス弁護士 - ベニチオ・デル・トロ(藤真秀)
ドックの弁護士。
マイケル・Z・“ミッキー”・ウルフマン - エリック・ロバーツ(志村知幸)
ユダヤ人の土地開発業者。
スローン・ウルフマン - セレナ・スコット・トーマス
ミッキーの妻。
コーイ・ハーリンゲン - オーウェン・ウィルソン(鈴木正和)
地元のサーフ・ミュージックバンドのサックス奏者。共産主義者で、警察の情報提供者としてゴールデン・ファングに潜入していた。
ホープ・ハーリンゲン - ジェナ・マローン
コーイの妻。元ヒッピーの依存症カウンセラー。ヘロイン中毒だったため歯が無い。
ソルティレージュ / ナレーター - ジョアンナ・ニューサム(坂本真綾)
ドックの事務所の元従業員。
ペチュニア・リーウェイ - マーヤ・ルドルフ
診療所の看護師。
ドクター・ルーディ・ブラットノイド - マーティン・ショート(牛山茂)
歯科医(D.D.S.=Doctor of Dental Science)。快楽主義で、常にスタッフと性的関係を持ち、コカインを吸っている。
タリク・カーライル - マイケル・ケネス・ウィリアムズ(志村知幸)
ジャポニカ・フェンウェイ - サーシャ・ピーターズ
クロッカー・フェンウェイ - マーティン・ドノヴァン(上田燿司)
ジャポニカの父。ゴールデン・ファングの仲介者。
エイドリアン・プルシア ‐ ピーター・マクロビー
リートおばさん - ジーニー・バーリン
製作
企画