イタリアの国旗
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?1848年、トスカーナ大公国の旗、中央はハプスブルク=ロートリンゲン家の紋章

?1848-49年、両シチリア立憲王国の旗、中央は国章

?1848-49年、シチリア独立革命政府の旗

1848年、ロンバルド=ヴェネト王国ではオーストリアに対する叛乱が発生し、ミラノの5日間ののちロンバルディア臨時政府とヴェネト共和国(サンマルコ共和国)が成立した。かれらが採択した旗もイタリアの独立と統一に関連付けられたものであり、ロンバルディア臨時政府は無紋章のトリコローレ、ヴェネト共和国はトリコローレのカントンにサンマルコの有翼獅子(ヴェネツィア共和国の旗に由来)を取り付けたものであった。

1849年、ローマ共和国は、ヴェネツィアから送られてきたトリコローレを採用し、赤字で DIO E POPOLO (神と民衆)の文字を書き加えた。この国は、教皇国家が機能を停止していた4ヶ月間存続した。

?1848-49年、ヴェネト共和国の旗。

?1849年、ローマ共和国の市民旗。

?1849年、ローマ共和国の軍用旗

?1860-61年、両シチリア王国の旗

?1860年イタリア王国の旗

1860年6月21日、両シチリア王国の旗はトリコローレの中央にブルボン家の紋章を配したものに改められた。この旗は、両シチリア王国がガリバルディ千人隊に敗北し、イタリア王国に取り込まれる1861年3月17日まで使用された。
イタリア王国(1861-1946年)

?イタリア王国旗(1861-1946)

?イタリア王国旗(別の仕様、1861-1946)

?イタリア王国旗(別の仕様、1861-1946)

1861年4月15日、サルデーニャ王国の国旗は、新たに建国されたイタリア王国の国旗となった。トリコローレの中央にサヴォイア家の紋章を取り付けたこの旗は、1946年6月に王政が廃されるまでの85年間、イタリアの国旗であった。
イタリア社会共和国(1943-1945年)

?イタリア社会共和国の軍隊用旗、民用旗・政府用旗としては用いられない

1943年から45年にかけて北イタリアに所在した、ベニート・ムッソリーニイタリア社会共和国(サロ共和国、ナチス・ドイツの傀儡政権)の国旗は、無紋章のトリコローレ(現在のイタリア共和国の旗と同じ)であった。ただし、この国旗は実際にはほとんど使われず、ファスケス(ファッシ、束桿。ファシスト党のシンボル)を掴む銀の鷲をあしらった軍隊用旗がプロパガンダの中で一般的に用いられた。

1945年4月25日、イタリア社会共和国は崩壊し、1年半の短い国家生命を終えた。
その他の旗章
民族の旗

?共産ユーゴスラビア時代のイタリア系人の旗

共和国大統領旗

イタリア共和国大統領には、公式の旗がある。現行の大統領旗は、青地の上にナポレオンのイタリア共和国旗(上掲)を置き、金色の国章を配した正方形の旗である。

イタリア王国時代には国王旗が存在したが、共和国建国によって大統領が国家元首となり、国家元首の旗としてはイタリア国旗がそのまま用いられていた。1965年、国防省の主導により、国家元首用に異なる旗を制定する企画が進められた。トリコローレに国章を配するという提案もあったが、メキシコ大統領旗(メキシコ国旗と同じデザイン)と紛らわしいという理由で却下されている。大統領旗は、カラビニエリ(国家憲兵隊)に属するコラッツィエリ(大統領儀仗部隊)司令官が管理している。

イタリア共和国憲法に副大統領に関する規定はないが、憲法86条の規定によって大統領の職務を代行する上院議長(臨時元首)の旗が1986年に制定されている。この旗は、青地に白の四角形を置き、銀色の国章を配した正方形の旗である。

2001年には前大統領の旗も制定されている。大統領旗に準じた意匠で、大統領経験者に対する儀礼を示す装飾が施されている。

?イタリア共和国大統領旗、2000年改訂

?イタリア共和国臨時元首旗、1986年制定

?イタリア共和国前大統領旗、2001年制定

空軍の国籍マーク

イタリア空軍の国籍マーク

イタリア空軍国籍マークとして、1914年以来トリコローレの色を同心円状に配したラウンデルを用いている。ただし、1923年から43年にかけては束桿を円で囲んだものになった。トリコローレにちなむフレッチェ・トリコローリは、世界有数の曲芸飛行チームとして知られる。
類似の意匠イタリアとメキシコの国旗の違い

イタリアの国旗と類似した意匠を持つ国旗として、メキシコの国旗がある。一見、国章の有無が異なるだけと見なされがちであるが、実際には、イタリアの国旗に使われる緑と赤はメキシコの国旗よりも淡い色彩が指定されており、また縦横の比が異なっている。イタリアの国旗の縦横比が2:3であるのに対し、メキシコの国旗は4:7であり、メキシコのほうがより細長い。

イタリアの国旗はフランスの三色旗を起源にしているため、同じくフランスを模したと考えられるいくつかの国の国旗と類似している。アイルランドの国旗(緑・白・橙)も類似の国旗であるが、縦横比が異なっている(1:2)。なお、コートジボワールの国旗(橙・白・緑)はアイルランドの国旗と逆順の縦三色旗であるが、イタリアの国旗と縦横比(2:3)が同じである。また、緑・白・赤の同じ構成色を持つ三色旗にはハンガリーの国旗がある。赤を一番上に置く横三色旗であり、これも縦横比が異なる(1:2)。

アイルランドの国旗

イタリアの国旗

イランの国旗

インドの国旗

クルディスタンの旗


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