イングランド系アメリカ人
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1950年代になるとイングランド人移民数は年15万人に、60年代になると年17万人にまで増えた[18]。19世紀の移民加速は本国の社会不安から来るものだったが、20世紀の移民はイングランド人にとってアメリカ社会は適応し易い環境であった(公用語が英語など)ことなどから移民の根本的理由が異なると言われている。

一般的なアメリカ史からみてイングランド人は合衆国に政治的・経済的・文化的に大きな影響を及ぼしている。初期の大統領10人のうち8人はイングランド系であるほか連邦議員も今でもイングランド系が多い(「アフリカ系アメリカ人初の大統領」とされるバラク・オバマもイングランド系の祖先を持つ)。またイングランド人滞在者の子孫などもおり彼らはアメリカ社会に順応し切っているため全てのイングランド系把握するのは不可能に近い。1990年の国勢調査では彼らは合衆国で3番目の民族グループだが、連邦議員や最高裁判事などその社会的影響力は非常に強いと言える[19]
アメリカと英語アメリカの英語話者の密度。薄い青色は英語以外の話者の人口が多い州。

イングランド植民地時代から引き継がれてきた英語は現在アメリカで使用されている最大の言語であり[20]、合衆国は世界で英語を母国語とする人々の約1/3を抱えている。英語は合衆国の事実上の公用語である(州によるが正確には公用語と定めているわけではない)。1990年国勢調査では94%のアメリカ人が英語のみを使用し[21]、英語を第二言語として母国語並みに使用できる人を含めると96%になる[21]。わずか0.8%の人々がまったく英語を理解しない(1890年には3.6%もいた)。アメリカ英語イギリス英語にはスペル文法語彙発音俗語など多岐の違いが見られるが彼らのコミュニケーションに支障をきたすレベルではない。ただ俗語の使用やより細かな方言により食い違いを生む場合がある。

現在、南米系移民の加速によるスペイン語の台頭に対しカリフォルニア州などでは英語を唯一の公用語として定めた。しかしこれは公文書などの使用言語が英語記載のみ、ということであり日常生活で使用される言語が英語のみと定められたわけではない。例えばカリフォルニア州運転免許試験は32の言語で用意されている。
イングランド文化の影響

多くのアメリカ文化はイングランドからの影響を受けている。アメリカ文化のアイコンでもあるアップルパイ野球星条旗

アップルパイ:釜焼きはニューイングランドの人々の好物であり、それが現在のアメリカのアップルパイ七面鳥の丸焼きなどにつながった[22]

野球:元々はイングランドのスポーツ「ラウンダーズ」から派生したものであり1744年に初めてBaseballと呼ばれた[23]

星条旗:イングランド領などに使用されたグランドユニオン・フラッグを元に出来たのが星条旗であり1775年12月2日に誕生した。

ハーレーダビッドソン:共同創業者のウィリアム・S・ハーレーはイングランド人の両親の元に生まれ合衆国で本格的にオートバイ生産に乗り出した人物の一人[24]

現在アメリカで人気の野球やアメフト19世紀に行われていたイングランドのスポーツに由来する[25][26]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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