インターネット百科事典には、旧来の書籍型の百科事典と比べていくつかの違いがある。例えば、挙げられる利点として次のようものがある[29][30][31][15]。
まずデジタルであることの利点として、テキスト検索が行える事、保存に必要な物理的スペースが書籍に比べて小さいこと、技術の進歩に合わせて動画やプログラムなど新しい情報の提示方法を取り込んでいける事、などがある。またインターネットを使用していることから来る利点として、改訂スピードの早さ、製作コストの低さ、ネット環境さえあればどこからでもアクセスできる利便性、ページ数という制約からの解放、ウェブ上の他の情報リソースに直接リンクできること、などがある。
問題点としては、上記の利点の裏返しであるが、次のような点がある。完成した項目から公開されていくため、事典全体としては歯抜け、つまり未完成の状態となりやすいこと。ネットにアクセスできない環境で利用しにくいこと、パソコンの状態の不調などの技術的な理由で使えなくなる場合があること、購入した書籍の百科事典と違い運営元が破綻すると閲覧できなくなってしまうこと、過去版を保存していないサイトでは引用や参照がおかしくなる場合があること、などがある。またウィキペディアのような誰もが執筆できるプロジェクトではその情報の質・信頼性がしばしば問題となる[32][33][34]。