文字体系の類型いわゆる文字表音文字
音素文字
アブジャド
アブギダ
アルファベット
音節文字
表語文字(象形文字を含む)
その他表意文字
ピクトグラム(絵文字)
文字体系の類型としては、アルファベットはアブギダやアブジャドとともに音素文字に属する[注 6]。ただし欧米では、これら3つをまとめて「アルファベット」と呼ぶことがある。
アルファベットは、原則として、音声言語の音素のうち子音と母音の両方をそれぞれ別の字母で表記する。
アブジャドは、子音だけを表記し、母音は原則的に表記しない。
アブギダは、子音の字母を書くと特定の母音が伴った音節を表し、それ以外の母音が伴った音節を表す場合などは補助的な記号を付加することで表記する。
アルファベットのほとんどは、セム諸語のための文字として中東で誕生したアブジャドから発展してきたと考えられている。一方、アブギダはかつて音節文字とアルファベットの中間段階と考えられたこともあったが、今日では、アルファベットとは別個にアブジャドから発展してきたものだと考えられている。 この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方)
歴史
出典検索?: "アルファベット"
アルファベットの起源はアブジャドである。ギリシャ人はアルファベットを、セム文字系統のフェニキア文字(アブジャドに属する)から作った。
アブジャドは、紀元前1700年 - 紀元前1500年頃に地中海東部の沿岸地域で発達したと考えられている。これは北セム文字と呼ばれ、楔形文字とヒエログリフを組み合わせてできたものであるが、クレタ文字やヒッタイト文字のような類縁関係にある文字から採られたものもあるようだ。北セム文字には子音をあらわす文字しかなく、単語の中の母音は補って読まなければならなかった。紀元前1000年頃に北セム文字が、南セム文字、カナン文字、アラム文字、ギリシア文字の4つの系統に分かれたと考える学者は多い。ただし、南セム文字だけは北セム文字とは独立に発達か、両者が共通の祖先から発達したのだという説もある。南セム文字は、アラビア半島でかつて用いられていた諸言語や、現代のエチオピアの諸言語の文字の起源である。
ギリシャ人はアルファベットを作り、フェニキア文字が子音字22文字だったものを、24文字(方言によってはこれより多いものもある)に増やし、母音を表す文字と子音を表す文字を区別するようにした。紀元前500年頃からは、ギリシャ文字は左から右に書かれる規則が成立した。ギリシャ文字は、地中海地域全体に広まり、エトルリア文字、オスク文字、ウンブリア文字、ラテン文字などのもととなった。中でもラテン文字は、ローマ帝国の言語であるラテン語を記すための文字だったため、西ヨーロッパで話されているすべての言語のアルファベットの基礎となった。