イギリス領インド帝国(イギリスりょうインドていこく、英語: British Raj、ヒンディー語:??????? ???)は、1858年にイギリスがインド亜大陸に成立させた帝国。1877年以降はイギリス王がインド皇帝を兼ねる同君連合の形式が取られたが、事実上イギリスの植民地であった。英領インド、英印とも呼ばれる。
その領域は今日のインド・パキスタン・バングラデシュ・ミャンマーも版図とした。
概要インド帝国の地方行政区画(1909年)
アジアにおいてイギリスは、1796年には現スリランカを併合、1814年から1816年のグルカ戦争によってネパールを保護国にした。また、1824年から3次に及んだイギリス・ビルマ戦争の結果、ビルマ(現・ミャンマー)を奪取し、1886年から1937年までイギリス領インド帝国の版図に組み込んでいた(イギリス領ビルマの独立は1948年)。イギリス領インド帝国はカナダやオーストラリアといったイギリス帝国内の自治領とは異なり、名目上は独立国とされた。第一次世界大戦および第二次世界大戦には連合国として参戦し、国際連盟、国際連合ともに原加盟国である。
そして1858年、インド大反乱(シパーヒーの乱)の後、イギリスはムガル帝国の君主を廃し、イギリス東インド会社を解散させ、インドをイギリスの直轄植民地とした。そのうえで、本国イギリスにはインド省が、現地には「副王(英語: viceroy)」の称号を持つイギリス人総督が置かれ、1877年にはイギリス国王(当時はヴィクトリア女王)がインド皇帝を兼任するようになった。
国内は直轄州と大小552の藩王国にわかれており、軍隊(英印軍)も存在した。
1923年、イギリスはネパールとの友好条約でその地位を保護国ではなく独立国として認めた[1]。大戦後、1947年にインドとパキスタンが分離独立し、解体した。
なお、セイロンはイギリス東インド会社のマドラス管区に編入されていた時期もあったが、インド帝国が存在していた期間は一貫してイギリス直轄植民地(イギリス領セイロン)であり、インド帝国には属していない。 20世紀になる頃のインド帝国の直轄領 イギリス領インド帝国の州[2]面積 (平方km)人口 (1901年) (百万人)州の最高責任者
地方行政区画
主要8州
ビルマ州(現在のミャンマー)440,0009準知事
ベンガル州 (現在のバングラデシュ、西ベンガル州、ビハール州、ジャールカンド州、オリッサ州)390,00075準知事
マドラス州370,00038知事
ボンベイ州320,00019知事
連合州 (現在のウッタル・プラデーシュ州、ウッタラーカンド州)280,00048準知事