『インセプション』(原題: Inception)は、2010年より公開されたアメリカ合衆国・イギリスの映画。クリストファー・ノーラン脚本・監督によるSFアクション映画である。
音楽はハンス・ジマー。編集はリー・スミス。レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール、エリオット・ペイジ[注 1]、トム・ハーディらが出演する。
2010年7月16日にワーナー・ブラザースの配給で全米で公開され、全世界で8億2,600万ドル以上の興行収入を記録し、2010年の興行収入ランキングで4位となった。第83回アカデミー賞では作品賞、脚本賞などの8部門にノミネートされ、撮影賞、視覚効果賞、音響編集賞、録音賞を受賞した。 冒頭、海岸で目覚めるドム・コブは、年老いたサイトーと食事をする。 その全く同じ部屋で現在のサイトーとコブは相棒のアーサーと食事をしながら、アイディアの寄生に関して話す。コブはそこで、亡き妻モルと出会う。コブはアーサーと共に金庫から秘密が書かれた封書を盗み出すが、サイトーとモルに阻まれ、仕方なくコブはアーサーを射殺して、その巨大な日本的な屋敷を崩壊させる。これは実はアーサーの夢の中に入り込んで「明晰夢」を操作していたのであった。暴動が迫る古いアパートでアーサー、サイトーは目覚め、コブは浴槽に"キック"されて目覚める。コボル社に機密を教えるためにサイトーを銃で脅すが、サイトーにそこもまた夢であることがバレて失敗。これはナッシュの夢の中であり、現実では日本の新幹線「のぞみ」のグリーンシートで4人は寝ているのであった。「エクストラクト」という夢の中に入って情報を抜きとる産業スパイとしての仕事に失敗したコブは新幹線を降り、アーサーとナッシュもサイトーと日本人協力者を残して去る。子供たちと電話で話すコブのホテルの部屋にアーサーが来て、一緒にヘリコプターで逃げようとするが、そのヘリコプターに乗っていたのは、サイトーであった。ナッシュを捕まえて口を割らせたのである。サイトーに促されてヘリコプターに乗せられたコブとアーサーに、サイトーは逆に、「インセプション」が可能かを尋ねる。「インセプション」とは、「エクストラクト」の様な抜き取り術とは逆に相手にアイディアを植え付けることであった。アーサーは不可能だと答えるが、コブは否定せずヘリコプターを下りる。サイトーから病気である競争相手モーリス・フィッシャーが経営するエネルギー複合企業を破滅させるため、モーリスの息子にして後継者であるロバート・フィッシャーに父親の会社を解体させるのを納得させるアイディアを植え付けるインセプションを依頼する。サイトーは、見返りとしてコブの犯罪容疑を取り消して、アメリカへ再入国してコブが娘と息子が待つ家に戻れるよう、影響力を行使することを匂わせる。パリへの機内で、心配するアーサーにコブはかつて、インセプションをしたことがあると伝える。 コブはパリの大学へ行き、恩師であり亡き妻モルの父でもあるマイルス教授から優秀な「設計師」としてアリアドネを紹介される。アリアドネに夢に入る世界を教え設計を教示するが、コブの夢の中で強烈な潜在意識であるモルの存在を恐れて、断る。コブは、ケニアのモンバサのカジノに行き、口達者な「偽造師」イームスと会って、協力を要請、コブは追手から逃げる最中にサイトーに救われる。夢の設計というかつてない挑戦に取り付かれたアリアドネは、戻ってアーサーから指導を受ける。コブはサイトーと共にイームスから、夢を安定させる強力な鎮静薬を調合する「調合師」ユスフと会い、実際に体験するが、コブはやはり潜在意識のモルの存在に悩まされる。フィッシャーが治療を受けるシドニーにて、機会を待つコブ、サイトー、アーサー、アリアドネ、イームス、ユスフの6人。
ストーリー