インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
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アメリカマッカーシズムが吹き荒れた1957年。イリーナ・スパルコ率いる偽装アメリカ陸軍(正体はスパルコ同様、アメリカに潜入していたソ連軍兵士達)に拘束されたインディアナ・ジョーンズと相棒マックは、翌日に近くで核実験が行われるネバダ州アメリカ軍施設"エリア51"内にある政府の機密物保管倉庫(レイダース/失われたアーク《聖櫃》の最後の場面の軍の倉庫)へ連行されてしまう。

彼らはそこで「1947年ニューメキシコ州ロズウェルで起きた事件」(ロズウェル事件)でアメリカ軍が手に入れた、強い磁気を発する長方形の箱を探すよう、インディに強要する。そしてそこで彼らが見つけたのは、強い磁気で金属を引き寄せる謎のミイラだった。

インディはマックの裏切りに遭いながらも、相手の隙を突き機転を利かせ、何とか彼らの拘束から逃れることに成功し、翌日の昼に近くの町へたどり着く。しかし、そこは軍が核実験の効果を測るために建設した無人の町で、突如実験のカウントダウンを告げるアナウンスが響いた。インディは辛くもが使われた冷蔵庫に閉じこもって難を逃れるのだが、マックとの間柄からFBIから尋問を受け、共産主義者のレッテルを貼られて赤狩りの対象者になってしまった。

スタンフォース教授が辞職すると同時に大学を無期限休職処分になり、「自由の国アメリカ」と呼ばれていた祖国の現状に失望したインディは国外に向かうため列車に乗った。そこにバイクにまたがった謎の青年(マット・ウィリアムズ)が話しかけてくる。彼によると自身の母親(マリオン・レイヴンウッド)がペルーから助けを求めているのだという。マットから旧友オックスの手紙を受け取ったインディはKGBに追われるが何とか逃げ延びる。インディはオックスの手紙を解読し、彼の足取りを追ってマットと共にペルーのナスカへ赴く。

インディたちはオックスの残した手掛かりを元に征服者オレリャーナの墓へ向かい、そこでオックスが隠したクリスタル・スカルを入手する。しかし、墓から出たところで彼らを追跡していたソ連軍に捕えられ、宿営地へ連行される。インディたちはそこで、精神に異常をきたし変わり果てた姿のオックスと再会する。スターリンの意を酌み精神兵器を手に入れようとするイリーナは、マットの母親(実はインディのかつての婚約者マリオン)を人質に、オックスにクリスタル・スカルの本来の安置場所であるアケトーへ案内するようインディに強要する。インディはオックスから情報を引き出し目的地がアマゾン川の流域にあることを突き止める。

イリーナの一行は車列を組み目的地へ出発する。同行させられていたインディたちはソ連兵相手に戦い、クリスタル・スカルを抱えたオックスを連れて逃げ出し目的地へ向かう。インディたちは遺跡の仕掛けを解除し、13体のクリスタルの骸骨が鎮座する部屋へ入る。しかしインディたちに同行していたマックがまたしても裏切って発信器を道中に落としていたため、イリーナ率いる部隊がそこへ到着する。

オックスが抱えていたスカルが首の無いクリスタルの骸骨と一体化すると異変が生じる。遺跡が動きだして異次元に通じるゲートが開きソ連兵たちはゲートに吸い込まれ、異星人の知識を求めるイリーナは膨大すぎる知識に耐えられず消滅する。マックは遺跡内の異星人が収集したと思われる宝物に執着したため逃げ遅れる。インディたちは間一髪脱出に成功する。

その後、アメリカに帰国したインディは大学に復職する。マリオンと結婚式を挙げ、参列していたマットやオックス、スタンフォース教授たちから祝福されるのだった。
登場人物
インディアナ・ジョーンズ(ヘンリー・ジョーンズJr.)
演 - ハリソン・フォード主人公。考古学の教授にして無類の冒険家。行動派であり、学生たちにも「考古学は図書館に籠って本を読むよりも、発掘現場へと赴いて調べることが重要だ」と説く。マットから「じいさん」呼ばわりされるように既に初老期に入っているが、そのムチさばきや行動力、腕っ節の強さは相変わらずだが身内のせいで必要以上に振り回される不運も健在。考古学の知識ももちろん健在で、この年齢になってもオックスリーの残した謎を楽しそうに解く。良くも悪くも身内に厳しい一面があり、当初は学校を辞めたマットに「自由に生きればいい」と言っていたが、自分の息子だと知ったとたん「大学へ行け」と教育者らしいことを言う。
マリオン・レイヴンウッド(英語版)
演 - カレン・アレンマットの母親。シリーズ第1作『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』ではヒロインとして登場した。結婚式の一週間前に口論からインディと喧嘩別れしてしまったが、既にマットを妊娠していて、インディと別れた後にコリン・ウィリアムズと付き合い結婚した。そのため、マット本人にはインディの事を伝えなかった。喧嘩別れした後もインディのことは想っていたようで、インディから「君の代わりはいなかった」と言われると態度を軟化させたりした。物語のラストは、彼女とインディの結婚式で締めくくられた。
マット・ウィリアムズ(ヘンリー・ジョーンズ三世)
演 - シャイア・ラブーフ今作のインディの相棒役。無理やり母親から入れられた私立学校を中退し、バイクの修理で生計を立てているアウトローな青年。母親から助けを求める電話がかかってきたことから、インディと共に南米ペルーの奥地へと向かう。実はインディの実の息子。母親からは再婚したコリン・ウイリアムズを父親と聞かされていたため本人はその事を知らされていなかった。しかし、次回作のインディ・ジョーンズと運命のダイヤルでは、父親のインディと喧嘩して父親への当て付けのためにだと言う理由でベトナム戦争に行き戦死してしまう。1957年当時の若者らしく、バイクにまたがり、髪をポマードで撫で付けフォールディングナイフを持っている。
ジョージ・マクヘイル(マック)
演 - レイ・ウィンストン第二次世界大戦中、インディと共にナチスと戦った元MI6の局員。インディを「ジョーンジー(Jonesey)」と呼ぶ。ポーカーの借金が嵩んだことを理由に、報酬目当てでソ連の二重スパイとなったことから序盤でインディを裏切りスパルコ達に手を貸す。インディの仲間でありながら、1作目のルネ・ベロック(ナチスと手を組んだ考古学者)や3作目のエルザ・シュナイダー(インディ達・ナチス双方に手を貸す考古学者)のような役回りである。
ハロルド・オックスリー教授(オックス)
演 - ジョン・ハートインディのシカゴ大学時代の友人で、インディと共に、マリオンの父アブナー・レイヴンウッド教授の元で考古学を学んだ。3年前に消息を絶ったが、南米でインディと再会。その時には精神に異常をきたしており、一般人には訳の分からない言葉を口ずさんでいたものの、物語終盤で正気に戻った。当初はインディの父親のヘンリーとして描かれていたが、ショーン・コネリーが出演を断ったため新たに設定された役である。
ディーン・チャールズ・スタンフォース
演 - ジム・ブロードベント大学の学部長。旧友でもあるインディを心配しており、彼が共産主義者だとして糾弾された際、彼への処分を「無期限休職」に軽減するため辞職した。
イリーナ・スパルコ
演 - ケイト・ブランシェット当時ソビエト連邦の領土だったウクライナ東部出身。黒髪でボブカットの女性。ソ連軍の大佐にして、KGBのエージェント。レイピアを用いた剣術の達人である他、「超能力を持つ」と自称し、人間の目を見ればその考えを読むことができるという。
アントニン・ドフチェンコ
演 - イゴール・ジジキンスパルコの部下でソビエト連邦のエージェント。当時ユーゴスラヴィアの一部だったセルビア出身。潜入したソ連軍の部隊を指揮している。非常に屈強で、物語中盤でインディと激しい格闘を繰り広げる。
コリン・ウィリアムズ
名前のみ登場。イギリス空軍のパイロットで、マリオンの夫となっていたが、第二次世界大戦で戦死した。
キャスト

役名俳優日本語吹き替え
劇場公開版
日本テレビ
インディ・ジョーンズハリソン・フォード内田直哉村井國夫
イリーナ・スパルコケイト・ブランシェット本田貴子
マリオン・レイヴンウッドカレン・アレン土井美加
マット・ウィリアムズシャイア・ラブーフ細谷佳正
ジョージ・マクヘイルレイ・ウィンストン松井範雄
オックスリー教授ジョン・ハート中博史
スタンフォース学部長ジム・ブロードベント坂口芳貞
アントニン・ドフチェンコイゴール・ジジキン桐本琢也
ロス将軍アラン・デイル小川真司
スミスニール・フリン乃村健次
テイラージョエル・ストファー根本泰彦
KGBの男ディミトリ・ディアチェンコ石住昭彦
イリア・ヴォロック小形満
男客1(殴られた大学生)ディーン・グライムス佐藤健輔


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