インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説
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前作である『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の製作時、既にジョージ・ルーカスシリーズを三部作にする構想を持ち、監督のスティーヴン・スピルバーグにもそれを伝えていた[15]

『レイダース』が成功を収めると、すぐにルーカスとスピルバーグが続投で続編製作が決定した。スピルバーグにとって、これはキャリアの中で続編を初めて監督するという新たな挑戦でもあった[16]

本作はルーカスの強い意向で、前作に比べ暗い作風にをとることとなった。ルーカスは後に「スター・ウォーズ三部作で『帝国の逆襲』が暗い第二幕だったように、それは暗い映画でなければならなかった」という考えがあったこと[17]や、離婚などで「気分が良くなかった」ことが原因であったことを明かしている[18]
脚本

ルーカスの「前と同じ悪役を使いたくない」との考えからナチスを敵にすることを避けるが、同じ時代設定でナチスを悪役として使わないようにする動機づけが思いつかなかったことから、物語が前作の前日譚と設定された[19]

ルーカスは当初、万里の長城でバイクに乗ったインディ・ジョーンズがチェイスするシーンを思いついたことで中国を舞台にしようとしたが、中国当局から撮影許可がおりなかったため、舞台を置き換えることとなる。最終的に、舞台はインドの寺院となった[17][20]

ルーカスは、この映画を本当に恐ろしいものにしようと児童奴隷制黒魔術人身御供などに専念するカルト宗教やタギーのアイデアを思いついた。スピルバーグは後に「ルーカスがアイデアを持ってきた。私の仕事と課題は、この物語の暗さとコメディのバランスを取ることだと思った」と語っている[21]

具体的なアイデアが固まった後、前作と同じローレンス・カスダンに脚本のオファーがいくが、カスダンは「アイデアがひどい」と感じたことでこれを辞退[20]。ルーカスは、『アメリカン・グラフィティ』で交友があったウィラード・ハイクグロリア・カッツを雇った。最初の会議でルーカスがアイデアを提示した後、ルーカス、スピルバーグ、ハイク、カッツで協力して大まかなスクリプトを作成した。

スピルバーグは、もともと前作のヒロインであるマリオン・レイヴンウッドを再登場させたいと考えていたが、この案は頓挫[15]。ルーカスは、インディの新たな相棒に処女の若い王女を登場させるアイデアを出すが、三人はそれに反対[22]。相棒は10歳の中国人の男の子に変更され[23]、インディの冒険に巻き込まれるマリオンに近い立ち位置を持つ女性を登場させることが決定した。また、ルーカスの「暗い作風にする」との意向から、前作に登場したサラーとマーカス・ブロディは未登場にすることが決まった。

アイデア会議の際、4人はカルトな要素を観客へどう魅せるか熱心に話したという。ハイクとカッツはこれに虎狩りを使うことを提案したが、スピルバーグの「虎狩りをするほど長くインドに滞在するつもりはない」との言葉で却下。彼らは最終的に、虫やサルの脳みそなどを食べる夕食のシーンを作ることを決定した。カッツは後に「スティーブとジョージは子供のようで、いかにグロテスクな場面を作ろうかと考えていた」と述べている[24]

1982年5月、ルーカスは、ハイクとカッツへ脚本に採用するようにと20ページの草稿を手渡した[17]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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