インドネシア
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

両国の海上国境は2014年9月3日に調印された条約で確定した[46]

ナトゥナ諸島

森林[ソースを編集]

国土を「林業地区」(国有林)と「その他の地区」に区分している。大気中の二酸化炭素を吸収する役割を担う森林は、適切な利用・管理により地球温暖化防止に役立つ[47]
環境[ソースを編集]

同国における環境問題は国の人口密度の高さと急速な工業化に関連しており、深刻さを増しているために今も改善策が求められている。「インドネシアの環境問題(英語版)」も参照
地方行政区分[ソースを編集]詳細は「インドネシアの地方行政区画」を参照インドネシアの州

2層の地方政府が存在し、第一レベルの地方政府が州(Provinsi)であり、その下位に第二レベルの地方政府である県(Kabupaten)と市(Kota)が置かれている。

第1レベル地方政府(便宜上4区域に分ける)は2022年時点で以下のとおり、ジャカルタ首都特別州と4の特別州、33の州が設置されている[48]。下記リストで名称右に*付きが、首都ジャカルタと4特別州。

スマトラ島: アチェ*、北スマトラ西スマトラリアウリアウ群島ベンクルジャンビ南スマトラランプンバンカ=ブリトゥン

ジャワ島?ティモール島: ジャカルタ首都特別州*、ジョグジャカルタ特別州*、バンテン西ジャワ中ジャワ東ジャワバリ西ヌサトゥンガラ東部ヌサ・トゥンガラ

カリマンタン島: 西カリマンタン中カリマンタン東カリマンタン南カリマンタン北カリマンタン

スラウェシ島?パプア: 西スラウェシ南東スラウェシ中スラウェシ南スラウェシゴロンタロ北スラウェシマルク北マルク西パプア*、南西パプアパプア*、中部パプア山岳パプア南パプア

第2レベルの地方政府は、2006年時点で349県・91 市が置かれている。県と市には行政機能上の差異はなく、都市部に置かれるのが市で、それ以外の田園地域などに置かれるのが県である。なお、県・市には、行政区としての郡(Kecamatan)とその下には区(Kelurahan)が置かれる。なお、都市以外の地域には村(Desa)が置かれているが、これは区の担う行政機能に代わり、地縁的・慣習的なコミュニティであり、行政区ではない。

スハルト政権の崩壊後、世界で最も地方分権化が進んだ国の一つに数えられている。しかし、逆に言えば中央政府の力が弱く、地方政府が環境破壊を進める政策を実施していても、中央政府には、これを止める力は存在していない[49]
主要都市[ソースを編集]詳細は「インドネシアの都市の一覧」を参照
経済[ソースを編集]詳細は「インドネシアの経済(英語版)」を参照水牛を用いて稲田を耕している様子。インドネシアは伝統的に農業国である。

IMFによると、2018年GDPは1兆225億ドルであり、世界第16位である。一方、一人当たりのGDPは3,871ドルであり、世界平均の約34%である。世界銀行が公表した資料によると、2017年に1日1.9ドル未満(2011年基準の米ドル購買力平価ベース)で暮らす貧困層は全人口の約5.71%(都市部:約5.61% 農村部:約5.82%)であり、約1500万人いる。また3.2ドル未満の場合は約27.25%(都市部:約25.29% 農村部:約29.61%)であり、5.5ドル未満の場合は約58.66%(都市部:約53.21% 農村部:約65.24%)であった[50]
産業[ソースを編集]
農林水産業[ソースを編集]詳細は「インドネシアの農業(英語版)」を参照

基本的に農業国である。1960年代に稲作の生産力増強に力が入れられ、植民地期からの品種改良事業も強化された。改良品種IR8のような高収量品種は他にもつくられ、農村に普及し栽培された。このような「緑の改革」の結果、1984年にはコメの自給が達成された。しかし、1980年代後半には「緑の改革」熱も冷めてゆき、同年代の末にはコメの輸入が増加するに至った[51]。農林業ではカカオキャッサバキャベツココナッツコーヒー豆サツマイモ大豆タバコ天然ゴムトウモロコシパイナップルバナナ落花生の生産量が多い。特にココナッツの生産量は2003年時点で世界一である。オイルパーム(アブラヤシ)から精製されるパームオイル(パーム油、ヤシ油)は、植物油の原料の一つで、1990年代後半日本国内では菜種油・大豆油に次いで第3位で、食用・洗剤・シャンプー・化粧品の原料として需要の増大が見込まれている。インドネシアにおけるパームオイルの生産量は1990年代以降急激に増加しており、2006年にマレーシアを抜き生産量首位に、2018年時点でマレーシアの二倍弱の3,830万トンを生産している[52]。アブラヤシの栽培面積は2000年にはココヤシと並び、2005年には548万ヘクタールとなっている(インドネシア中央統計庁(BPS)による。)[53]。この2000年代以降のエステート作物面積の急激な拡大によって、森林破壊泥炭湿地の埋立及びこれに伴う火災の発生などの環境破壊が進んでいることが指摘されている[54]

海に囲まれた群島国家であるため水産資源も豊富だが、漁業や水産加工の技術向上、物流整備が課題となっている。プリカナン・ヌサンタラ(Perikanan Nusantara,Perinus)という国営水産会社が存在する[55]
鉱工業と産業構造[ソースを編集]

鉱業資源にも恵まれ、スズ石油石炭天然ガスニッケルの採掘量が多い。1982年、1984年、日本からの政府開発援助(ODA)でスマトラ島北部のトバ湖から流れ出るアサハン川の水でアサハン・ダム(最大出力51.3万キロワット)とマラッカ海峡に面したクアラタンジュンにアサハン・アルミ精錬工場が建設された[56]。ニッケル鉱山は、南東スラウェシ州コラカ沖のパダマラン島のポマラと南スラウェシ州ソロアコ(サロアコ)にある。生産の80%が日本に輸出されている。ニッケルはカナダの多国籍企業インコ社が支配している。多国籍企業の進出はスハルト体制発足後の1967年外資法制定以降であり、採掘・伐採権を確保している。また、日本企業6社が出資している。鉱山採掘に伴い森林伐採で付近住民と土地問題で争いが起こる[57]。国内産業を育成するため、未加工ニッケル鉱石の輸出を2014年に禁止したが、2017年に規制を緩和している[58]

日本はLNG(液化天然ガス)をインドネシアから輸入している。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:235 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef