茶色のラダガストのアマンにおける名はアイウェンディルで、かれはヤヴァンナによって選ばれた。彼は大河の東岸、闇の森のはずれのロスゴベルに居を構えた。指輪戦争にはわずかながら関与しているが、中つ国の鳥獣を愛するあまり使命を忘れ、指輪戦争後も中つ国に留まり続けたと言われている。 青の魔法使いについては『指輪物語』でも『シルマリルの物語』でも名前が出ておらず、何をしていたのかも全く不明である。ガンダルフは「二人の名前は忘れてしまった」と語っている。 『終わらざりし物語』によると、青のイスタリ二人は密命を帯びてヌーメノールの版図のはるか先、東と南の地域に差し向けられた使者だった。敵地におもむく伝道師のようなものであった。かれらがどんな成果を上げたのかはわからないが、サルマンと同様かれらも失敗したが、ただし明らかに彼とは別の過ちを犯したのではなかろうか。おそらくは、サウロンの没落の後まで生き残った秘教や魔法の開祖となったのだろう、とされている。 『The Peoples of Middle-earth』においては、青のイスタリは東方で活動し、サウロンの同盟軍が西方に向かうのを妨害することで、間接的に自由の民の勝利に貢献したとされている。 このように青の魔法使いについては不明な点が多いが全く分かっていないわけではなく、二組の名前が残っている。第三紀のアラタールとパルランド、または第二紀のモリネフタールとローメスターモである。 『終わらざりし物語』にてその名が出てくる青の魔法使い。アラタール(Alatar)とパルランド(Pallando)はオロメによって選ばれた。中つ国でのかれらは、シンダール語でイスリン・ルイン(Ithryn Luin、単数形: Ithron Luin)(青の魔法使い)と呼ばれた。かれらはサルマンと共に中つ国の東方へと向かい、サルマンだけが帰ってきたという。力に溺れて東方のサウロンの下僕と化したか、任務を放棄したか、あるいは任務に失敗して囚われたり殺されたりしたのか、誰にも判らない。 『中つ国の歴史12巻 The Peoples of Middle-earth』にてその名が出てくる青の魔法使い。モリネフタール(Morinehtar)とローメスターモ(Romestamo)はそれぞれ、「暗闇を屠る者(Darkness-slayer)」、「東方を救う者(East-helper)」を意味する。彼らはグロールフィンデルと同じく、サウロンが一つの指輪を鍛えた第二紀の1600年ごろ中つ国に現れた。グロールフィンデルがエリアドール
青の魔法使い
アラタールとパルランド
モリネフタールとローメスターモ
脚注^ J.R.R. Tolkien, Christopher Tolkien 『The History of Middle-earth, vol.12 The Peoples of Middle-earth』1996年 Harper Collins, 384頁
^ J.R.R. Tolkien, Christopher Tolkien 『The History of Middle-earth, vol.12 The Peoples of Middle-earth』1996年 Harper Collins, 385頁
表
話
編
歴
マンウェ | ウルモ | アウレ | オロメ | ナーモ(マンドス) | イルモ(ローリエン) | トゥルカス
女性格のヴァラール
ヴァルダ | ヤヴァンナ | ニエンナ | エステ | ヴァイレ | ヴァーナ | ネッサ
黒き敵
エオンウェ | イルマレ | オッセ | ウイネン | サルマール | サウロン | メリアン | アリエン | ティリオン | ゴスモグ
クルモ(サルマン) | オローリン(ガンダルフ) | アイウェンディル(ラダガスト) | 青の魔法使い | ドゥリンの禍