なお、1990年代のヴィジュアル系のブームは、XのエクスタシーレコードやCOLORのフリーウィルの成功をモデルケースにした数多くのヴィジュアル系専門インディーズ・レーベルの存在が背景になったブームであった。その為、ヴィジュアル系ではブーム到来と共にそのままバンドが立て続けにメジャーデビューを果たすのではなく、バンドの登場と並行してインディーズ・レーベルの乱立が起きた。ただし、これもブームの終焉とともに市場が縮小したことは同様で、多くのレーベルが消滅・整理の道を辿った。
インターネット普及以後に台頭してきたネットレーベルも、知名度や活動規模を考えるとインディーズ・レーベルに属すると言える。2010年代からは無料で音楽を公開するネットレーベルがインディーズシーンに台頭し、インディーズシーンにおいてインターネットを介して無料で作品を流通させる例も増えている。 この節には複数の問題があります。改善
欧米と日本のインディーズの違い
出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2013年5月)
独自研究が含まれているおそれがあります。(2023年6月)
正確性に疑問が呈されています。(2023年6月)
日本の音楽におけるインディーズは、「有名でないアーティストが属するメジャーへの踏み台」であり、「メジャー・レーベルデビューでプロのアーティストとしてようやく一人前」とみなされる風潮が強く、そのためにアーティストはメジャー・レーベルデビューを夢見て音楽活動をしている例がしばしば見られる。しかしながら、欧米においてはこの価値観は評価されないこともある。
音楽は基本的にはアート(芸術)の一分野であり、難解な音楽、実験的な音楽、ルーツミュージックなどのニッチな音楽を志向するアーティストも数多く存在する。しかし、これらの音楽はその評価とは裏腹に商業的な成功には恵まれないことがほとんどであり、資本の最大化を主眼としているメジャーの音楽会社においては、当然ながらこれらの売れないアーティストがその傘下で音楽を作ることを許されるのは稀有な例となる[7]。
よって、これらのアーティストはアンダーグラウンドにおいてインディーズ・レーベルに所属し、その創作活動を続ける場合が多い。これらの背景から、インディーは「メジャーへの踏み台」としてではなく、「個性的な」音楽を志向するアーティストが存在し得る場」として、一つの唯一的な地位を有している[8]。
日本ではメジャーデビューしたアーティストでも歌詞に問題があるなどで、メジャーで出せなかった場合にはインディーズで出すこともある。また、かつてメジャーデビューしていたアーティストが、音楽活動から遠ざかって数年若しくは数十年を経て音楽活動を再開する時にメジャーではなく、インディーズで再開したり、メジャーのアーティストがレコード会社の方針に不満を抱いたり、自由な活動をしたいといったことから個人事務所などでレーベルを立ち上げてインディーズで活動する者がいる。
更に、1968年には「ザ・フォーク・クルセダーズ」が自主制作で出していたアルバム『ハレンチ』に収録されていた「帰って来たヨッパライ」が、ラジオの深夜放送で頻繁にオンエアされ、EMIミュージックジャパン(当時の東芝音楽工業)が『ハレンチ』収録のオリジナルマスターでシングル盤を発売し、同グループが1年間の期限付きではあったが、メジャーデビューした。インディーズの音源がそのまま、メジャーで発売された例である。
1960年代後半から1970年代前半には、アルバムをインディーズから出すフォーク、ロックのアーティストが増加し始めた。当時のフォークの代表的なインディーズ・レーベルとしては、URCレコードやベルウッド・レコード、エレック・レコードなどがあげられる。
インディー・ロック詳細は「インディー・ロック」を参照
欧米、および日本ではロックミュージックの分野において、インディー・ロックとされるジャンルが存在する。
このジャンルは、額面通りインディーズ・レーベルに属しているミュージシャンのみを対象としているというわけではなく、志向がインディーズ的(利潤追求から独立的で、アートを強く追求する)な意味を持って扱われている。
1998年11月に、フリーウィルと契約をしているDIR EN GREYが、「-I'll-」でインディーズ史上最高記録(当時)を樹立。その後インディーズ初の日本武道館公演を実現した。2001年にMONGOL800が発表した『MESSAGE』が、国内のインディーズ最高の280万枚を記録する。その後、HYやDef Tech、ELLEGARDEN、the GazettE、シドなどといった、インディーズ・アーティストが相次いでヒットを記録しているため、かつてに比べれば「メジャー予備軍」としての意味合いは幾分だが、薄れては来ている。ただし、資本や流通やアーティスト関係などでメジャーと繋がっている(メジャー・レーベルが自社アーティストとして登用する前に、インディーズでどれくらいの人気、売り上げが期待できるのかを目算した上で、初めてメジャーに移行させるというシステムを取っている)ところも少なくないので、インディーズの概念として曖昧な部分も多い。
国内外を問わず、インディーズ・レーベルの一部はメジャーレーベルと共同で、または許諾を得てメジャー系アーティストの旧作を再発している。他のインディーズ・レーベルの旧作の再発も行う場合がある。そうしたインディーズ・レーベルの中には再発専門のレーベルが存在する。
主要なインディーズ音楽レーベル