インターネット百科事典
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これにはGoogle検索がウィキペディアを検索結果の上位に表示する傾向と、そこからの大きいアクセス流入も寄与した[8][9]。このウィキペディアへのアクセス数の増加はオンライン百科事典という形式と、ウィキという共同編集方法を、広い範囲の人々に知らせるひとつの切っ掛けとなった。

ウィキペディアは有名になるにつれ、その内容の信頼性やコミュニティの混乱などが各所でしばしば話題となる。以降立ち上げられていくプロジェクトは、ある程度ウィキペディアの仕組みを意識する形で行われていった。2006年、アメリカの非営利団体デジタル・ユニバースが、信頼性の高い情報の提供を目指して専門家が執筆を行う地学・惑星科学関連の百科事典 Encyclopedia of Earth を開始[10]。2006年、ウィキペディアの共同設立者ラリー・サンガーが、ウィキペディアと違い実名登録を要求するウィキサイト Citizendium を開始。実名登録などの仕組みの導入で、情報の質・信頼性の向上を図る[11][12]。2006年、ロシア出身の数学者ユージン・イジケヴィッチが、専門家のみが執筆する神経科学系の百科事典 Scholarpediaを開始[13]。業績ある専門家のみが執筆することで、ウィキペディアと違い学術的にも利用可能な百科事典とすることが目的とされる。2008年、マッカーサー基金スローン財団、全生物の情報集録を目指す専門家が主導する Encyclopedia of Life プロジェクトを開始[14]。科学者コミュニティが研究上のツールとしても使えるだけの情報の量と質を確保することが目的とされる。
時系列

以下、主な出来事を列挙する[15][16]

1975年 Raphael Finkel ハッカー達の俗語をまとめたジャーゴン・ファイルの初版を作成

1985年 Denis Howe コンピューター関連の用語集 FOLDOC を公開開始

1991年 Usenet のニュースグループが銀河ヒッチハイク・ガイドの作成を開始(一種のユーモアサイト)

1994年 ブリタニカ インターネットによるブリタニカ百科事典のオンライン検索サービスを開始[3]

1995年

プロジェクト・グーテンベルクが、1911年発行の著作権切れのブリタニカ百科事典第11版のデジタル化に着手

Eric W. Weisstein 「エリックの数学の宝庫」を公開開始(後に MathWorld と改名)

ジョン・ペリーとエドワード・ザルタ、専門家が執筆する無料で読める哲学百科事典 スタンフォード哲学百科事典を開始


2000年 ジミー・ウェールズ、博士号取得者のみが執筆し、7段階の査読プロセスを要する百科事典サイト Nupedia を開始(人が集まらず半年で閉鎖)

2001年 ジミー・ウェールズ、誰でも執筆に参加できるウィキ形式の非営利の百科事典作成プロジェクト、ウィキペディアを開始

2002年 ジミー・ウェールズ、ウィキペディアを動かすためのウィキソフトウェア MediaWiki の初版をオープンソースで無償公開

2004年 Google 図書館の書籍をスキャンし、ウェブ上で中身を検索可能とする Google ブックスの本格運用を開始(当時の名称はGoogle Print)[17][18]

2005年

ジョナサン・ホアン他、ウィキペディアのパロディサイト アンサイクロペディアを開始。サイト構築に MediaWiki を使用

イスラエルのインターネット企業 複数の辞書・百科事典の横断検索サービス Answers.com を開始

日本のインターネット企業 複数の辞書・事典サイトの横断検索サービス Weblio を開始


2006年

世界で最もアクセス数の多いサイト(Alexaデイリーランキング)の第10位にウィキペディアがランクイン[7]

アメリカの非営利団体デジタル・ユニバースが専門家が執筆を行う地学・惑星科学関連の百科事典 Encyclopedia of Earth を開始[10]。サイト構築に MediaWiki の派生バージョンを使用

ユージン・イジケヴィッチ ノーベル賞受賞者などの専門家が執筆する無料で閲覧できる神経科学系の百科事典 Scholarpedia を開始[13]。サイト構築に MediaWiki を使用

ウィキペディアの共同設立者ラリー・サンガー 実名登録型ウィキサイト Citizendium を開始[11][12]。サイト構築に MediaWiki を使用


2008年

マッカーサー基金とスローン財団、全生物種の情報集録を目指す Encyclopedia of Life を開始[14]

Google 執筆者個々人が各ページの編集を行うナレッジ・ベースサイト Knol を開始[19]

未来検索ブラジル ニコニコ動画に併設される参加型百科事典ニコニコ大百科を開始[20][21]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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