1188年、第3回十字軍を1年後に控え、イングランド王ヘンリー2世、フランス王フィリップ・オーギュスト及びフランドル伯フィリップは各々が使用する十字旗の色を一定にする取り決めを結んだ。この取り決めでは、イングランドは赤地に白、フランスは白地に赤、そしてフランドルは白地に緑の十字とされた。その後、13?14世紀にはイングランドが白地に赤で、フランスは赤地に白へと入れ替わっている[2]。実在が確認される最も古い白地に赤十字のセント・ジョージ・クロスは、盾紋が1249年で旗は1277年である[3]。一方的に変更したイングランドの意向を受けてフランスは対抗上、1375年に赤地に白十字の”旧イングランド王旗”へと切り替えた[4]。ちなみに、フランス王室は1661年にこの白十字旗の赤地部分を青地に変更し、1990年まで民間のフランス船舶旗として正式に活用した[4]。
セント・ジョージ(聖ゲオルギウス)の龍退治伝説の成立は12世紀頃であるが、中世イングランドではセント・ジョージだけでなく、複数の聖人を象徴する旗が使われており、セント・ジョージがガーター勲章の守護聖人になったのは1348年のことである[3]。
脚注^ 「迷走の英国、どこへ」(リーズ大学教授エイドリアン・ファベル 朝日新聞2019年2月14日
^ スミス p 47
^ a b スミス p 182
^ a b 辻原 p 63
参考資料.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、イングランドの国旗に関連するカテゴリがあります。
ホイットニー・スミス『世界旗章大図鑑』平凡社、1977年。
辻原康夫『図説国旗の世界史』河出書房新社、2003年。
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