インド国民会議
[Wikipedia|▼Menu]
しかし彼女自身の選挙違反事件に対して1975年、非常事態(英語版)を宣言し反対勢力を強権で排除、野党弾圧したことに対して批判が集まり、1977年ローク・サバー下院)総選挙で急きょ結成されたジャナタ党に大敗。インディラ自身も落選し、国民会議は独立から独占してきた政権を初めて失うこととなった。

その後の1980年の総選挙ではジャナタ党が分裂・崩壊状態にあったため国民会議は政権に復帰。インディラも首相に返り咲き、以後1984年暗殺されるまで彼女の政権が続いた。
ネルー・ガンディー王朝ラジーヴ・ガンディー(スケッチ)

インディラの暗殺後、首相となったのはインディラの長男ラジーヴ・ガンディーだった。インディラ時代にガンディー家のリーダーシップが確立されており、そのカリスマに頼る体質が国民会議という政党全体に染み込んでいたためであった。さらに同時に党の汚職体質も強まっており、1989年のローク・サバー総選挙では政治改革を掲げるジャナタ・ダルインド人民党共産党などの野党に敗れ、再び下野することになった。

だがジャナタ・ダル政権は再び非・国民会議各党間の足並みの乱れから崩壊。それに伴って行われた1991年の総選挙では国民会議の政権復帰とラジーヴの首相返り咲きは確実と思われたが、選挙運動中にラジーヴもまた暗殺(英語版)されてしまった(ガンディー家の悲劇)。

しかし党としての国民会議はこの選挙で政権に復帰した。そこで党長老のナラスィンハ・ラーオが首相となり、マンモハン・シンを蔵相として経済改革を開始した。だが1996年のローク・サバー総選挙ではまたも汚職体質への批判が集まって政権を失い、ジャナタ・ダルそしてインド人民党のアタル・ビハーリー・ヴァージペーイー首相に政権の座を明け渡し、10年近い野党暮らしを強いられることとなった。この間、党内ではガンディー家のカリスマに再び頼る声が強まり、1999年にはラジーヴ・ガンディー元首相の未亡人であるソニア・ガンディーを党総裁に選出した。ソニア・ガンディー(2006年)インド国民会議の行進(デリーにて)

2004年ローク・サバー下院)総選挙ではソニア総裁を先頭に統一進歩同盟(United Progressive Alliance:UPA)の中心となって145議席を獲得して第1党に復帰、政権を奪還することに成功した。ソニアの首相就任は確実と思われたが、そのソニアの裁定により経済運営の実績が見込まれたマンモハン・シンが首相に指名され、政権を樹立した。また2004年の総選挙ではソニア総裁の長男ラーフル・ガンディーが当選し、同党の次世代ホープと目されている。

2009年のローク・サバー総選挙では党勢をさらに伸ばし206議席を獲得して勝利し、第二次シン政権が誕生した。
野党転落

2014年のローク・サバー総選挙では44議席しか獲得できず、インド人民党率いる国民民主連合に敗れ野党に転落した[11]2019年のローク・サバー総選挙でも議席は52議席と前回より増えたものの、野党のままである。
名称

日本語訳が異なるので判りにくいが、南アフリカ共和国アフリカ民族会議(ANC:African National Congress)の党名も、この党に範をとっている。ほかにもネパール会議派マレーシア・インド人会議などインドと関係が深い政党がよく「会議(コングレス)」の名称を採用する。
選挙結果

年党首獲得議席数増減得票率
1934
ブーラバイ・デーサーイー(英語版)42 / 147 42
1945サラト・チャンドラ・ボース(英語版)[注釈 1]59 / 102 17
1951ジャワハルラール・ネルー364 / 48944.99%
1957371 / 494747.78%
1962361 / 4941044.72%
1967インディラ・ガンディー283 / 5207840.78%
1971352 / 5186943.68%
1977153 / 54219934.52%
1980351 / 542 19842.69%
1984ラジーヴ・ガンディー415 / 533 6449.01%
1989197 / 54521839.53%
1991ナラシンハ・ラーオ244 / 545 4735.66%
1996140 / 545 10428.80%
1998シタラム・ケスリ(英語版)141 / 545 125.82%
1999ソニア・ガンディー114 / 545 2728.30%
2004145 / 543 3226.7%
2009マンモハン・シン206 / 543 6128.55%
2014ラーフル・ガンディー44 / 543 16219.3%
201952 / 543 819.5%

脚注[脚注の使い方]
注釈^ スバス・チャンドラ・ボースの兄。

出典^ Lok Sabha. “ ⇒Members Seventeenth Lok Sabha Party-wise List(第17回ローク・サバ― 議会政党別リスト)”. ローク・サバー公式サイト. 2019年5月31日閲覧。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:42 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef