アヴェスター語
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その一方で、アオリストや未来形の受動態は中動態と同一で[3]、また使役動詞や願望動詞、強意動詞の現在形以外の相は存在しない[4]
サンスクリットとの関係

インドのサンスクリット語とは極めて近縁の言語で、特にサンスクリットの最古層であるヴェーダ語 (『リグ・ヴェーダ』などに用いられた言語) とは文法的にも酷似している。そのため、「アヴェスターをヴェーダ語に翻訳するには、一定の規則に従って個々の音を置き換えるだけで良い」と言われる[5]ほどである。

サンスクリットとアヴェスター語の音韻上の相違点のうち重要な物を以下に幾つか例示する。なお、サンスクリットの表記はIASTによる。サンスクリットのsはアヴェスター語のhになる。 例) sapta (七) = hapta同じくhはzになる。 例) hasta (手) = zasta無声帯気閉鎖音kh、th、phは摩擦音x、θ、fになる。例) g?th? (詩頌) = g?θ?有声帯気閉鎖音gh、dh、bhはg、d、bになる。 例) bhr?tar (兄弟) = br?taryやrの前の閉鎖音は摩擦音になる。 例) mitra (ミトラ神) = miθra語中のt等の閉鎖音、n、r等は、後ろにi、yが来ると前の母音にiを生じさせる。例) bharati (彼は運ぶ) = baraiti , v?rya (望ましい) = vairyaなお、この"i"は、後続のt等の閉鎖音、n、r等の子音がやや口蓋化する事を示す物で、それ自体は発音しない。例えばvairyaはワルヤ、或いはワリヤの様に発音されていたと思われる。語中のt等の閉鎖音、n、r等は、後ろにu、vが来ると前の母音にuを生じさせる。例) aru?a (白い) = auru?aなお、この"u"は、後続のt等の閉鎖音、n、r等の子音がやや円唇化する事を示す物で、それ自体は発音しない。?vはspになる。 例) a?va (馬) = aspaeはa?になる。例) deva (デーヴァ神族) = da?va (悪神)oはaoになる。 例) soma (神酒) = haoma
脚注[脚注の使い方]^ Kavasji Edulji Kanga (1891). A Practical Grammar of the Avesta Language. Education Socirty Press. p. 251-252 
^ Kavasji Edulji Kanga (1891). A Practical Grammar of the Avesta Language. Education Socirty Press. p. 236-237 
^ Kavasji Edulji Kanga (1891). A Practical Grammar of the Avesta Language. Education Socirty Press. p. 254-255 
^ Kavasji Edulji Kanga (1891). A Practical Grammar of the Avesta Language. Education Socirty Press. p. 245-251 
^ マンフレート・マイルホーファー著 下宮忠雄訳『サンスクリット語文法?序説、文法、テキスト訳注、語彙?』p.7

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en:Yaz culture










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