あるインタビューでは、H・P・ラヴクラフトの作品に登場する架空の書物『ネクロノミコン』を実在すると思っていたと語っている[8]。
父親は元首相のハロルド・ウィルソンら政治家たちや、実業家のエリック・ミラーらと関係があった[9]。破産した父は資産をスイス銀行に移したが、父はアンソニーが22歳の時に癌で亡くなり、一家は資産の行方が分からなくなってしまった[4]。
1988年4月15日に、香港でジル・グリーンと結婚し、現在はロンドン市内に暮らしている。妻ジルはアンソニーが脚本を書いているITVの『刑事フォイル』のプロデュースをした。夫妻には2人の息子がおり、1989年に長男ニコラス・マークが、1991年に次男カシアン・ジェームズが生まれている。作品のアイディアやリサーチにも協力してくれ、成功したのは家族のおかげとも思っている。子供を守るチャリティ団体キッドスケープを後援している[10]。 1979年に上梓した処女作"The Sinister Secret of Frederick K Bower" (後に"Enter Frederick K Bower" と改題)は子供向けのユーモアな冒険小説だった[11]。1981年に第2作"Misha, the Magician and the Mysterious Amulet" を刊行すると、3作目の執筆のためにパリへ越した[12]。1983年、Pentagram シリーズの第1作"The Devil's Door-Bell" を刊行。これは、マーティン・ホプキンスが世界を脅かす古代の魔物と戦うというストーリーだった。その後、1986年までにシリーズの残り3作、"The Night of the Scorpion" (1984) 、"The Silver Citadel" (1986) 、"Day of the Dragon" (1986) が書かれた。1985年、世界中の神話や伝説を子供向けに書いた"Myths and Legends" を刊行。 こういった作品を書きながら、伝説上のキャラクターに興味を持ち、リチャード・カーペンター
作家としてのキャリア
1979年から現在まで
1988年に上梓した"Groosham Grange" で、翌1989年に児童文学賞、ランカシャー・ブック・オブ・ザ・イヤーを受賞[13]。ホロヴィッツ自身がボーディング・スクールで過ごした日々を基に描いた作品である。主人公は特別な力を持つ13歳の魔法使いデヴィッド・エリオットで、著者の幸せではなかった幼少期が反映されている。これ以前に書かれた作品より、年少者向けの作品である。
同じ頃には他に、"Adventurer" (1987) や"Starting Out" (1990) なども刊行されていたが、この頃に出た作品で最も有名になったのがダイヤモンド・ブラザーズ(英語版)の第1作『ダイヤモンド・ブラザーズ〈ケース1〉危険なチョコボール』(原題:The Falcon's Malteser )で、1989年に『プライベート・アイズ/100カラットの報酬』(原題:"Just Ask for Diamond" )のタイトルで映画化された(日本未公開)。コリン・デイルとダーシュレイ・マクリンデンが主人公の兄弟、ニック&ティムを演じ、他にビル・パターソンやスザンナ・ヨーク、ジミー・ネイルらが出演した。1987年にシリーズ第2作"Public Enemy Number Two" 、1991年に第3作"South by South East" 以後、中短編集1冊と長編1冊が刊行された。 1990年代には多くの単独小説を執筆した。1994年に上梓した"Granny" は3年ぶりとなる作品で、邪悪なおばあちゃんというコメディスリラーであった。"Granny" は3部作で、1996年に、体の入れ替わりを題材とした第2作"The Switch" を上梓。翌1997年にはエリザベス朝を舞台に、エリザベス1世に隠し子がいるという噂を暴く"The Devil and His Boy
1994年から現在まで